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にし・たかヲのサッカー日誌
1999-2000/vol.23



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投稿大募集!

 本誌『愛と幻想のフットボール(FLF)』では、読者の皆様からの投稿を募集しております。原則としてテーマは問いません。h_okada@kt.rim.or.jpまで、どしどしお送りください。このページに関するご意見やご感想など、投稿以外のメールもお待ちしています。なお投稿の際は、通常のメールと区別するため、文末にお名前かペンネームをカッコに入れて記入するよう、お願いします。いただいた投稿は、いったんこの日誌内で紹介し、その後、こちらの投稿欄にまとめて掲載いたします。

1月24日(月)9:20 a.m.
 武双山が初優勝。曙は4敗。悪いのは東関だ、とは愚妻の弁である。武蔵川のように横綱の援軍を育ててこなかったのがいかん、という意味らしい。たしかに相撲がチーム競技化しつつあるような気はする。

 カリアリ×ラツィオ(セリエA第18節)を観戦。うぬぅ。2戦連続のスコアレスドローであるか。バキバキ点を取るわけではないが、いないとチーム全体の得点力が下がるのがサラスという選手である。早く戻ってこんかい。しかしリバウド獲得資金捻出のためサラスやネスタを売却するという噂もあるらしい。んな無茶苦茶な。

 レッジーナ×ユベントス(セリエA第18節)は0-2。なんつったって、ジダンのゴールである。デルピとワンツーを決めると、寄ってきた3人のDFを一発の切り返しでまとめて斬り捨て、左足でズドン。ジネディーヌ、ズドン。びっくりしたなぁ、もう。

 バジャドリの試合は最初の10分だけ見て寝てしまったのだが、生中継の怪現象を発見。画面右上の時間経過を睨みながら3局を見比べてみたら、スカパーはBS-1より2秒、ディレクはスカパーより2秒、それぞれ遅れて放送されていたのだ。つまりディレクはBS-1から4秒遅れ。これじゃディレクじゃなくてディレイTVだ。とくにCS2局は同じコメンタリーなのに、なんでズレるんだろう。謎だ。推理小説のアリバイ・トリックに使えるかも。犯人が見ていたのはディレクTVだったんだよ小林君。

1月23日(日)13:40 p.m.
 メールによるコミュニケーションはほんとうに難しい、と改めて痛感させられることが続いていて、ちょっぴり憂鬱な気分。しばらく連絡を取っていなかった知り合いに出した何気ないご機嫌伺いに返事が来なかったりすると、「なんか俺、気に障ることでも書いたんだろうか」と悩む。やけに簡潔な(=ぶっきらぼうな)返事をもらえば、そこに込められたのが「親しみ」なのか「拒絶」なのかが読み取れない。俺が神経質に過ぎるのかもしれないけれど、どうも相手との「間合い」や「行間」をうまく感じ取れないのだ。インターネットは確実にコミュニケーションの総量を増やしているが、量が増えれば質が劣化するのは世の習いである。それはたぶんこのウェブも同じで、俺が行間に込めたつもりになっているニュアンスなんか、きっと正確には伝わっていないに違いない。むろんその原因の大半は俺の筆力不足にあるわけだが、それだけでもないような。デジタル・テキストには、活字と違って「行間カット作用」みたいなものがありはしないか。そう思うと、ちと腰が引けてしまうのであった。

 ローマ×ピアチェンツァ(セリエA第18節)は2-1でローマの逆転勝ち。公平に見て、0-1の後半アタマから中田→デルベッキオの交代は当然の采配だろーなー。中田なりの計算はあってのことだろうけど、慎重に立ち回った結果、まごまごしたプレイぶりに見えてしまった感じ。しかもデルベッキオが入った途端、豪放磊落・傍若無人なローマの攻撃が復活である。2試合を終えて、中田はとても難しい立場に追い込まれたような気がする。この2試合で劇的な新戦力効果を見せられなかったのは、監督が常にサポーターの納得を得なければならないことを考えると、かなり痛い。カペッロも、そんなに試行錯誤してる余裕はないだろうし。下手すると、レギュラー陣の危機感を高めるための圧力装置&選手層を厚くするための保険、で終わってしまう恐れもあるかも。いや、応援してないわけじゃないんだけどさ。スクデットを争うようなチームに途中入団するのは、やはり難儀なことだと思った次第である。本人が移籍を渋っていたのも無理はない。

