〜W杯激闘編〜

(※このページの記述は、某非公式サイトで執筆したものに加筆修正したものです)

7月13日
 地元フランス、初優勝。私が感じたのは(例によって印象と直観だけでモノを言ってるわけですが)、たぶんW杯決勝戦のような(実力伯仲でどっちが勝ってもおかしくない)究極の勝負を制するには、「最後は自分が勝利する。何故なら×××××だからだ」と考えられるだけの具体的な「根拠」のようなものが不可欠なのであろう、ということであります。それは「経験」だったり、「技術」だったり、「戦術」だったり、「こなしてきた練習の質と量」だったり、「指揮官への絶大な信頼感」だったり、「地位と肩書き」だったりするわけですが、いずれにしてもそういった「勝利の根拠」が「勇気」や「自信」を生み、冷静な状況判断や闘争心を育て、個々の持つ力量を十分に引き出すのでありましょう。
 しばしばビジネス書の類には「成功イメージ」を持つことの大切さが力説されていますが、むしろそのイメージを支える「根拠」こそが重要なのだと思うのであります。何故なら、「想像力」とは具体的かつ現実的な要素からスタートするものであり、具体的な根拠のない勇気や自信は吹けば飛ぶような「空想」でしかないからであります。
 そして監督(リーダー)に求められるのは、選手(部下)に成功イメージを植えつけることではなく、徹頭徹尾、その「根拠」を提供し続けることでありましょう。逆にいえば、監督がその「根拠」を蔑ろにするような采配を振るったとき、チーム(組織)は瓦解するのであります。
 今回のブラジルの場合、彼らがもたつきながらも決勝までコマを進められたのは、「われわれは負けない。何故ならブラジルは王者だからだ」という、そもそも脆弱な根拠に支えられていたからだったように私の目には見えるのであります。ところがザガロは自らの采配によって、選手たちからその「根拠」を奪ってしまったのであります。
 その1つは、オランダ戦において「王者」らしからぬ守備的な戦術を採用したことでありましょう。もちろん、オランダに勝利したときに見せた監督の涙が、ブラジルチームから「王者」の肩書きをひっぺがす上で大いなる役割を演じたことは言うまでもありません。さらに、一度は体調不良のロナウドを外すと発表しながら、迷いに迷った挙げ句、敵の良心にすがるような形で、スタメンを変更したこと。事ここに至って、選手たちは「そうか。俺たちがここまで勝ってきたのは、王者だからではなくて、ロナウドがいたからなんだ」と気づかされ、自分たちの「勝利の根拠」を修正しなければならなくなったわけであります。
 しかも、その「勝利の根拠」はろくに走れないし顔色も悪い。支えを失ったチームが見るも無惨な戦いぶりに終始したのも無理はないのであります。もしザガロが迷わずロナウドを諦めてエジムンドを起用し、「俺たちは王者なんだから誰が出ても強い」という態度を貫いていたならば、試合の結果はともかく、内容はもっと違ったものになっていたような気がしてならないのであります。たとえばデニウソンが「ドリブルおたく」と化してロベカルを苛立たせていたのも、チームとしての「根拠」を見失ったがために、「自分は何故セレソンに選ばれたのか。それはドリブルが得意だからだ」というきわめて個人的かつ矮小な「根拠」にすがるしかなくなっていたからではないかと言ったら、うがちすぎでありましょうか。
 しかしさー、急に文体変わっちゃうけど、あんなブラジルにオランダが負けたのかと思うとやってらんないよなー。何が「事実上の決勝」だ。事実上の決勝はフランス-イタリアだったんじゃねーか。
 だけど俺、それでもオランダ好きだよ。かっこいいから。なんでかっこいいのかよくわかんないんだけど。さっきの話でいうと、連中の「根拠」って何なんだろう。「俺たちがいちばん強い」ではないし、「俺たちがいちばん巧い」でもないし、「俺たちがいちばんサッカーを知ってる」とも少し違うんだけど、何があっても揺るがない強烈な「根拠」を間違いなく持ってるように見えるわけ。いかにも現代サッカーの「中興の祖」的なドライでクールな自負心というか、たとえ負けても今回のブラジルみたいな惨たらしい負け方だけはしないもんね、っていう頼もしさを感じるんだな。俺が女だったらオランダと結婚するね、絶対。
 あ、フランスの話をしてなかったのであります。しかし、彼らが苦しみながらも優勝を勝ち取るまでのあいだ、チーム内で何が「勝利の根拠」として機能していたのかは、私にはよくわからないのであります(ついでに言うと、決勝Tに入ってからのデンマークが何を「根拠」にあのような自信に満ち溢れたプレイを見せたのかも、私にはわからないのであります)。
 ただ、ジャッケ監督が4年間をかけて「それ」を選手たちに巧みに植えつけ、大会が終わるまで「それ」を断固としてチームから奪わなかったことだけは間違いないように思えるのであります。「それ」が何かを語らなければ何も言っていないのと同じでありましょうが、少なくとも「絶対に譲れない何か」を指揮官が持っていたか否かが、フランスとブラジルの明暗を分かつ一因となっていたことは疑えないと感じているのであります。

