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にし・たかヲのサッカー日誌
1999-2000/vol.20



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Readers' Mail No.088(12/23)

読書?感想文

by N・Y

 初めまして。2日くらい前にこのサイトを発見し、サッカー好きな私はとても楽しませてもらってます。特に、選手の名前をいじったギャグ(ミサイルビッチには感動)や、Nishiさんの個人的主観によるサッカー解説?を堪能させてもらいました。

 実はインターネット初心者なので投稿欄というものが、主催者への投稿なのか、それともサイトを見た人達が勝手に意見を言い合う場所なのか、ハッキリ言って判りません。だから今日は、僕の勝手な日本サッカーに対する意見を書きたいと思います。

 最近は五輪代表の活躍により、若い世代には期待が持てるんじゃないかという意見が多いようです。それに反比例するように、改めてフル代表の不甲斐なさがクローズアップされてきました。(12月22日時点の)カズの代表復帰や、今まで日程的に無理とされていた五輪代表の中から多く選ばれた選手たち。代表選手の選考は全ての権限において監督が選んでいるんでしょうが(そうしてもらわないと困る)、今までの代表選手選考には沢山の不満と疑問がありました。

 ますFWにボールを扱う技術に長けていない選手を見事に集め倒しています。城や岡野にペナルティエリアの外でボールを渡し、何をやれと言うのですか? シュート?(枠に行かない)ドリブル?(トラップできない選手が?)パス?(自分で行かんかい!)つまり岡野の役割は別として(足の速さを取ったらプロにもなれない様な選手は問題外)城や中山のように(ロペスもそういうタイプかな)ゴール前のある一定のエリアでしか仕事できない選手しかいなかったように思います。(中山に関してはポストプレーの正確さとリーダーシップ。そしてここで初めて必要な執念みたいなものを、持っている選手なので必要と思います。レギュラーかどうかは別にしてある時期までは)フランスW杯の時、カズが代表から漏れた時、すでに3敗は決まっていたのかもしれません。それはカズが抜けたからという意味ではなく、ゴールに向かって自分で勝負できる選手がいなくなったからです。スタメンも唯一他の選手とタイプの違うロペスは使わず、期待の小野も最終戦の後半残りわずかから。これでは得点の気配は限られてきます。そんな意味でこれからのフル代表の選手選考には期待が持てます。五輪代表の中には自分で勝負できる選手が多いからです。(ここで言う勝負できる選手はボールを扱う技術があるという意味です。)高原や平瀬、彼らはドリブルもありヘッドもありシュート(ちょっと弱いが)もあります。高原に関してはユース準優勝の時に実証済み。平瀬はアジア予選とはいえ、爆発力もあり、安定感を持ってくれれば問題なしです。これに初めて久保などのヘディング隊、柳沢や中山などのスペース使いor作り隊、などが加わり初めて「FW陣」と言えるのではないでしょうか。

 MF陣についてはOH(オフェンシブハーフ)については将来有望な選手が中田(英)を筆頭に、やや脆さもありますが中村や小野などメンツが揃っています。問題はSH(サイドハーフ)です。三浦(淳)以外のコレといった選手がいないように見受けられます。問題なのは左サイド。本山、当たり弱すぎ。中村、真ん中では有望だがサイドではスピード不足。相馬、(強豪相手に限りに出る)センタリングの精度の無さはアジア一を争う?三浦淳にしても相馬にしてもFKの時右足でボール蹴る奴が、何で左やネン。左から試合作りたいんやったら、Jで活躍している奴(路木とか)ホンマに左利きの奴連れてこんかい!!かくなる上はアレックス、セレソンはなんとか諦めて帰化して下さい。といった具合です。

 DH(ディフェンシブハーフ)は稲本がいるから安心。当たりの強さ、積極性、パス精度と文句なし。(時折見せる猛然と敵につっこんでいって軽くかわされる癖やめてくれたら)あと名波については賛否両論ですが、攻撃の時のアクセントはやはり必要。あと、守備面の弱さやスピード感の無いプレイについては仕方がない(年齢も考えて)。その他清水の伊藤など人材も豊富。(現時点で)DF陣に比べ前の列は比較的望みがあるように思われる(精神面以外は)。

