(例1−2−3は、第1章2ページ3コマ目をあらわす)
サンドマン2巻
5−0−1
5話目表紙
この表紙は若き日のスコット・フリーのイメージです。(5−5−3参照)
5−3−1
スケアクロウ(案山子)
ここに出てくるジョナサン・クレーン教授はバットマンにスケアクロウ(案山子)として有名な敵です。ここでも口にしているように、彼はさまざまな恐怖症の研究を日夜行っています。彼が口にするジョーカー、デント(トゥーフェイス)もバットマンの宿敵でアーカムのおなじみさん達です。
5−14−1
ジョン・ジョンズ
火星人のジョン・ジョンズの解説はサンドマン2巻の巻末にゆずります。ジョン・ジョンズは「キングダム・カム」135ページに登場します。スコット・フリーも109ページで説教しています。
6−10−3
サロメ
ここでのケイトが首を持っている図は、「サロメ」の物語が題材になっています。サロメの初出は新約聖書(マタイ14章、マルコ6章、ルカ9章)ですが、モロー(仏)の絵やワイルド(英)の戯曲により、サロメの名が広まりました。
「サロメ」のストーリーは、ヘロディアスの娘サロメがヨカナーンという高貴な預言者を自分のものにしようとして、ヘロデ王の前で踊り、その褒美として銀のお盆にのせたヨカナーンの首を得るというものです。
ビアズリー「舞姫の褒美」(1893年)
7−0−1
7話目表紙
7話目の表紙はよく見ると、1話目の表紙(1巻の表紙でもある)の影があります。
7−4−5
DEATH TAKES A HOLIDAY
1934年のアメリカ映画のタイトル。死神が一夜人間界に現れて、すてきな恋を見つけるロマンス話。死神が人間界にいる間、何も死にません。
7−10−1
怒れる愚者の口から出ずるまこと意味無き物語
ここはシェークスピアの「マクベス」第5幕 第5場からの引用です。
7−10−4
4月15日
シェークスピアの「ジュリアス・シーザー」が元ネタです。本来は「3月15日を警戒せよ」です。「ジュリアス・シーザー」の冒頭で、占師から「3月15日を警戒せよ」とシーザーが警告を受ける場面があります。そして、ご存知のように3月15日にブルータスに裏切られ殺されます。
7−22−6
マーロウ(Christopher Marlowe 1564-1593)
イギリスの劇作家、シェークスピアとほぼ同世代に活躍。無神論や同性愛擁護論を唱え、危険人物と見なされていました。居酒屋で起こった喧嘩の時、ナイフで目を刺され、29歳の若さで死亡。引用の正確な原題は「フォースタス博士」(Doctor Faustus)。ファウストはゲーテ(独)のファウストが有名。
あらゆる学問を極めたフォースタス博士が悪魔メフィストフェレスと魂を売り渡す契約を結び、あらゆる享楽に溺れるというが大筋の話です。マーロウとゲーテのファウストを読み比べると、作者2人の性格の差が如実に出ていて非常に面白いです。
ただ、ここに引用されている「悲哀を共にする〜」はマーロウの「フォースタス博士」1604年のAテキスト、1616年のBテキストと共に無く、マーロウ全著作の中にも見当たりません。作者の記憶違いか引用ミスと思われます。
7−22−7
我が家に勝る場所はなしよ
オズの魔法使いの台詞からで、シルエットも左から「かかしさん:クレーン教授」「ドロシー:ディー」「ライオン:モルフェウス」になっています。