 アストン・ヴィラ×チェルシー(プレミア第22節)を後半から見る。チェルシーはサットンとウェアの2トップ。デザイーやペトレスクも不在で、なんとイングランド人が4人も先発に名を連ねていた。らしくない。ヴィラGKの好セーブ連発もあってゴールが奪えず、試合は0-0のドロー。デシャンの球さばきの速さ(=判断のスピード&視野の広さ?)にあらためて感心したゲームだった。それにしても、デシャンのラストパスをウェアがシュート、というのも何だか奇異な光景ではある。

似てる人シリーズ#76

 ローマのカペッロ監督(の髪形)と「ののちゃん」のお母さん(の髪形)。

1月22日(土)
 また電話セールス。
女性「もしもし、そちらは会社でしょうか」
おれ「その前に、あなたはどなたですか」
女性「○×△◎▼住宅サービスと申します」
おれ「そうですか。では最初のご質問に戻ります。ここは会社ではありません」
女性「では、奥様をお願いしたいのですが」
おれ「えーと、ここは会社ではありませんが、私の仕事場です。したがって妻はここにおりません。そして私はいま仕事中で、しかもかなり忙しい」
女性「そうですか、失礼いたしました」
 ……腹が立つほどではないが、いちいち面倒臭いったらないのである。余計なこと言って話をややこしくしているのは俺なんだけど。それにしても、会社ではない→主婦がいるはず、というこの短絡、この固定観念。電話線引いてるのは会社と家庭だけなのか? セカイは会社と家庭でできているのか?

 留守電にしとけよ、という人もあろう。むろん俺も一時はそうしてみた。しかし、これがまた具合が悪い。机上の電話が鳴ると、つい仕事の手を止めて意味もなく電話機を凝視してしまうのだ。留守番メッセージが終わり、発信音と同時に録音テープが作動する。まだ凝視している俺。そして無言のまま電話が切れる。おいおい誰だ誰だったんだ新規の仕事の依頼だったんじゃねーだろーなーと気持ちは千々に乱れ、結局は「集中力の神様」が昼寝を始めてしまうのであった。だから留守電作戦は却下。

 曙が千代大海に負けて3敗目。「こんなに弱くて、どこが八百長なのよ」と愚妻は憤っていた。「こういうときこそ、50万ぐらい払って、ちゃんと買っておけばいいのに」とも言っていた。相撲って、それでいいんじゃないかと思う。外国人記者クラブだか何だか知らないが、何から何まで欧米人に理解してもらわなくたっていいじゃん。奴らの単純なアタマでは理解できないぐらい、この国の文化は深淵かつ複雑なのだ、と開き直れないものか。イエスかノーか、白か黒かをはっきりさせることばかりがえらいわけじゃない、と思ったりするのである。

似てる人シリーズ#75

 プレミア解説者の東本さんと佐野史郎。(妻)

1月21日(金)11:00 a.m.
 一寸の虫にも五分の消費税。愚妻によれば、いま夕方の教育テレビではそういう歌が流れているらしい。タイトルは、「カブトムシは840円」。この手の歌といい、グッチさんの放し飼いといい、なんと柔軟で懐が深いんだろう。3チャンネル、おそるべし。

