この物語はばあごんが新年早々学生証をなくした顛末を記したものである。



始まりは去年の年末のことであった。

年末には、年末調整のため、在学証明を取りに行かなくてはならない。 親には、11月の終頃から早くも「取りに行け!」と言われていたはずなのだが… 結局、申し込んだのは、1997/12/18のことであった。木曜日であった。

「明日には出来ていますから…。」
そう言われたのだし、19日の金曜日が97年最後の授業のある日 (即ち大学に行く日)であったので、金曜日に取りに行くべきであった。
しか〜しっ!
愚かにも取りに行くのを忘れてしまうのである。そして、 さらにその翌日である、20日に取りに行くことになるのである。 しかも、このとき、「あ、そうだ、線形代数学のテキストを 教室に忘れたみたいだから、ついでに行くと思えばいいや!」 などと考えていた。

20日金曜日。学生証を持って、在学証明を取りに行く。 難なくGet!……当たり前である。そして、ついでに 「教室にテキストを忘れたみたいなんですけど…」 と言ってみたりした。今日は教室は使用しないので開けてないらしい。 しかし、親切にも、鍵を持って事務室の人が開けてくれた。

しか〜しっ!
なかったのである。
そしてっ!
その線形代数学のテキストは結局出てこなかったのである。 (1998/01/17現在、ついでにトッパンの”Linux入門”も行方不明)

そして…年が明けて、1998年である。授業開始は1/8のことであった。 そのひ、阪神間は大雨であった。(ちなみに東京地方は 大雪)その雨の中、地下鉄の駅まで歩いていった。 徒歩にして30分ほどかかるあの距離を。まあ、下り坂なので、 大したことはないのであるが。いつも歩いているのである。

しか〜しっ!
駅について、気がついた。
学生証がないよぉ〜!ないと定期券が買えないよぉ〜!
しまったっ!忘れちゃったよぉ!どこにあるんだ? むぅ!そうかっ!年末にジャンパーを替えた時に… と思ったわけである。だが、なかった。そう、僕は、

在学証明を取りにいった時、事務室に学生証を忘れてしまったのである。

しかし、その時の僕はそんなこと考えもしない。 定期券が買えないままとりあえず大学に行って、 学生証の再発行の手続きをしたのである! そのとき、しっかりと掲示板を見ておけば、良かったのであるが…。

学生証を忘れた、ということで、呼び出しを食らっていたのである!

しかし、そんなことに気づきもしないまま、再発行の手続きは終わったのである。 手続きをしたのは木曜日の夕方。 「土曜日の午前中には出来ていますから…」と言われてしまった。 ついでに、
「念のため、警察に盗難届を 出しておいて下さい。」
とも言われてしまった。 しかし、そんなもの出す気にはなれなかった。だって、
ほぼ間違いなく、自分の部屋でなくしたものだと思っていたから。

そして、その翌日。1998/01/09(Fri)のことである。 友達に、「呼び出されとったでぇ!」と言われる。だが、 本気にとらない。前々から、自分の名前に似た(名字だけだけど) 奴が、呼び出しをくらっていたような記憶があったからだ。 だが…現実はもうお分かりのであろう。

その後、事務室で、学生証をもらって、再発行を中止してもらって、 ちゃんと再発行代として払った二千円も戻ってきた。 めでたし、めでたし。

しかし、そうは問屋がおろさない。あいかわらず、 線形代数学のテキストと、Linux入門は行方不明のままである。 線形代数学のテキストはともかくとして、Linux入門は 部屋から持ち出した記憶はないのだが…。


この文章は1998/01/17現在の記憶を頼りにしてまとめてあります。