天使・・・平和の使者、神の使い等身近なところでは、某アニメの使徒から
金なら1枚銀なら5枚までいろいろと有名であるが、
一体天使ってどんな存在?ってチョット考えてみましょう。
天使とは?
天界に神がいて、地上に人間がいる。神は人間に教えなどを与えるが、
直接与える事は滅多になく、代わりに神からの教えを与えに行くのが天使である。
天使は、ユダヤ教、ゾロアスター教、キリスト教、イスラム教といった一神教に見られる種族である。
キリスト教では、超自然的な力を持った存在で、すがたかたちはともかく、みな羽を持っている。
かつての天使のイメージの多くは男だったが、時代が下るにつれて両性具有、あるいは中性、無性であるとされる。
また現在では女性のイメージが強い時もあるが、その場合は天使では無く女神と混合している場合が殆どである。
天使は、神に仕える人々に何らかの掲示を与えるために地上に使わされたりするが、
時には天界の戦いにおもむいて反逆天使(堕天使)と戦ったりする。
また天使は、その完全なる善性のため、人類にとってかならずしも味方であるといえない。
旧約聖書によれば天使は神の命によって、悪しき人間に対し幾度も苛烈な懲罰を加えている。
神意にそむき、一夜にして全滅させられたアッシリア陣の兵士18万5千人などがその例である。
天使には九つの階級が存在しており、上級、中級、下級の三つに分けられ、
さらにそれらの階級も三つに分けられる。
役割も階級によって異なっている。上級であればあるほど大きな力を持っており、役割も重要になっている。
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熾天使 seraphim |
メタトロン・セラフィム Metatron-Serpanim |
神に最も近い者。6枚の翼を持つ。 主神の御座の周囲に控える |
智天使 cherubim |
ジョフィエル Jophiel |
エデンの東門を守る。 顔、腕、翼がそれぞれ4つあると言われる。 護衛・仲裁・神の御座を運ぶ | |
座天使 throni |
ザフィケル Zaphkiel |
神の玉座を運ぶ、尊厳と正義の天使。 実戦での兵器を運ぶ | |
正と負の均衡 |
主天使 dominationes |
ザディケル Zadkiel |
神の威光を知らしめる者。 神による支配をのぞみし者。 主神の意志を宇宙に知らしめる |
力天使 virtutes |
カマエル Camael |
地上の奇跡を司る。 勇気を人々に授ける | |
能天使 polestates |
ラファエル Raphael |
堕天使の軍と戦う。堕天する者も多い。 悪魔軍との前戦を守備 | |
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権天使 principatus |
ハニエル Haniel |
信仰を擁護する。地上の守護、監視を行う。 人々の信念を正義(神の意志)へ導く |
大天使 archangeli |
ミカエル Mikael |
神から直接命を受け、神に直接進言出来る。 力、権限は最高ランク。 最後の審判の実践 | |
天 使 angeli |
ガブリエル Gabriel |
最も人に近い存在。 その他の雑務 |
この中で人間と直接的な関わりを持つのは大天使と天使までであり、
その他の天使は滅多に人間に姿を見せない。
@熾天使(Seraphim)・・・セラフィム
天使の中でもっとも優れた天使であり「燃える」「蛇」というヘブライ語源を持ち、
赤い色と炎で象徴される神に最も近い御使。
さらに熾天使は神の愛をあらわし“愛と想像力の精霊”と称される、威厳、名誉に満ちた天使。
6枚の翼を持ち、2枚で顔を覆い、2枚で足を覆い、残る2枚 で天を翔ていた。
また手には、サンクトゥス(Sanctus)の歌詞を刻んだ“炎の短剣(Flabellum=聖扇)”もしくは旗を持っている。
この階級にはメタトロン、ルシフェル(堕天する以前のサタン)、ベルゼブブ、ケムエル等の天使がおり、
また下級第二位であった「四大天使」である大天使長ミカエル、ガブリエル、ラファエル、ウリエルも
のちにこの階級である。
この中でミカエルは神の右腕とも言われ天使界の頂点に立つ存在である。
先任の天使長であったルシフェルが全天使の三分の一を率いて神に反乱を起こしたため、
ミカエルが代わりにその座についた。
A上級第二位 智天使(Cherubim)・・・ケルビム
神の知恵をあらわし、
青い色で象徴され「知識」「仲裁する者」というヘブライ語源を持つ非常に古い存在で、
アッシリアでは寺院や神殿の入り口を守る番人。
エジプトの神殿では夜空、宗教の勤行を意味し、
聖書ではエデンの園の東門で“おのずから旋転る焔の剣=稲妻”を武器として
生命の樹の途を守る護衛役を勤めている。
ケルビムは4枚の翼、腕、顔は4つという異形で描かれていて
(四つの顔はそそれぞれ天使、人間、獅子、鷲の顔とされている)
たいていは対で出現する。光り輝くその足元には車輪があるといいます。