 あー。またやってしまった。不動産のセールス電話と罵り合い。俺って、人並み外れて電話セールスが嫌いなのかなぁ。なんでだろう。忍耐が足りないのか。はたまた愛が足りないのか。今年は寛容の精神をもって穏やかに事を収めようと心中秘かに期していたのに。だって、しつこいんだもーん。「私には必要のない情報なので失礼します」って言ったら諦めねーか、ふつう。「でも家賃並みのお値段でマンションが」って、食い下がらないでくれ。とっとと見限って早く次の人に電話したほうが効率いいじゃんか。違うの? あんまり早く電話を切ると、社内で無能だと思われるから話を引っ張るのか? 俺の印象だと、女より男のほうが諦めが悪い。恋愛と同じだな。
 みんな、どうやってお引き取り願ってるんだろう。妻なんかはオトナだから、食い下がられても食い下がられても、「すいませんが結構です」を繰り返しているが、おらぁ、イヤだね。面識もないのに勝手な都合で電話してきて仕事の邪魔するような相手に「すいません」なんて言うのは我慢ならないし、同じことを何度も言うのはもっとイヤだ。
「せっかくですが、私に売ろうとしても無駄です」
「さようでございますか。では失礼」
と、爽やかに切るのが理想である。
 それにしても、なんかいい撃退法はないもんかね。いっそ、「そんなことより、こういう面白い本があるんですけど一冊いかがっすか。8掛けにしときますぜ」と逆セールスでも試みるか。それとも、「そ、その声はヨシオ? ヨシオなんだろ? 今どこにいるんだ。あのことはもう心配ないから早く帰ってきなさい」と大ボケをかましてみるとか。ほんとにヨシオ君だったら厄介だな。あるいは、「うむむ、いかんいかん。おぬし、声に死相が出ておるぞ。すぐ足の裏を見せに来なさい」とオカルトで煙に巻くのも手かも。来たら困るか。ふう。いずれにしても、「相手の話を聞かないでこっちが喋りまくる」というのは基本戦術としてアリ、のような気がしてきた。本誌では、この件に関する御意見もお待ちしております。あなたは電話セールスと、どうつき合ってますか。罵り合いになったこと、ありませんか。

 そんな俺だが、街や駅では人に道や時間を尋ねられたり、火(ライター)を貸してくれと言われることが多い。とくに外国人が多いのはどういうわけだろう。方向音痴な上に語学はまるでダメ夫くんだから、いつも役に立てず恐縮してしまう。そんなに親切そうに見える風体ではないと思うんだけどねぇ。要するにスキが多いってことか。女に生まれてたら、ナンパしやすいタイプになってたかも。今朝は井の頭通りを歩いているときに、道路工事の警備をしてるおばちゃんに蕎麦屋の前で曜日を訊かれた。曜日?
おばちゃん「今日、金曜日だったっけ?」
おれ「そっすよー」
おばちゃん「あったかいお蕎麦食べようと思ったんだけど、このお店、定休日なんだわね」
おれ「(看板に金曜定休とあるのを見て)あー。残念だったねー。じゃ、風邪ひかないよーにねー」
 他愛ない出来事ではある。しかし物の売買を伴わない一瞬の対話の、なんと豊かなことか。見知らぬ他人という点では電話セールスと同じだが、一転して妙に愛想がよくなる俺なのであった。

 ディレクTVがFAカップ、スコットランド・プレミアリーグ、ネイションワイド・リーグの放送権を獲得、との報。おいおい必死なのはわかるけど、何でも放送すりゃいいってもんじゃないだろ。FAカップはともかく、スコットランドリーグって。なーんてケチつけながらも、ちょっと「見なきゃ」と思ってる俺って、強迫サッカー症かも。増えてるだろうな、そういう奴。「あれもこれも見られる」が「あれもこれも見なきゃ」に転じるのにそう時間はかからない。んでもって、スコットランドにはどんな選手がいるんだ。ちゃんと解説できる人間はおるのか。東本さんがやるのかな。……それより、ネイションワイド・リーグって何? もしかして「大英帝国リーグ」みたいなもんでもあるんですか。そんなの聞いたことないぞ。誰か教えてちょうだい。