7月12日
●似てる人シリーズ(オーソドックスな)パート9。
#フランスのジャケ監督とクロアチアのブラゼビッチ監督。

●似てる人シリーズ(禁断の)パート8。
#アルゼンチンのオルテガと内藤陳。

●似てる人シリーズ(後からじわじわ効いてくる)パート7。
#アルゼンチンのシメオネと左右田一平。

 オランダ、ベスト4進出。やっほー。日本戦並みに出来の悪いアルゼンチン相手に何もたもたしてんだ、とやきもきしたけど、ベルカンプはうまいねー。あのトラップは絶品だ。涙出そうなくらい感心したぞ。それにしても、オルテガの不幸は、たまたま頭突きしやすいところにファン・デルサールのアゴがあったことですね。実に見事にヒットしてました。ファン・デルサールが朽ちた大木にように倒れていくシーンは、今大会最高の迷場面として記憶されることでありましょう。とにかく、次はブラジル戦。事実上の決勝だ(と思うんだけど)。予想スコアは、4-2でオランダだい。

7月4日
●似てる人シリーズ(たしか)パート6。
#フランスのカランブーとピグモン。

…そんなことより、仏伊戦だ。バッジオは伝説になりそこねたな。あのボレーシュートが入ってたら、「W杯史上もっともファンタスティックなゴールデンゴール」として50年は語り継がれただろうに。デル・ピエーロは結局1点も取れずに帰国。うまいのはわかるけど、もうひとつ「強さ」が感じられない軟弱なところに不満を覚えるのは私だけでしょうか。スライディング喰らうたびに、いちいちヘナヘナ倒れすぎだ。 …と書いてるときに、ロベカルがオーバーヘッド空振りして同点。どうなってんだデンマーク。これがサウジや南アから1点しか取れなかったチームか。ブラジル、試合開始前からなんかゆるい雰囲気だったけど、準決勝(オランダかアルゼンチン)のことしか考えてなかったんじゃないのかしら。あー、寝ようと思ってたのに、これじゃ眠れない。 …と思ったら、リバウドの勝ち越しGが決まりました。こんなとこで実況してどうする。

7月3日
 暑いねー。うん。うんって、おたくどちらさんでしょう。それにしても2002年、こんな季節にこんな国でW杯やっていいんですか。マテウスとかバルデラマとかが気の毒だ。おいおい、ボケてんだから誰かつっこんでくれよ。あー、暑い。4年後は北欧の国、軒並みダメだな。この気候に強いのはどこの大陸ですか。アジアですか。そうですか。でもアジアは蒸し暑さに強くてもサッカーが弱いからダメです。しかしホントに、「ワタシ、さっかーシニ日本マデ来マシタ。ぴっちノ上デ泳グタメニ来タンジャナイデース」とか言って途中で帰国してしまう選手が続出しそうで心配だ。気候に順応するためにJリーグ入りする奴とかいないかな。いないですね。あ、べつに気にしないでください。暑さにうんざりしながら頭に浮かんだことを自動的に書いてるだけなんで。あと45分で仏vs伊戦のキックオフだ。暑さを忘れるような、シビれるゲームを見せてくれ。これがフットボールだぜっていうような奴。

6月30日
 いやはや、オランダ危うし。ミヤトのPK失敗とストイコ - サヴィチェの交代という采配ミスに救われた(ユーゴ選手は敬称略。あ、ビッチって敬称じゃないのか)恰好だけど、勝てばいいのだ、勝てば。おら、ダヴィッツ好きだぁよ。

6月29日
 ドイツが見てるだけで胸焼けするようなゲルマン魂(もうゲップ出そう)を発揮したメキシコ戦でしたが、わたし、クリンスマンの同点ゴールを見てませんでした。どうしてかというと、そのとき1歳の息子が初めて2本足でよろよろと歩き出し、とーさんは震える手でデジカムを握りしめていたからです。うむ。その両脚で2018年を目指しなさい。