 最大級の問題を抱えているのはDF陣。いい加減本格的なスイーパー出てこい。最近やっと井原がグラウドの中からは居なくなったが、本当ならW杯終了と同時にさようならの選手である。ドイツのマテウスみたいに最高級のリベロはムリかもしれない(出てきてほしいけど)。しかし、韓国のようにぜったいなる存在感のあるホン・ミョンボみたいな選手がなぜ居ないのか? 井原にしたってばりばり活躍していたときの動きはストッパータイプ。その他のDF陣も一長一短。足の遅さはお家芸。いつまで経ってもベテラン勢には安定感というものが芽生えない。若手の斉藤や森岡はセンスこそ感じるが、やはり一皮剥けるのは容易ではない(あくまでストッパーとして)。今の戦術(フラット3)が2002年まで続くか解らないが、宮本に全てを託すしか手段がないような事態になっている(もちろん宮本が日本を代表する選手になる可能性はあるかもしれないが・・・)。

 長々と書かしてもらいましたが、この世に生を受けて18年。物心ついたときからサッカーを好きになり、サッカーを愛している僕の日本代表への意見。つまらないもの(本人は本気で書きました)ですが何か意見又は感想がありましたら、掲示板に乗せて下さい。お願いします。

投稿大募集!

 本誌『愛と幻想のフットボール(FLF)』では、読者の皆様からの投稿を募集しております。原則としてテーマは問いません。h_okada@kt.rim.or.jpまで、どしどしお送りください。このページに関するご意見やご感想など、投稿以外のメールもお待ちしています。なお投稿の際は、通常のメールと区別するため、文末にお名前かペンネームをカッコに入れて記入するよう、お願いします。いただいた投稿は、いったんこの日誌内で紹介し、その後、こちらの投稿欄にまとめて掲載いたします。

12月24日(金)14:15 p.m.
 カリアリ×レッチェ(セリエA第14節)はスコアレスドロー。カリアリ、とうとう未勝利のまま越年である。守備を固めて相手をゼロに押さえれば自分も点が取れず、リスクを負って点を取りに行けば相手にも取られちゃうという、なんとも判りやすいことになっている。いわばサッカーという競技の本質的な難しさに直面して苦しんでいる、ということか。攻撃にこれほどリスクが伴う競技も珍しいだろうと思う。

*

 今年は見知らぬ方から投稿やメールを何度もいただくという本サイトにとって記念すべき1年でしたが、ここへ来てまたまたいただきました(No.088)。お名前(ペンネーム)がないので、とりあえず「N・Y」さんとさせていただきます。こちらこそ、はじめまして。ようこそFLFへ。本誌投稿欄の性質については、あらためてそう問われると困っちゃうんですが、まあ、要は投稿募集要項に書いてあるとおり新聞や雑誌の「おたよりコーナー」と似たようなもんだと思ってください。したがって俺個人へのメッセージもアリだし、「勝手に意見を言い合う」のもアリ。星の数ほどあるサッカー関連サイトの中から、あえて本誌を選んで投稿してくださるわけですから、それだけでもありがたいことです。それにしてもN・Yさん、お若いのにしっかりしてますねぇ。俺なんか、代表のメンバーを見ても「なんだか弱そう」とか漠然と思うだけなんで、恥じ入っちゃいます。日本サッカーの未来に希望が湧いてきた。代表選考については、最近聞いた話によれば、昔(Jリーグ発足前)は「三菱から何人、古河から何人」という具合にチームごとの枠が決まっていた時代もあったそうですから、それに比べりゃずいぶんマシになったとも言えるんでしょうね。今更そんな昔と比べてもしょうがないし、俺も昔のことはぜんぜん知らない(たぶんN・Yさんが物心ついた時期より、俺がサッカー見始めた時期のほうが遅い)んだけど、この10年に日本人が成し遂げた進歩は誇っていいような気がします。その結果、ブラジルに負けてもファンからブーイングが出るほど見る側の目が肥えた。一方では、たとえば横山ノックに史上最高得票を与えるような状況があるわけで、サッカーはこの国の中でも飛び抜けて高い「民度」を持つジャンルになったのではないでしょうか。協会やマスメディアにほとんど期待できない以上、2002年に向けて頼りになるのは、そういうファンの「目」だけなのかもしれません。