 昨夜はカリアリ×パルマ(コッパイタリア2回戦第1戦)を観戦。カリアリはこのパルマ戦をしのいでベスト8入りしたわけである。久々に杉山茂樹の「あー、入ったったったぁぁぁぁ!」を耳にした。入ってないっちゅうの。ところで、モンターノ(コロンビアの17歳ストライカー)って、パルマにいたんですね。スパイクの裏で削られるわ、後頭部はハタかれるわ、ジャージは千切れんばかりに引っ張られるわ、ほとんど差別的とさえ感じられる悪質なファウルを受けながらも、どろどろになってボールを追う姿に好感を持った。以下、やたらファウルの多いカリアリのプレイを受けて交わされた杉山さんと八塚さんの問答。
杉山「パルマのユニフォームって、なんとなく引っ張りたくなるんですよ、きっと」
八塚「ほほー、それはどういう?」
杉山「ほら、横縞だから。そんな感じ、しません?」
八塚「ははー、なるほどねぇ〜。(指先の)引っかかりがよさそうに見えるわけですね」
 ……どこまで本気で喋っているのか、よくわからない。よくわからないが、そういうこともありそうな気がする。試合はエムボマのPK一発でカリアリの勝ち。第2戦のスコアは知らないけど、ホーム1-0で、よく勝ち上がったもんだな。ところでコッパイタリアは主審2人制である。担当範囲はハーフラインで分けるのではなく、左サイドはキミ、右サイドはボク(テレビ画面でいえば「向こう側」と「こっち側」)、という感じで分担しているらしい。意外に違和感なくスムースに試合が進行しているようである。

1月20日(木)9:45 a.m.
 光陰矢の如し、一寸の虫にも五分の魂。ちがうな。矢と虫は関係ない。なんだっけ。まあいいや。今月も早いもので、もう20日だ。しかし仕事は父として母として、いや遅々としてはかどらない。この商売も10年になるというのに、最初の30ページをこなすまでローギアでたらたら書き進む悪癖は治る気配もないのであった。おまけにまた既刊の文庫化に伴う加筆作業が飛び込んでくる。ありがたいが辛い。そして眠い。

 インテルがセードルフ弟を獲得。その名もセドリック、16歳。かっこいいなぁ。クラレンスとかセドリックとか、セードルフの親は命名センスがなかなかよろしい。もう一人兄弟がいたはずだが、何という名前なんだろうか。子の命名といえば、日本では昨今、「来夢来人」に象徴される場末のスナック(あるいは暴走族のチーム名)みたいな妙な当て字が目につく(別に悪いとは言ってない)が、そういう類の変化って欧米なんかにもあるのかしらね。「大輔」が流行ったように「マイケル」が流行った時期はあったらしいけど。「ヒデトシ」は流行っていないのか。

 ベネチア×フィオレンティーナ(コッパイタリア準々決勝第1戦)を見る。0-0で引き分けたが、わりと攻撃的で面白いゲームだった。ベネチアはセリエで3日前にフィオを下しているだけあって、堂々たる戦いぶり。勝機は何度もあった。後方からのボールをボレーでシュートさせたら、マニエロはラウール並みにうまい。ベネチアがベスト8というのも軽い驚きだが、カリアリもまだ残っているらしい。びっくり。そのカリアリはローマと対戦である。ディレクは第2戦を生中継するとか。ペルージャが敗退しても中田を生中継できるわけで、この移籍はディレクにとってもありがたかったに違いない。それで契約者が増えるとも思いにくいが。そういえばイタリアではセリエ4位に代わってコッパ優勝チームにCL出場権を与えようという動きがあったが、どうなったんだろう。悪くないアイデアだと思うけど。

1月19日(水)12:30 p.m.
 がはは。例のセリエAゴール数コンテスト(前半戦)でまた優勝したのである。ばかづきである。勝因は何といってもアンデションの途中移籍なんである。最初からボローニャにいたら指名してなかったのである。なぜカロンでなくバローニオを指名してしまったんだぁぁぁ、とずっと後悔していたのであるが、結果オーライなんである。うひひ。以上、自慢話おしまい。関係者以外にはまったく理解不能な話題で失礼しました。