この車輪は太陽の運行と関連があり、神の御座を運んだり、
神の戦車を駆ける役目をを持っていたとされています。この階級にはヨフィエル等が存在する。
B上級第三位 座天使(Ofanim)・・・オファニム
「神の玉座を運ぶ尊厳と正義の天使」または「意志の支配者(Lords of Will)」とされ、
別名トウロンズ/トロネ(Thrones/Throne)もしくはガルガリン(Galgalim=車輪、瞳)ともいいます。
この車輪とは緑柱色に輝き、あるいは炎と燃え、またユダヤのメルカバ伝承においては
大きな車輪もしくは「多くの目をもつ者」とされており、“火車”がシンボルとされている。
セラフィム、ケルビム、オファニムは非常に似通った存在であり並んで表現されることも多く、
特にエゼキエル書では智天使と混同しているようで、さまざまな説があるが、
後世の神学者たちはケルビムは役職上の神の玉座を運ぶものであり、
オファニムは戦車などの実戦上の役目をはたしたのだとしている。
またこの位階の支配者はラファエルとされている。
C中級第一位 主天使(Dominions)・・・ドミニオンズ
英語で統治、「天使の務めを統制する」を意味する(Dominion)者であり、
別名主権(Lordship)ともいわれます。
彼らの役目は神による真の統治を絶え間なく熱望することにあるといい、
神の言葉をあまねく宇宙に知らしめるためのさまざまな行動を表すといわれている。
神の威光を示すように、そのシンボルは“笏”であり下位の天使の司令官的役割をなす。
この部隊の指揮官は
炎を発する天使として知られているハシュマル、
そのほかではザドキエル、ヤーリエル、ムリエルとされている。
D中級第二位 力天使(Virtues)・・・ヴァーチューズ
“高潔”を意味するヴァーチューは
ヘブライではマラキム(Malakim)またはタルシシスム(Talshishism)という名前で知られている。
彼らは「光輝くもの、輝かしき者」の意をもち、「神の美徳」を守る恩寵の天使であり
「地上の奇跡」をつかさどることを専らの任務としている。
我々の世界の奇跡は力天使が神の力を引き出して起こしているとされており、
英雄を力づけたり、善を行うものたちの前に現れその威力をみせるといわれます。
またキリスト昇天の際に出現し、つきそったのも彼らだとされ、
二人の力天使がカイン誕生の際に産婆の役をつとめたとされる。
ちなみに、
童話「フランダースも犬」でネロとパトラッシュが協会で天に召された時に
現れて付き添ったのも彼らである。
この部隊の指揮官は
ミカエル、ラファエル、バービエル、ウジエル、ペリエル、ガブリエル、タルシシュ
とされている。
E中級第三位 能天使(Powers)・・・パワーズ
パワー=力天使と混同されがちだが、神によって最初に創造された天使とされる能天使。
その任務も非常に過酷なものです。
能天使は人類の守護者で国境警備兵のように天界に悪魔が侵入するのを防ぐ役割がある。
また対立しあうものを調和させたり釣り合わせたりすることも役目である為、
彼らは地獄に落とされた天使つまり堕天使である悪魔の軍勢の最前線に陣取り、
対抗する役目を持ち、つねに戦闘態勢にあるとされます。
したがって、悪の誘惑に身をさらされていることから、
この階級の天使たちには堕天使になるケースも少なくなく、
実際、天使が神に離反して堕天使になった際、
最大の離反階級はこの能天使であるとされている。
司令官であるカマエル自身も堕天使であると言われており、
カマエルの名前の意味は「神を見るもの」であるが、
114万4千人の部下を擁して「破壊の天使」「懲罰の天使」「復讐の天使」といった
恐ろしい称号を持っています。
また、死者の霊を導く役目もあわせ持っています。
別名をデュナミス(Dynamis)、ポテンティアティス(Potentates)ともいい、
この軍団の指揮官はラファエル、ミカエルの同輩であったセンシネルの他、
地獄の公爵であるベレト、クロケルなどである。
F下級第一位 権天使(Principalities)・・・プリンシパリティーズ
もともとはプリンスダム(Princedoms=プリンスが支配する領地)という意味を持つ権天使は、
地上における神の国を守るとされており、人間の国や都市を統治支配する役職をし、
“信仰の擁護者”として性格を次第に強めたとされる。
また、人々の指導者を監視しながら信仰を養護し、彼らの正義への決意を鼓舞している。
権天使の指揮官はニスロクであったが、
アッシリア人の神であったためユダヤによって堕天されてしまった。
他の指揮官は、創造の天使アナエル、ハミエル、カマエル等である。
G下級第二位 大天使(Archangels)・・・アークエンジェルス
「神慮を運ぶ使者」の意。
天使の中でもっとも知名度が高く、最も有名な者達がここに属する。
しかもトップランクの権力・能力を誇示するのが彼らアークエンジェルスである。
元々はミカエルを始めとした「四大天使」もこの階級であった。
8番目の軍団とされながら、実際には参謀本部の性格を持っているといえ、