12月23日(木)
 愚妻の実家でクリスマス・パーティ。義妹一家もいっしょで、夏休み以来、久しぶりに従兄弟2人と格闘するセガレを見た。うるさい。3人ともプレゼントをもらって大興奮である。そんな環境なんで少しも落ち着いて見られなかったが、横浜Fマリノス×ヴェルディ川崎(天皇杯準々決勝)は0-1でヴェルディの勝ち。中沢、北沢を負傷で欠いても勝ち切ったヴェルディは偉かった。エースのホー君は、移籍話が暗礁に乗り上げて集中できなかったか。

12月22日(水)15:50 p.m.
 ノック大阪府知事が辞表を書いたとか。裁判の出廷拒否戦略とか記者会見の名誉毀損発言とかいろいろあるが、そもそも、なにも選挙で忙しいときにそんなエッチな気分にならんでもいいんじゃないかと思うのは俺だけだろうか。それとも権力を握ると、「ふつうじゃできないこと」をやってみたくなっちまうのかなぁ。スケベな事件は、なんだか物哀しい。

12月21日(火)
 バーリ×インテル(セリエA第14節)をビデオ観戦。マシンガが今季絶望、オスマノフスキも故障のバーリは、エンニャナヤとカッサーノという、いずれも選手名鑑に載っていない選手が2トップである。17歳(!)のカッサーノは名前がアントニオだからイタリア人なんだろうけど、エンニャナヤってどこの人なんだろう。しかし謎の黒人ストライカー・エンニャナヤはすばらしかった。いきなりエリアのはるか手前から撃ったロングシュートが、ペルッツィの頭上を越えてゴールイン。その後も後ろにそっくり返った妙なフォームで走り回り、たびたびチャンスを作っていた。後半途中で負傷退場してしまったが、こいつは注目に値する選手である。ただし、ちょっと体が弱そう(というか痛みに弱そう)なのが玉にキズか。一方のカッサーノも、DFの裏に抜けるスピードとタイミングには目を見張るものがあった。呆れるほどひどいシュートミスも目立ったが、それでもめげないメンタリティは買い。結局、このカッサーノが後半45分に勝ち越しゴールを決めてバーリの勝ち(2-1)。後方からのロングパスをヒールとヘッドでコントロールした技術は一級品だった。インテルのほうは、先制を許してすぐにビエリのゴールで追いついたところまでは良かったが、それ以降はろくにチャンスも作れない。レコバ、バッジョを次々に投入するだけのリッピ采配も、なんだかなぁ。どうしてモリエロを使わないんだろう。彼が右サイドにいたときが、いちばん強かったような気がする。

似てる人シリーズ#70

 インテルのゲオルガトスと
 名脇役の高松英郎。(妻)

12月20日(月)
 首位攻防戦となった灼熱のガリシア・ダービー、ラ・コルーニャ×セルタ(リーガ第16節)を見る。トゥル・フローレスのゴールを守りきったラ・コルーニャが1-0で勝ったが、テレビ的な主役はモストヴォイだった。モメ事あるところに、モストヴォイあり。怒っているモストヴォイ、相手のハンドを言いつけるモストヴォイ、頭をハタかれるモストヴォイ、突き飛ばすモストヴォイ、主審に媚びるモストヴォイなどなど、モストヴォイ・ファン(そんな奴いるのかどうか知らんが)にはこたえられない映像の数々であったことだろう。ああいうシーンをいちいち押さえているあたりが、スペインの中継スタッフの凄いところである。きっと試合途中から「今日はモストヴォイを追え!」という指令がディレクターから出ていたに違いない。こういう稚気みたいなものを2002年までに日本のテレビ関係者にも身につけてほしいところなんだけどねぇ。ま、高望みはしないほうがいいか。その国全体の「サッカー力」は、そういうところでも問われるんである。

 バルセロナ×アトレチコ・マドリー(リーガ第16節)は2-1でバルサ。前節セビージャに負けた後、ファンハールと選手たちのあいだで一悶着あったらしいが、勝ち星こそが何よりの薬、になるんだろうか。どうでもいいことだが、勝ち越しゴールを決めたゼンデンが柔道の有段者だということを知った。そう言われてみりゃ、そんな体型してるような気もする。

