シェイダさんを救え!ニュースアップデイト No.71- |
2005年1月21日〜
-=*=-=*=-=*=-=*=-=*=-=*=-=*=-=*=-=*=-=*=-=*=-=*=- ********************************** 屈辱の第1審判決から1年足らず、第2審の判決の日がめぐってきました。 ********************************** シェイダさんが第2審でも敗訴したことによって、シェイダさんの収容の可能性が高まりつつあります。 ********************************** ******************************** |
-=*=-=*=-=*=-=*=-=*=-=*=-=*=-=*=-=*=-=*=-=*=-=*=- シェイダさんを救え!ニュース・アップデイト Save Mr. Shayda! The News Update 第72号 2005年2月20日発行(不定期刊) -=*=-=*=-=*=-=*=-=*=-=*=-=*=-=*=-=*=-=*=-=*=-=*=- ___________________________________________ 発行元 チームS・シェイダさん救援グループ 編集担当 チームS電子オフィス shayda@da3.so-net.ne.jp ■<今号の目次> (1)シェイダさん、仮放免延長される 〜東京入国管理局はシェイダさんを収容できず〜 (2)シェイダさん裁判、最高裁へ (3)シェイダさんの問題、東京新聞で大きく報道 〜2月20日(日)朝刊特報欄「難民鎖国の壁国連基準とズレ」〜 ___________________________________________ ●「ニュースアップデイト」バックナンバーは以下をご覧ください。 http://www.kt.rim.or.jp/%7Epinktri/shayda/newsupdate.html ●講読申込・講読中止などの手続は電子オフィスまでお知らせ下さい。 ●シェイダさん裁判の経過を知りたい方は、 ・すこたん企画シェイダさんページ http://www.sukotan.com/shayda/shayda_top.html ・果てしなき移民たちのためのホームページ http://www.kt.rim.or.jp/~pinktri/afghan/index.html をご覧下さい。 *********************************** (1)シェイダさん、仮放免延長される 〜東京入国管理局はシェイダさんを収容できず〜 *********************************** 1月20日の第2審敗訴判決で、仮放免の延長も打ち切りかと心配されたシェイダさん。「チームS・シェイダさん救援グループ」では、シェイダさんの身の安全を心配し、また、収容された場合にはいち早く行動できるようにということで、仮放免更新のための出頭日である2月14日(月)、シェイダさんとともに東京入管を訪問する「シェイダさんと東京入管ツアー」を開催しました。 シェイダさんの身の安全がかかっているとあって、この「ツアー」にはほんとうに多くの方、総勢10名以上の方が参加してくれました。一方、クルド人のマンデート難民の強制送還事件との関係で、マスメディアの取材などもいくつかありました。 参加者みんなを引き連れ、シェイダさんは6階の違反審査部門へ。シェイダさん以外にも、クルド人やアフガン人のマンデート難民の人たちが仮放免延長手続きに来ていました。シェイダさんはこうした中東系のマンデート難民の多くと知り合いで、緊張感の中でも、談笑しながら自分の番が来るのを待ちます。1時間ぐらい待ったのちにようやく手続き。とりあえず今回は、仮放免が延長になり、シェイダさんは収容されることなく出てきました。 その後、マンデート難民という同じ立場ながら収容されている、シェイダさんの友だちのクルド人の面会をみんなでした後に、シェイダさんの無事を祝って、有志でお台場の地中海料理のレストランに行き、しばしお食事会。とりあえず収容を免れてシェイダさんもほっとしているようでした。 しかし、これから毎月、収容や強制送還を心配しながら東京入管に出頭しなければならないことを考えると、非常につらいものがあります。第3国出国によるシェイダさんとの「お別れ」もさびしいものがありますが、シェイダさんのためにも、早く法的に安定した落ち着き先が決まって欲しい、と心から思います。 ************************* (2)シェイダさん裁判、最高裁へ ************************* こちらは短信です。1月20日に、極めて不当な敗訴判決を得たシェイダさんですが、最高裁への上告手続きを行いました。これでシェイダさん裁判は最高裁判所という日本の司法の最高権威において争われることになります。