 昨夜は後半戦の指名ストライカー選考に没頭しながら、レッチェ×パルマ(セリエA第17節)を横目で観戦。スコアレスドロー。パルマは主力の欠場が多かったようで、むしろレッチェが惜しい勝ち点を落としたという感じか。久しぶりに見たレッチェだったが、ゴールこそなかったとはいえ、やはりルカレッリとセサのコンビはなかなかのもの。いわゆるビッグ7以外のセリエを見るとき、勝ち点は地道に稼ぐけど退屈なトリノ、ベローナ、ボローニャあたりより、南部4チームのほうに魅力を感じるのは俺だけだろうか。レッチェもレッジーナもバーリもカリアリも、攻撃陣のキャラクターが立っていてわかりやすい(=親しみが持てる)のである。

 思えば俺の場合、ラツィオに肩入れしているのも選手個々のキャラクターを愛好しているからなのであった。ラツィオのサッカー自体は、べつに際立って面白いというわけじゃないもんな。4コマ漫画にしやすいチーム、とでもいうべきか。いしいひさいちに描いてもらいたいぐらいだ。にわかロマニスタが急増しそうな雲行きで、にわかラツィアーレには暮らしにくい状況(大袈裟か)になりそうであるが、わしゃ今年こそ5月にエリクソンの胴上げシーンを見たい。吹っ飛んでピッチに落ちた監督のメガネを、涙を拭いながら大事そうに拾い上げるサラスの姿が目に浮かぶ。うう、なんて感動的な光景なんだ。あれ、イタリアでは胴上げはしないんですか。しろよ。

1月18日(火)11:10 a.m.
 中田だ城だと騒がしい昨今、いったいギリシャの前園はどうしておるのかと訝っていたところが、急に監督が代わったもんでPAOKサロニカ入りを断念し、また別の移籍先を探すんだとか。きついなぁ。なんちゅうか、玉の輿願望が邪魔をして婚期を遅らせている勘違い女みたいだ。せっかくの才能が無駄にすり減っていくのは寂しい。なんでこうなってしまったんだろうか。

 サラゴサ×バルセロナ(リーガ第20節)を観戦。開幕戦のカードである。あのときはサラゴサにまったく戦意がなく、バルサの完勝だったと記憶している。しかしそのサラゴサが現在2位(バルサは3位)。どうやらリーグ最小失点の守備力でしのいでいるらしい。数少ない得点源は、得点王争いを演じているミロセビッチ。試合ではそのミロセビッチをアベラルドが完璧に封じていたが、バルサのほうはリバウドが全然ダメだった。強引な個人プレイばかりで、最後までピッチにいたのが不思議なくらいである。彼、バロンドール受賞が裏目に出てるのかも。結果は0-0。バルサが完封されたゲームなんて、今季あっただろうか。ファンハールがどんなチームにしたがっているのか、全然わからない。

 ニューカッスル×サウザンプトン(プレミア第22節)は5-0でニューカッスルの大勝。立ち上がりの4分間にファーガソンが2ゴール決めた時点でゲームは終わっていた。右サイドから危険なクロスを連発するソラーノがいい。ダイアーも調子がよさそうだ。ニューカッスル、どこまで巻き返してくるだろうか。終わってみればサンダーランドより上、ということも充分にあり得るような気がする。

 インテル×カリアリ(セリエA第17節)を後半から観戦。前半はインテルが先制し、カリアリがオリベイラのゴールで追いつくという展開だったらしい。なぜかビエリが不在で、インテルはレコバ&サモラーノの2トップ。いや、ディナモ・ブカレストから来たムトゥという選手も出ていたから3トップか? エムボマもオニールもいなかったが、前節でようやく初白星をあげたカリアリは頑張っていた。もう少しでドローに持ち込めそうだった。しかし82分、途中出場のモリエロが豪快なミドルを突き刺して2-1。ルーズボールを必死に追いかけて執念深くラストパスを出したサモラーノがえらかった。それにしてもセードルフという選手は、何年も前からインテルにいるように見えるから不思議だ。ま、インテルの場合は誰が入っても違和感がないチームなのかもしれないが。