 ミラン×レッジーナ(セリエA第14節)を後半から観戦。前半は0-1でレッジーナがリードしていたんで期待感が高まったが、シェフチェンコの2ゴールでミランがあっさり逆転してしまった。2点とも、GKのミスがらみ。事情はわからんが、初出場のGKだったらしい。しかしレッジーナは諦めなかった。セットプレイからスペクタクルな展開を見せてカロンが同点ゴールを決める。さらにロスタイムにはシェフチェンコのPKをGKがセーブして汚名返上。感動的なドローであった。

 フィオレンティーナ×ユベントス(セリエA第14節)は、前半20分までに1ゴールずつ取り合う派手な展開。……になるかと思いきや、そのまま1-1で引き分けてしまった。1-1になって両者とも慎重になるあたり、いかにもイタリアらしい。プレミアだったら、まず間違いなく3-2ぐらいのゲームになるところだ。判定なら、誰が見てもフィオに軍配を上げるような内容。とくにキエーザがめちゃめちゃ切れていた。ただしツキはまるでなし。決定的なシュートを再三クロスバーやGKに阻まれて、半べそかいてたな。試合の夜は悔しくて眠れなかったかも。出場停止のファン・デルサールに代わってGKを務めたランプッラの好守が光ったゲーム。セカンド・キーパーはほんとうに大事だ。ともあれ、これでラツィオは単独首位で年越しである。何より何より。

12月19日(日)
 夕方から東京プリンスで元日本代表選手のインタビュー。話のついでに、グランパスが2-1で勝った名古屋×鹿島(天皇杯4回戦)の感想など聞く。ベンチワークの差は明らかで、終盤の逆転劇は十分に予想できたし、「鹿島の選手たちは、手を打たないベンチにイライラしてたと思うよ」とのこと。隣で解説してもらいながら観戦したら、めちゃ楽しいだろうなぁ、と思った。

 ラツィオ×ピアチェンツァ(セリエA第14節)は2-0でラツィオの楽勝。後半の2点目は、なんとFKのこぼれ球をミハイロビッチが右足で蹴り込んだものだった。右足のゴールなんて、初めて見た。時折、小学生レベルの頼りないクリアを見せてくれるミハイロの右足だが、シュートとなるときっちり蹴るもんだなぁ。ま、相手のDFも意表を突かれたんだろうけど。

 チェルシー×リーズ(プレミア第18節)を観戦。プレミアとCLで二重人格状態のチェルシーとしては、是が非でも首位リーズを叩きたいところである。しかし。序盤から猛攻を試みたがゴールを割れない。最初の20分で先制できなかった時点で、暗雲が立ちこめていた。おまけにデサイーが負傷退場、交代で入ったヘーグも負傷退場、さらにルブーフもイエロー2枚で退場させられ、CB不在の緊急事態。ルブーフってのは、ほんとに自分をコントロールできん奴だ。クライファートと一緒に、カウンセリングでも受けたほうがいいかも。というわけで、やむを得ずFWのサットンがCBを務めるというお茶目な事態に陥っていたのだが、こいつがまた育ちの良さそうな見た目とは裏腹にキレやすい性格で、いつ2枚目のイエローをもらっても不思議ではないラフなプレイぶりであった。何やってんだ、おまえら。大混乱状態のまま失点を重ねて0-2の負け。チェルシーのプレミアは、2000年を待たずに、終わった。

12月18日(土)
 ウエストハム×マンチェスターU(プレミア第18節)観戦。前半、あっという間にヨーク、ギグス、ギグスでユナイテッドが3点先取。前半終了間際と後半開始早々にディ・カーニオのゴールでウエストハムが1点差に迫ったが、終わってみれば2-5でユナイテッドの圧勝であった。やっぱ、つえーや。このユナイテッドと今のユーベのゲームを、今季も見てみたかった。CL2次リーグでユナイテッドが3位になれば、UEFAカップでの対戦があり得るわけだけど。まさかね。

