BIOS 警告音一覧(POSTエラーのビープ音について)

PCを起動すると、POST=Power Of Self TestというプログラムがPCの状態をチェックします。しかしビデオカードやメモリを正確に装着していなかったり、それが故障していた場合に発生するエラーは、画面で表示する事ができません。

そこでPCはビープ音を鳴らして、ユーザーにエラーの意味を伝えようとします。

【参考】 IBM PC/AT(現在、Macintosh以外のパソコンは、ほぼこれに当たります)の標準入出力装置、すなわちPC/AT互換機と名乗るために備えていなければならないデバイスは少なく、VGA(現在のグラフィックカードが最低満たしていなければならない規格)ですら標準ではありません。ビープ音を鳴らすためのスピーカー出力は、キーボードやATバス(PCIバスの前に存在したISAバスの前身)とならんで、最初期から装備されている標準入出力装置の一つです。よってWindows全盛の時代でもビープ音出力が廃れる事はありません。
ただし、自作PC等で、組立時の配線をサボった場合は知りませんが…。

Asus、MicroStar、GIGABITE等の販売するマザーボード(メインボード)は、BIOSというマザーボード自体を動かすためのソフトを、別のメーカー(アワード、AMI、フェニックス)の提供を受けて搭載しています。
よって、PC起動最初期に発生するエラーは、BIOSを提供するメーカー毎に異なりますので御注意下さい。(同じメーカーの製品でも、BIOSメーカーの違いにより警告音が異なるという意味です。)

※IBM、NECなどの自力でBIOSを開発できるメーカーは、メーカー独自のBIOSを使っている場合があります。(その場合は下記には当てはまりません。)
※マザーボード(メインボード)によって、警告音の意味が異なる可能性は否定しません。あくまでも参考としてお使い下さい。


AWARD BIOS

[−・・] がビデオエラー。基本的には他は RAM 周りのエラー。
[ピーポーピーポー…] と鳴る場合は CPU に関する警告。(CPU冷却ファンが止まった場合なども)
Beep音 回数 メッセージ
正常にboot
・・ 短×2 CMOSセッティングエラー
−・ 長 短 DRAMエラー
−・・ 長 短×2 ビデオカードかモニターの接続エラー
−・・・ 長 短×3 ビデオカードがない、あるいはビデオ RAM のエラー
−・・・・・・・・・ 長 短×9 ROMエラー
−−−−(連続) 長の繰り返し DRAM挿し込み不良
・・・・・・・・(連続) 短の繰り返し 電源供給の不具合

AMIBIOS (American Megatrends Inc.)

Beep音 回数 メッセージ 詳細
DRAMリフレッシュ失敗 割り込みタイマーあるいは割り込みコントローラーの不具合と思われる。
・・ 短×2 メモリーパリティーエラー RAM の先頭の 64KB でパリティーエラーが発生。RAM IC の不具合と思われる。
・・・ 短×3 メモリーエラー RAM の先頭の 64KB でエラーが発生。
・・・・ 短×4 システムタイマーエラー システムタイマー/クロックの破損、あるいはメモリーの最初のバンクでエラー発生。
・・・・・ 短×5 CPUエラー CPU の不具合。
・・・・・・ 短×6 キーボードエラー キーボードコントローラー IC のエラー。
・・・・・・ 短×7 CPU 例外エラー CPU もしくはマザーボードの回路の不具合。
・・・・・・・・ 短×8 ビデオカードメモリーエラー ディスプレイメモリーのリード/ライトエラー。
・・・・・・・・・ 短×9 ROM チェックサムエラー おそらく BIOS ROM の破損。
・・・・・・・・・・ 短×10 CMOS エラー CMOS シャットダウンレジスターのリード/ライトエラー。
・・・・・・・・・・・ 短×11 キャッシュエラー L2 キャッシュエラー。
−・・ 長 短×2 ビデオシステムエラー ビデオ BIOS ROM、あるいは水平復帰に不具合。
−・・・ 長 短×3 メモリーテストエラー 64KB 以上のメモリー領域でエラー発生。
−・・・・・・・・ 長 短×8 ディスプレイテストエラー ビデオカードのテストでエラー発生。
長×1 POST 成功。 -
−− 長×2 POST エラー ハードウェアのテストでエラー発生。