 インテル戦の実況によれば、カリアリのオニールはすでに来季からユーベ入りすることが決まっているとか。あと、クラウディオ・ロペスの来季ラツィオ入りも確定と言っていたが本当かね。どうせ来るなら来週から来てくれないものか。

似てる人シリーズ#74

 サラゴサのミロセビッチ(の暗い目元)と鹿島の柳沢(の暗い目元)。

1月17日(月)19:20 p.m.
 城がバジャドリに行ったおかげでスペインリーグまで生中継が始まり、日曜の夜は大忙しである。しかし城が出ればいいものの、もし出なかったらバジャドリ×ヌマンシア戦を3つの局(BS-1、スカパー、ディレク)で生中継する意味なんてどれだけあるんだろうか。……などと思いつつ、まずはレッジーナ×ラツィオ(セリエA第17節)をライブ観戦。サラスが前節の怪我(全治10日だとか)でベンチ入りできず、ラツィオはシモーネ&マンチーニの2トップである。頼りない。アルメイダが久々に先発していた。頼もしい……と言いたいところだが、これが全然ダメ。スタンコビッチとのダブル・ボランチという慣れない布陣だったせいもあろうが、ヘンなパスミスばっかしである。んで、もっとダメなのがヴェーロンだ。なんで急に下手になるんだろう。体調が悪いのか頭が悪いのか、それとも性格が悪いのか。そんなわけでまったく点が入りそうな気がしない。最後はマンチーニ、ボクシッチ、ラバネッリという合計96歳の3トップも見せてくれたが、これも機能せず。負けも覚悟したが、そこはネスタ、ミハイロ、ファバッリの守備における個人技の高さでしのいでスコアレスドローである。いかんなぁ。CLが休みのあいだに勝ち点稼がないでどうすんだ。

 引き続き、ローマ×ベローナ(セリエA第17節)を見る。よりによってラツィオの宿敵に移籍してくれちゃった中田はトップ下で先発。こんど外国でラツィアーレに会ったら、「ナカタの国から来た」なんて口が裂けても言えないな。でも「ナナミの国から来ました」じゃ、「ナナミ、フー?」とか言われちゃうかも。それはいいとして、都合良くデルベッキオが風邪をひいたローマの2トップはトッティとモンテーラである。トッティ王子は終始ご機嫌斜めのご様子で、2ゴール決めても不機嫌そうな表情を崩さなかった。3-1でローマ。途中でザッピングして見たバジャドリ×ヌマンシア(リーガ第20節)は、ディレクもスカパーも倉敷&金子コンビの実況だった。ますます見逃せなくて困る。しかし、これが毎週入ると倉敷さんがセリエに登板できなくなる恐れがあるな。うーむ。ともあれホー君は後半40分過ぎから出場。場内も現地の実況も日本人ストライカー歓迎ムードに包まれていたらしい。不思議だ。何を根拠に期待感を募らせておるのか。スペイン人はW杯を見ていなかったのか。まさか「前線からの守備」を期待しているわけでもあるまいに。しかしまあ、歓迎されているならそれに越したことはないわな。がんばって結果を出してもらいたいものである。

1月16日(日)
 午前中、CSのチャンネルをテキトーに回していたら(なんでチャンネルはいつまでたっても「回す」と言ってしまうんだろう)、日本とイタリアが野球の試合をしていた。インターコンチネンタルカップなる大会であるらしい。7回表で、日本が7-2で勝っていた。イタリアのユニフォームは、なぜか中日そっくり。ってゆーか、ドジャースそっくりなわけだが。だから帽子は一応アズーリだ。ピッチャーは10番を背負っていた。イタリア人が10番をつけていると必然的にファンタジスタに見えてしまうのだが、10番の投手は四球を連発して交代させられていた。かっこ悪かった。でもイタリア人はけっこう野球が似合う。