12月17日(金)
 ぶらぶらする時間が多く、肉体的には楽でも家計的には辛い1年だったが、ここへきて重版通知が続けざまに届き、一息つけた。ありがたい。しかしそもそも初版部数が少ないんで、こまめに重版してもらわんと困るんである。5、6年前と比較すると、いまの初版部数は文庫が昔の新書程度、新書が昔の四六判程度、四六判は昔の専門書程度(これはちと言い過ぎか)になっているような気がするな。ま、これだけ文庫や新書を出す版元が増えれば、それも当たり前か。だからこそ俺のところにも仕事が回ってくるわけだし。たくさん刷ったって、書店にゃ置く場所ないもんなー。

12月16日(木)
 村上龍がWOWOWでEURO2000のアドバイザーを務めるらしく、これに不快感を抱いているファンが少なくないようである。俺はべつに不快とまでは思わないし、「アドバイザー」がどんな役目なのかも判らんが、どうしてそんなにしゃしゃり出てきたがるのかなぁ、とは思う。少なくともEURO2000のアドバイザーを務められる程度に優秀な人材は、他にいくらでもいるんじゃなかろうか。報われない時代を堪え忍びながら、ここへきてようやく食えるようになってきたサッカー業界の人々から仕事を奪うような真似は慎んであげるのが人情というものではないか、などと思ったりもする。

12月15日(水)15:50 p.m.
 いつになったら勝てるんだカリアリ。レッジーナ×カリアリ(セリエA第13節)は1-1のドローである。前半1分(つまりキックオフに次いで2度目に主審が吹いた笛)でオリベイラが退場してしまっては、カリアリに勝ち目のあろうはずもない。それでも果敢に攻めて先制したところまでは立派なもんだったのだが。まあ、よう引き分けに持ち込んだという感じだよな。んなこと言ってる場合じゃないとは思うけど。

 プロ野球のほうはFA騒動が一段落。江藤も工藤もぜったい巨人になんか来ないだろうと思っていたんで、ほんとうに吃驚した。どんな使われ方するか、だいたい想像はつくだろうになぁ。誰か止める奴は周囲にいなかったのか。誰に相談したって、「やめとけ」と言われるような気がするんだけど、そんなことないのか。巨人入りすると、どんないいことがあるんだ。

 サッカー中継で気になること。CSではしばしば「現地映像を使用しているため画面が乱れることがあります。ご了承ください」というテロップが出るのであるが、そーゆー言い方はまずいんじゃないのかね。「現地映像だから乱れる」なんて、ずいぶん乱暴な言い草だ。スペインやイタリアやイングランドの制作関係者が聞いたら怒るぞ、きっと。要は「画面が乱れてますが、これは現地映像なので私たちの責任じゃないよん」と言いたいわけなのだろうが、だったら「現地映像が乱れておりますが、ご容赦ください」ぐらいの表現にとどめておいたほうがいいし、そのほうが客観的である。そもそも視聴者にとってはそれが現地映像かどうかなんて関係のないことなんだから、単に「画面が乱れててごめんなさい」と言ってくれればよろしい。CSの受信はちょっとしたことで乱れるので(このあいだディレクが映らなくなったときは、アンテナを軽く叩いたら直った。30年前のテレビみたいだ)、少なくとも自分のチューナーやアンテナがトラブルの原因ではないことが判れば、こっちは安心できる。それに、いくら現地映像で手の打ちようがないとはいえ、それを放送して金をとっている放送局にぜんぜん責任がないとも思えない。視聴者のキモチを大事にするなら、細かいところでつまらない責任転嫁なんかしないで、素直に謝っとけばいいんである。

12月14日(火)15:00 p.m.
 どうやらWOWOWはEURO2000全31試合を放送してくれるらしい。来年の6月は仕事入れないぞー。世界クラブ選手権はTBSが放送権を獲得したとか。こういうところに地上波民放が出てくるのは何だか唐突な印象もあるが、ま、誰でも見られるというのはいいことだ。どーせ、またあほらしい「演出」をぶちかましてくれるんだろうけど。「世界陸上における織田裕二」のポジションは誰が務めるのか。