●似てる人シリーズ(会心の)パート5。
#フランスのジダンとスタートレックのミスター・スポック。
#ナイジェリアのミルチノビッチ監督と浜村淳。

 べつにいいんだけど、金髪軍団と化したルーマニアが不気味です。いや、不気味って「強そうで侮れない」ということではなくて、見た目が気持ち悪いってことですけどね。ベスト16進出を監督と賭けてたっていうけど、「勝ったら金髪にさせろ」って要求したのか、おまえら。それとも、監督が勝って自ら坊主にしたんでしょうか。わからん奴等だな。どっちにしても、全員ロンブー(1号だか2号だか知らんが)みたいだ。とくにハジが似合ってなくて気の毒だと思いました。

6月28日
●似てる人シリーズ(眠くてやけ気味の)パート4。
#ブラジルのサンパイオとレレレのおじさん。

6月27日
 ドイツ戦のイランは花束なんか持ってきて、すっかり観光気分になってた。アベドザデもクリンスマンが苦笑するほどお土産どっさり渡してたし。イングランドは2位。ホドルが先発出場するオーウェンに「鳥のように羽ばたいてこい」とか言ったらしいけど、やっぱマインドコントロールしようとしてんだろうか。なんか「脳内革命」とか読んでそうで怖い(英訳されてないか)。それにしても、ドイツは楽なブロックに入ったよね。2位通過でオランダに粉砕される予定だったのに。オランダ、ユーゴ、アルゼンチン、イングランドのうち1つしかベスト4に残れないなんて、なんか納得いかないっすよ。2位になったユーゴとイングランドが悪いんだけど。オランダ、何とか生き残ってくれぇ(魂の叫び)。頼むから、ケンカだけはしないでね。

6月25日
●似てる人シリーズ(全然反響ないけど性懲りもなく)パート3。
#韓国のチェ・ヨンスとナンチャン。
#ブラジルのリバウドとイースター島のモアイ。

6月24日
 一応、順当に余裕で予選をしのいだように見えるけど、イタリアはどうなんでしょうか。なーんか見てて不安だよな、ディフェンスが。せっかく攻撃は予想以上にうまくいってるんだから、図に乗ってるノルウェーに足元をすくわれないよう、気をつけてほしい。フロみたいな奴って、気が小さいくせに調子に乗ると手がつけられなくなるタイプに見えるし。会ったことないからよく知らないけど。

●似てる人シリーズ(懲りずに)パート2。
#ノルウェーの監督とシーナ&ロケッツの鮎川誠。
#ノルウェーの監督と穂積隆信。

6月23日
●似てる人シリーズ。
#メキシコのカンポスとナイナイ岡村。
#カメルーンのGK(ソンゴー)とガルベス。
#メキシコのエルナンデスとアフリカ奥地でゴリラの生態を研究している女性動物学者(実在するか否かは不明)。
#スペインのラウールと「青い体験」とか「続・青い体験」とかで兄嫁に弄ばれる少年。
#岡田監督と周防監督。
#ジダンとゴルゴ13。
#ブラジルのレオナルドと中谷彰宏。
#ゲーリー・リネカーとシュティフィ・グラフ。

 イングランド、負けてやんの。何が実質シードだ。あほか。ハナっからベッカムとオーウェン使わんかい。インスも引っ込めちゃいかん。また祈祷師のおつげなのか? しょうがねーなー、ホドルって。ま、38歳といやあ、日本でいうとオウム世代だからな。オカルトにハマるのも無理ないか。って、んなこと言ってる場合じゃないってば。2位になんかなったら、1回戦でいきなりアルゼンチンだろ。俺の予想では、それが決勝のカードになるはずだったのに。ここは一つ、クロアチアに1位通過してもらうしかないか。でもドローだと得失点差でアルゼンチンだしなー。どっちもイングランドとやりたくなくて、オウンゴールの入れ合いになったりしないんだろうか。78対81でクロアチアの勝ち、とか。バスケットじゃないんだから。あ、スーケルとかオルテガとかバティがディフェンスするから、そんなに入らないですね。いや、だったらDFに攻撃の選手を置いて自陣ゴールを狙わせるべきだな。あら、そうすっとGKはどこにいればいいんだろう。相手のゴール前にいても手ぇ使えないしな。え、その前に全員退場ですか。そうですか。監督も。ははあ。でも、そうなると次の試合は全員出場停止ですね。おお、それはイングランドに好都合だ。ぶつぶつ。ぶつぶつぶつ。ぶち、ぶちぶちぶちっ。