 昨夜は、ベネチア×フィオレンティーナ(セリエA第17節)を観戦。早々にベネチアが先制したが、前半終了間際、バティのゴールで同点に。このところ、バティとキエーザのコンビネーションはなかなか見応えがある。バンペッタとフェリペも獲ったことだし、このぶんだとセリエ後半戦のフィオ大逆襲もあるかと思われた。しかし後半ロスタイム、マニエロの技ありゴールが決まって2-1。ベネチアのホームでの強さといったら。ガンツの加入はマニエロのゴール数アップにつながる、ような気もする。

 アーセナル×サンダーランド(プレミア第22節)は4-1でアーセナル。ベルカンプは故障、カヌはナイジェリア代表に召集(アフリカ選手権)でどうなるかと思ったものの、アンリとスーケルが2ゴールずつの活躍である。もうW杯以上にイイ事はないんじゃないかと思ったスーケルだが、どうしてどうして。エリア外から放った2点目のループなんざ、味わい深〜い見事なもんであった。

1月15日(土)
 27-7。勝つなら僅差、負けるなら大敗かと思っていたが、終わってみれば予想外の圧勝である。慶応×関東学院(ラグビー大学選手権決勝)は最高の試合運びを見せた慶応が制し、100年目のシーズンを初の単独優勝で飾ったのであった。王者の復活。やっほー。刷って刷って刷りまくれー。商売柄、「この2000年間で最大の発明」はグーテンベルグの印刷機に一票、である。そんなことはともかく、見事に当初の目標を達成してみせた上田監督という人はほんとうにえらいと思う。

 バスコ・ダ・ガマ×コリンチャンス(世界クラブ選手権決勝)はスコアレスのままPK戦へ。マルセリーニョが失敗して「あらあら」と思ったが、続くエジムンドも枠を大きく外してジ・エンド。天才ファンタジスタも、やはり人の子であったか。ともあれ、第1回のチャンピオンはどの大陸も制していない開催国のクラブとなった。世界クラブ選手権、大失敗の巻。次回はどこでやるのか知らないが、続けて開催国のクラブが優勝するようなことになったら、大会の意味自体が問われるのは必至であろうなぁ。それより何より、なんの断りも詫びもなしに延長戦すっ飛ばすなよTBS。いろいろ問題はあっても「日テレよりは何倍かマシ」と思って見ていたが、最後の最後でやられたって感じ。やはり地上波民放には任せたくない。

1月14日(金)
 なんで急にそんなものを買う気になったのか我ながらよく判らないのだが、ピチカート・ファイブの新譜を聴きながらベローナ×レッジーナ(セリエA第16節)を観戦。『眺めのいい部屋』という歌に耳を傾けながら、こーゆー80年代的空疎に満ちたおしゃれ雑貨風音楽が実はそんなに嫌いではない自分に気づいて苦笑しているときに、クロスバーを叩いたピルロのFKがGKの背中に当たってゴールインしていた。だから何なんだ。

 バスコ・ダ・ガマ×ネカクサ(世界クラブ選手権)は2-1でバスコ。決勝は地元勢同士の対決となった。世界選手権がブラジル選手権となってしまうこの現実、この事実。なんだかなぁ。どっちが勝つにしろ、優勝チームを世界一呼ばわりしていいんでしょうか。ま、W杯だって最初から今みたいな権威を持っていたわけではないようだから、「世界一決定戦」と認知されるまでには時間がかかるんだろうけど、それにしてもやっぱり。出場チームの選び方に無理がありすぎである。どうせやるなら、欧州CLのベスト4、リベルタドーレスのベスト4を集めて、プラス北中米、アフリカ、アジア、オセアニア各1の12チーム(3グループ)の大会にすりゃあ、それなりの権威になると思うが。これを集中開催ではなく、ホーム&アウエーのワールド・チャンピオンズ・リーグにしてしまうのだ。1年が600日ぐらいないと無理だけど。