 昨夜は、まずアトレチコ・マドリー×バレンシア(リーガ第15節)を観戦。1-2でバレンシアの勝ち。クラウディオ・ロペスはこのところアシスト役に回ることが多いようである。ちょっぴり寂しい。アトレチコは3人も少ないバレンシアを最後まで崩せず、なんとも惨めな負けっぷり。それにしても、3人も退場させなきゃならんようなゲームだったかなぁ。主審のゲーム・コントロールに問題あり、だな。カードでしか権威を示せないようではいかん。

 引き続き、セビージャ×バルセロナ(リーガ第15節)を見る。CLの2ゴールで調子を上げてきたはずのクライファートは怪我をしたとかで、ダニが先発だった。ちなみにクライファートの坊主頭は、ボハルデがバリカンで剃ったんだとか。だから何なんだという話だが、その光景を想像すると妙におかしい。倉敷さんって、そういうことをどこで調べてくるんだろう。試合はセビージャが先制するも、ダニ、ルイス・エンリケのゴールでバルサが逆転。しかしバルサは相変わらず守備がゆるゆるで、再逆転を許してしまった。3-2でセビージャ。よう負けるのう。ここ6試合で失点15はいくら何でも多すぎである。アベラルドの故障も痛いんだろうが、やっぱGKをころころ変えるのが遠因になってるんじゃなかろうか。ところで倉敷さんは、いつのまにかバジャドリからバジェカーノに移籍先が変わっていた城のことを案じていた。というのも、たとえば「JOSE」を「ホセ」と読むスペイン語では、「JO」が「ホー」と読まれてしまう恐れがあるからである。あははは。ハポンから来たホー選手。エースのホー。立つんだホー。ホーホケキョ。アジア人らしい響きと言えないこともないが、これはやはり気の毒である。よくわからんが、もしかして「LLO」と表記すれば「ジョー」と読んでもらえるんだろうか。

 さらに、ユベントス×インテル(セリエA第13節)の大一番をビデオ観戦。いまのユベントスには、ほんとうに惚れ惚れさせられる。全員の意図と闘志とモチベーションが高いレベルでびったり噛み合っている感じ。見ていて思わず息を止めてしまうことがしばしばである。序盤から全開バリバリのユーベが、前半20分に先制。デルピのセンタリングに絶妙のポジショニングを見せたインザーギが飛び込んだ。ピッポ君、心身ともにめちゃめちゃ充実しているように見える。白熱の好ゲームに水を差したのは、後半15分に起きた誤審だった。ペナルティ・エリア外でファン・デルサールが相手のシュート(クロス?)を食い止めたのだが、ここで副審がハンドの判定。リプレイで見るかぎり、ボールは間違いなく彼の顎と胸のあいだに当たっていた。つまりファン・デルサールは完璧にフットボールをしたのであって、これはもう最高級のファインプレイである。それなのに、ああ、それなのに。前半にもイエローをもらっていたため、このプレイでファン・デルサールは退場。ジャッジは「肉眼で見えたものが全て」だとわかっちゃいるが、ありゃひどすぎるね。あれが肉眼で明確にハンドに見えたのなら審判やめたほうがいいし、明確に見えたわけじゃないのなら「疑わしきは罰せず」が正しい処理方法だと思う。しかし、去年のこのカードもそうだったが、10人になってからのユーベの集中力といったら。リッピは後半アタマからレコバを投入して3トップ(スタメンはビエリ&サモラーノ)、後半35分には遂にバッジョまでつぎ込んで4トップにするという「てんこ盛り采配」を見せたが(そんな布陣で練習したことあんのか?)、ユーベが守りきって1-0の勝利をおさめたのであった。お見事。選手層が厚いぶんアバウトなところも多いラツィオと、完成度は世界一高そうだが控えの攻撃陣が手薄なユーベ、どちらが抜けてくるのか興味深いところである。それにしても、このユーベがCLに出ていないとは、なんとも勿体ない話だなぁ。

 ところで俺、ユーベの試合はほぼ毎週見ているにもかかわらず、いまだにユリアーノとペソットとタッキナルディとビリンデッリの顔と名前が一致しない。みんな同じ選手に見えてしまうのである。まあ、だからといってとくに困ることもないのではあるが、どうも落ち着かない。誰か判りやすい判別方法を教えてくれ(背番号以外で)。