彼らは神の輝ける玉座の前に立ち、その命令を直接受ける立場にいます。
そして裁きを行い、他の天使を導くのが役目とされている。
また世界が終末に向かうとき、7つのラッパを吹く役目を持っています。
神の玉座に立つ天使は7人おり全員が大天使であり、
ミカエル、ガブリエル、ラファエル、ウリエル、サリエル、ラグエル、ラジエル
とされているが諸説があり一定しておらず、この七人の大天使は説により
メタトロン、レミエル、カマエル、アナエルなどが入ることもある。
ただし、その中の4人、ミカエル、ガブリエル、ラファエル、ウリエルは特定されており、
この中で最高の地位と実力を持つのは大天使ミカエルである。
H下級第三位 天使(Angels)・・・エンジェルス
天使9階級の最後で、最も身近な存在である。
エンジェルを表すヘブライ語はマラークで、これは「使者」を意味する。
サンスクリット語ではアンゲレスで、この神の霊もしくは天の霊が
ペルシア語で「密使」を意味するアンガロスになり、
ギリシアではアンガロスとして現れた。エンジェルスはもっとも人間に近い存在で
その詳細にわたる部分まで監視・激励・鼓舞する役目を担っています。
神と人間とのあいだを取りなし、あるときは大天使 の手足となって
直接人間たちに力を及ぼすなど各所で働いている。
したがって、彼らエンジェルスの数は想像以上に多く、
ユダヤ教の教えによれば、天使たちは毎朝、神が息をつく度に“夜露”のようにつくりだされていて、
その天使の数は、3億165万5722人という説がある。
また、ユダヤ人が誕生するたびに守護役に仰せつかる天使が1万1千人いるとされている。
世間一般に知られている天使達
ミカエル(Michael)
知力、勇敢、慈悲の心をもつ、高潔、公正の守護者
称号:「神に似たもの」
四大天使のひとり。新バビロニア帝国を興したカルデア人の間での神だったが、
ユダヤ教、キリスト教を経て大天使長となった正義の化身。
この場合の正義とは神の意志そのものを指し、
主神の命に従って悪魔軍最高指揮官のサタンと一騎打ちを行った経歴もある。
セクンダディでは太陽を象徴しており、最後の審判でラッパを吹く任務に就いている。
カバリズムではティフェレト(Tiphleth)即ち「美」のセフィラー(球/世界)を守護するとされる。
ガブリエル(Gabriel)
ガブリエル マリアに受胎告知をした、神意を伝える天使
称号:「神は我が力なり」
四大天使のひとり。マリアに受胎を告知したことと、
ムハマンドにコーランを書かせたことで有名な大天使。
光神界を訪れたエノクを主神の前に連れていったこともある。
ガブリエルは大天使軍の中でただひとり女性として描かれており、
そのシンボルとされる百合の花は、処女の汚れなき膣を意味している。
彼女も最後の審判のときにラッパを吹くひとりである。
カバリズムではイェソド(Iesod)即ち「基盤」のセフィラーを守護するとされる。
ラファエル(Raphael)
人間達の苦痛を癒す輝く天使、生命の木の守護者
称号:「神の熱」
四大天使のひとり。旧名ラビエル。人々を癒すことを職務し、一切の病と傷を司るとされている。
カマエル堕天ののち、能天使軍の指揮官も務める。
カバリズムではホド(Hod)即ち「栄光」のセフィラーを守護するとされる。
ウリエル(Uriel)
最後の審判の裁きを行う天使、千里眼を持つ
称号:「神の炎」
四大天使のひとり。最後の審判が行われたとき、穢れた魂を神の命に従って消滅させる働きを持つ。
義の天使とも呼ばれ、神の厳格にして壮大な意志を寸分違わず代行するため、人々から恐れられている。
また、天体を運行し、人々の魂を管理する職務も負っている。
メタトロン(Metatron)
神の代理者、神に次ぐ実力を持つ、天使の王
称号:「天使達の王」
熾天使軍の総指揮官を務める大天使。
キリスト教ではサタンと同一視されているが、
ユダヤ教ではミカエルやガブリエル以上の天使として崇められている。
神の書記とも呼ばれるメタトロンは、神が人々に大地を貸与した契約の全てを司るとされている。
カバリズムではケテル(Kaether)即ち「王冠」とマルクト(Malchut)即ち「王国」のセフィラーを守護するとされ、
カバリスト達の人気は高い。
ラグエル(Raguel)
天使を監視する者、堕天使を出さないように天使達を監視
称号:「神の友」
天使軍の内務監査役を務める大天使。
天使の善行を監視し、堕天使の誘惑に落ちないように目を光らせている。
サリエル(Sariel)
邪眼を持つ天使、人間の罪の監視者としての役目を持つ
称号:「神の命令」
鍵をシンボルとし、月の運行をヒトに教える大天使。
天使達を監視するラグエルとは違い、人間の魂を見守る役職に就いているのだが、
堕天使として扱われることも多い。
ラミエル(Remiel)
最後の審判にて復活を待つ霊魂の管理者
称号:「神の慈悲」
雷霆をシンボルとし、復活を待つヒトの魂を管理する大天使。
ミルトンの「失楽園」の中で記されているように、堕天使として扱われる可能性が高い天使である。