 マンチェスターU×サウス・メルボルン(世界クラブ選手権)をビデオで早送り観戦。やってらんねーよ感を隠そうともしないユナイテッドは、コールとP・ネビル以外は2軍が先発である。今後の日程を考えれば当然だろうし、無理やり出場させたFAへの意趣返しという面もあるんだろうけど、ベンチで高みの見物を決め込み、「どや、若いもんの動きは」とでも言っていそうな顔のレギュラー陣を思い切りカメラで抜かれてしまったのは、やはりまずかったんじゃないのかね。2006年の開催権レース、実はこの大会に出たほうが負け、だったのかもしれない。試合は、それでも2-0でユナイテッド。「リーズでもどこでもいいから、とにかくマンチェスター以外のところが(プレミアで)優勝してほしい」とは愚妻の弁である。我が家のユナイテッド嫌いに拍車がかかった一戦ではあった。

1月13日(木)
 レアル・マドリー×カサブランカ(世界クラブ選手権)は合計4人が退場の乱戦に。2人少ないマドリーが3-2で制して決勝進出に望みをつないだが、コリンチャンス×アル・ナスル(世界クラブ選手権)はマドリーの結果を見てから戦うというアドバンテージに恵まれたコリンチャンスが2-0で帳尻を合わせてグループ1位。得失点差は1で、結果的にカサブランカ戦の誤審が命運を左右することになった。

 フィオレンティーナ×インテル(セリエA第16節)は、後半ロスタイムの勝ち越しゴールでフィオの2-1。今節の強豪対決はどれも面白かった。気の早い話をすれば、ラス前の33節も同じカードになるわけで、スクデット&CL出場権をめぐる死闘が繰り広げられるに違いない。そのときボローニャと戦うラツィオは、ちょっぴりラッキーかも。

1月12日(水)
 男の子を最高に感動させるプレイとは、つまるところマンガのようなプレイのことである。別の言い方をすれば、スペシャルな名前(大リーグ・ボールとか何とかギャラクシー・パンチとか)を付けたくなるようなプレイ。バスコ・ダ・ガマ×マンチェスターU(世界クラブ選手権)におけるエジムンドのゴールは、まさにそんなプレイであった。見事にスピンしながらシルベストルの頭上で弧を描いたボールの、なんと非現実的な美しさだったことか。いまごろブラジルの子供たちは全員あのアニマル・スピニング・レインボウ・シュート(?)の練習に明け暮れているに違いない。試合は3-1でバスコ。2つのポカを2つともロマーリオに仕留められたG・ネビルは、PTSD(心的外傷後ストレス障害)ならぬPTBD(心的外傷後バックパス障害)に苦しむことになるかもしれぬ。

 セルタ×バルセロナ(リーガ第19節)は、2分にフィーゴ、90分にリバウドのゴールが決まるというキセルのようなゲーム展開で0-2。セルタにとっては踏ん張りどころの試合だったのだが。今季も「終わってみればバルサ」となる予兆なんだろうか。決して出来がいいとは思えないけれど、リトマネンがやっと機能してきたのは大きい。

 ミラン×ローマ(セリエA第16節)は、常にローマが先手を取る展開となったが、最後はアトレチコから移籍のホセ・マリが大仕事。途中出場の(たぶん)ファーストタッチでボバンのクロスを見事にバックヘッドで流し込み、同点ゴールである。ミラン所属なんでちと複雑だが、スペインの選手が活躍すると何だか嬉しい。

似てる人シリーズ

 #72 ミランのグリエルミンピエトロと蟹江敬三。(妻)
 #73 ローマのデルベッキオとともさかりえ。(妻)

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