12月13日(月)16:10 p.m.
 昨日は夕刻に、レッチェ×バリ(セリエA第13節)を観戦。試合前からやけにスタンドが盛り上がっている(というか不穏な空気が漂っている)と思ったら、なんとか州ダービーだとのこと。なるほど。長靴の「踵」対「アキレス腱」ということか。雨でピッチがドロドロなせいもあって、凄まじい試合に。セガレを遊ばせながら横目で見ていたんで不正確だが、両者合わせて3人ぐらい退場していたような気がする。しかしレッチェはルカレッリ、バリはマシンガとオスマノフスキが不在のためか、どっちもゴールが遠かった。コンティッキオが63分にあげたゴールを守って、レッチェの勝ち。

 CL出場組同士の対戦、ラツィオ×フィオレンティーナ(セリエA第13節)をライブ観戦。ラツィオはサラスが出場停止で、マンチーニ&ボクシッチの2トップである。ラバネッリ加入でさらに危機感が高まったせいか、2人とも序盤から飛ばしまくりだった。久々にスタメンのネドベドもすげー切れ味。選手層の厚さがいい方向に転がっているわけで、このあたりのエリクソン采配は実に見事なもんだと思う。そんで試合のほうは、ヴェーロンのスルーパス(巧緻!)を受けたボクシッチが先制ゴール。後半にはミハイロビッチのクロス(絶品!)にスタンコビッチがヘッドで合わせてフィオを突き放した。スタンコ君はこのところ急速に得点感覚がアップしているようじゃ。バルサにおけるコクーみたいな感じか。試合はそのまま2-0でラツィオの完勝。強い。これでマンチーニが今季初ゴールでも決めてくれりゃ、言うことなしだったのだが。さすがのベテランも気持ちに焦りがあるのか、オフサイドばっかしだった。彼に得点させることって、チーム全体にとっても意味があると思うから、そろそろ何とかしてほしい。フィオのほうは、バティストゥータがぜんぜんダメだった。なんだか出来不出来のはっきりしたチームである。

 ラツィオ戦の後、CLハイライトを途中から見る。スコアレスじゃしょうがないとはいえ、ラツィオ×チェルシー戦の扱いが小さくて不満。ヘルタ・ベルリンの特集とかクイズなんかどうでもいいから、もっと試合を見せてくれんかね。あのクイズって、いったい何のためにやってるんだ? 視聴者プレゼントがあるわけでもないし、「ああ、そう」で済むようなネタばっかりだし。あんなもんで視聴者を最後まで引きつけておけるとでも思ってるんだろうか。わからん。ああいう番組は、なるべくシンプルに作ってほしい。さらに、EURO2000の組み合わせもチェック。

グループA:ドイツ、ルーマニア、ポルトガル、イングランド
グループB:ベルギー、スウェーデン、トルコ、イタリア
グループC:スペイン、ノルウェー、ユーゴスラビア、スロベニア
グループD:オランダ、チェコ、フランス、デンマーク

 こちらもW杯予選同様、ドイツ・イングランドが同組である。オランダとポルトガルは試練だなぁ。まあ、蘭×仏戦が必ず見られるというのは嬉しいが、チェコとはこのあいだ引き分けてたし。デンマークもぜんぜん侮れないし。チェコは予選が楽だったぶん、ここで苦労しろってことか。

 オタフクニシさん、毎度ご投稿ありがとうございます。Jネタは疎くて申し訳ないんですが、そういえばそんな顔した奴がいたような気もする。では俺のほうも、ゆうべ気づいたネタを一つ。セリエ見てない人にはわかんないネタばっかりで恐縮です。来年のEURO2000でご確認くださいませ(あ、WOWOWも見てないんだっけ?)。

似てる人シリーズ#69

 ラツィオのネドベド(チェコ代表)とトカゲ。

12月12日(日)
 今週はプレミアがお休み(なんでだ?)で、ちょっと寂しい。んで、昨夜はミラン×トリノ(セリエA第13節)をライブ観戦。退屈。ビアホフ、シェフチェンコ(PK)のゴールで2-0である。トリノのゲームはどうも面白くない。結果的にそこそこ勝ち点は稼いでいるけれど、強豪相手に何かでかいことを「しでかす」予感がまったくないのである。イタリアらしいと言えばイタリアらしいチームなのかもしれんけど。ところでシモーネ君は、やはりトリノへレンタルされる可能性が高いようだ。お兄ちゃんと同じ街で暮らすわけか。ダービーで兄弟対決なんてことになったら、親は見ていられないかもね。