同時に、シェイダさんに対する退去強制令書の執行停止申立ても行っています。 ********************************************** (3)シェイダさんの問題、東京新聞で大きく報道 〜2月20日(日)朝刊特報欄「難民鎖国の壁国連基準とズレ」〜 ********************************************** この1月18日、UNHCRによりマンデート難民に指定されたクルド人難民を、法務省が難民条約への違反を省みず強制送還するという驚くべき事件が起こりました。法務省は、「日本の裁判所は、強制送還されたクルド人は難民ではないという判断を行っており、この人物は難民ではない」と強弁していますが、法務省のこの行為は国内外から強い反発を読んでいます。 この事件に関連して、シェイダさんなど、他のマンデート難民への注目が集まっています。シェイダさんの第2審判決後最初の出頭と前後して、東京新聞の特報部の記者の方が、シェイダさんを一生懸命取材してくれました。その取材の成果として、今日、東京新聞の特報面を2頁ぶちぬいて、シェイダさんに関する大きな記事が掲載されました。題して、「難民鎖国の壁 国連基準とズレ」。シェイダさんの直面する現実をしっかりととらえた、とてもよい記事です。以下のウェブからアクセスできます。是非ともお読み下さい。 「難民鎖国の壁 国連基準とズレ」2005年2月20日 http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20050220/mng_____tokuho__000.shtml シェイダさんについては、これまで、英字新聞(デイリー・ヨミウリ)で大きく取り上げられたことがありました。あわせて、このデイリー・ヨミウリの記事のサイトも紹介しておきます。 「Gay Iranian Desperate to Stay in japan」March 24, 2001 http://www.sodomylaws.org/world/japan/jpnews002.htm ***次号は近日中に発行の予定です*** |
-=*=-=*=-=*=-=*=-=*=-=*=-=*=-=*=-=*=-=*=-=*=-=*=- ************************************** ************************************** ************************************** ************************************** 2.彼が16年間過ごしたこの土地、日本の政府は、彼がこの国に住み続けることを頑なに拒否し、迫害が待ち受ける祖国に強制送還する決定を行い、1年と7ヶ月に渡って彼を収容し、その後も4年の長きに渡って、収容と強制送還の恐怖に彼を縛り付けた。裁判所は、二度にわたり、政府のその措置を是とする判決を下した。しかし、彼は2000年4月22日の逮捕以来、6年もの長きに渡って持ちこたえた。そしていま、かれは安定した在留資格とともに、ここではない、新たな安住の地を得ることができた。彼とともに、私たちは宣言する、私たちのこの闘いは勝利だった。 3.私たちはしかし、その勝利を、十分な喜びとともに祝うことはできない。むしろ、私たちは悲しみをすら感じている。それは、彼がすでにもうこの土地にはいないこと、私たちが彼と同じ土地において生き続けていくことができないことに由来する。この勝利は、私たちと彼との間に国境という分断線を引くことを前提にかちとられた。今、この土地に彼はおらず、私たちは、彼を拒絶する政府を持つこの土地で生き続けなければならない。この勝利は、喜びではなく、喪失感とともにある勝利である。 4.この喪失感が意味することはすなわち、私たちの=この土地に生き続ける者としての私たちの闘いは、終わっていないということである。私たちと彼との間に引かれているのは、彼を難民として受け入れる政府を持つ土地と、彼を拒絶する政府を持つ土地との分断線である。この分断線を消していくこと、「十分に理由のある迫害の恐怖」に直面した者たちを難民として受け入れる、当たり前の政府を、自らの土地に持つことが、私たちの課題として残された。 5.最後に。6年間にわたるこの闘いは、過酷な闘いだった。しかし、この過酷な闘いを、彼と私たちは、じつに豊穣な闘いとして闘い抜くことができた。この土地の政府が行使する暴力に、驚くほど多くの人々が憤った。不当な法制度とその不当な執行に直面した彼に、性的指向の違いを越えて、驚くほど多くの人々が連帯し、すすんで力を貸してくれた。その連帯が、この闘いに持続性、自立発展性と豊穣さとを与えた。私たちはこの豊穣と、それをもたらしてくれたすべての人々に感謝する。そして、6年間、この豊穣の起源となった彼に感謝する。 6.彼は、私たちは勝った。そして私たちの闘いはまだ続く。 ***次号は近日中に発行する予定です*** |