 プレミアもないので寝ようと思ったら、ディレクでカイザースラウテルン×トッテナム(UEFAカップ2回戦第2戦)を倉敷アナの実況でやっていた。おお、ジョルカエフ。元気そうだ。第1戦はホームのトッテナムが1-0で勝ったらしい。んで、このゲームは終盤まで0-0。トッテナムが逃げ切るかと思われたが、なんとロスタイムにカイザースが2点取ってひっくり返しちまいやがった。ジョルカエフ、1ゴール1アシストの大活躍。試合の価値にはずいぶん差があるとはいえ、ドイツ人にとってはイングランドのチーム相手に昨季CL決勝の借りを返してちょっと溜飲を下げたといったところか。そんでもってこの両国、W杯予選でも同組である。どちらも、テーマは「新旧交代」か。W杯予選といえば、俺としてはオランダ、ポルトガル、アイルランドが同組というのが辛い。3つとも、見たかった。ところで、W杯における各国の合宿地が話題になっているが、オランダは長崎(出島)、ポルトガルは種子島ってゆーのはどーだろーかね。アメリカが出場したら……浦賀沖にでも浮かべとくか。

 昨日の清水×磐田(Jリーグチャンピオンシップ第2戦)は、PK戦にもつれこんで磐田の優勝。アレックスの退場さえなければというところだが、延長で追いついた清水の執念は見上げたものだった。

12月11日(土)
 朝から浜田山でN医師取材。すぐ終わるだろうと思って引き受けた健康雑誌の連載だが、もう2年以上続いている。いま雑誌のレギュラーはこれ1本だけだから、まあいいんだけど。ウイスキー、葡萄酒、ヤンロン茶などお歳暮のお裾分けをしてもらって帰宅。

 昨夜はマンチェスターU×バレンシア(CL2次リーグ第2節)をビデオ観戦。極東帰りで疲れてるはずのユナイテッドが、予想(願望)に反して3-0で勝った。スコールズのヘディングは見事だったなー。解説の田中某は「ベッカムのクロスが入った時点で決まり」みたいなことを言っていたようだけど、そんなこと全然ないと思う。あれは「合わせれば入る」ような簡単なもんじゃなかろう。もちろんベッカムのクロスはすばらしいが、あそこはやっぱスコールズの技術をほめるべきなんじゃないだろうかね。クラウディオは惜しかった。あの最大の決定機、右足でシュートできなかったんだろうか。苦手とはいえ、ラウールの右足よりは「使える」ような気がするんだが。

12月10日(金)
 俺が移籍話のネタ元にしているのは、日本代表ニュースというサイトで、これは「日本代表ニュース」と言いながら各国リーグの試合結果をはじめとする世界中の最新情報が実にこまめに掲載されるとてもありがたいページなのである。とはいえ、どこから仕入れたのかわからん噂をそのまま垂れ流しているんで確度は低いのだが、そこに今日は「ペルージャが、ラツィオ移籍が決定した元イタリア代表FWファブリツィオ・ラバネッリの獲得に動いている」という豆情報があった。なんのこっちゃ。移籍が決定した選手の獲得に動く。それはつまりラツィオから買うということなのか? それともマルセイユから買う(つまり横取りする)ということなのか? よそが「動いている」状態を「移籍が決定」と言えるものなのか? 移籍が決定した選手をそんなふうに「転売」できるものなのか? よくわからん。

 ベローナ×カリアリ(セリエA第12節)は2-0でベローナ。あらー。カリアリ、ベローナにも勝てんのかー。なんでかなー。どう見てもベネツィアやピアチェンツァなんかより強そうなのに、いまだ勝ち星なしである。エムボマ&オリベイラでこれだけ結果が出ないんだったら、そろそろスアソを使ってみりゃいいのに。ああ、でも問題は攻撃より守備なのか。12試合で24失点じゃ、そら勝てんわなぁ。



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