6月22日
 うむ。やはりアジア最強はイランだな。アジジはコンサドーレに欲しいぞ。マハダビキアでもいい。あの11.16にバゲリがいてイランのコンディションが良かったら、いまごろ我々もこんなことやってなかっただろうと思うと、W杯を見ながらぶつぶつ文句を言えることだけで十分にラッキーなのかもしんない。いちばんアンラッキーだったのはオーストラリアだ。日本とイランの戦いぶりを見て、「なんでおれたち、強ぇーほうとやらされたわけ?」とグチってるにちがいない。麻雀やりながら。やらないって。

6月20日
 ラモスも憤りを隠さなかった(アルゼンチン戦のときは何とか堪えてNHK用のコメントに終始していたが、さすがに今回はキレてたな)が、俺も城が不愉快で仕方なかった。たぶん彼は、「ニタニタ笑ってみせる=余裕しゃくしゃく=世界と対等に渡り合える」だと勘違いしてるんだろうな。百年早えーよ。主将がドゥンガだったらぶっ飛ばされるぞ。それに、あんな場面で必然性もないのにオーバーヘッドなんかかましてる場合か。とにかく、これじゃカズと北沢がますます気の毒だ。彼らがスイスに置いてきたというハートを、あのチームはそのまま宿舎に忘れてフランスへ行ってしまったに違いない。あえてノスタルジーに浸らせてもらうと、今となっては93年のチームが懐かしい。タラレバはないとはいえ、あのチームが本大会に出ていたら、こんなていたらくにはならなかったと思う。
 本大会が始まってから、あほらしいので日本代表に関する新聞記事はほとんど読んでいないけど、どうせまた「DFは成功した」ってな話になるんだろうな。でも、たとえば感動的な集中力でスペインを完封したパラグアイのDF陣(サッカーの守備に感動を覚えたのは初めてだ)を見れば、そんなもんは戯言にすぎない。あの試合展開であの時間帯に取られたら、それだけで大失敗でしょ。むしろ俺としては、ボクシッチもボバンもいない中で孤軍奮闘したスーケルのキャプテンシーを称賛したい。といっても、「アルゼンチンは日本に勝ったのではなく初戦に勝った」という金子達仁にならっていえば、クロアチアは日本に勝ったのではなく暑さに勝った、ってことなんだろうけど。

6月19日
 フランス、飛ばしすぎだよねぇ。地元で張り切らざるを得ないのはわかるけど、まだ先は長いのに。このあたりが、12年間もW杯から遠ざかってた国の弱味なんじゃないのかしら。デュガリーはケガでスキラッチになれそうもないし、ジダンもなんで2-0の段階でレッド喰らうかね。2試合出場停止になったら、えらいこっちゃ。

6月18日
 久しぶりに野球を見た。巨人が負けた。相変わらず長嶋の継投はデタラメだった。とっとと隠居してくれ。
 ところで、野球のW杯(いま計画されているアマ中心のもんじゃなくて、プロだけの本格的な代表チームが結成されるもの)はいつか実現するんだろうか。そんなことになったら、監督の人選から選手選考まで、サッカーとは比較にならんぐらいの大騒ぎになるんだろうな。たとえば引退間際の江夏(あるいは長嶋)を広岡(あるいは鶴岡。古い。)代表監督が「勝つためには不要」と言って切り捨てたら、「バカヤロー、江夏(あるいは長嶋)を使って勝つのが日本の野球じゃねぇか」と叫びながら暴れる奴が20万人ぐらいいるに違いない。それで負けたら、広岡(あるいは鶴岡)はしばらく帰国できないだろう。
 そんなことを夢想してみると、ブラジル人やイタリア人やイングランド人やアルゼンチン人がどんなスタンスで自国の代表チームのことを見ているのかがわかるような気がする。たとえば野球の(本格的な)W杯が実現したとして、日本が地区予選でドーハ的な敗北を喫した場合には、誰ひとりとして「夢をありがとう」という意味不明のフレーズに代表される甘ったるい言説など口にしないだろう。ふだん愛するチームに対してそうしているように、「バカ」「やめちまえ」「死ね」「恥を知れ」などと口をきわめて監督・選手を罵るにちがいない。「打ったら拝まれる。三振やったらどやされる」という清原の科白が象徴しているとおり、プロ野球選手の行く手には常にファンの称賛と罵倒が待ち受けているのであり、だからこそプロなのだ。
 それに引きかえ、サッカー日本代表の場合は、アジア予選で苦しんでいたときこそ若干の批判にさらされたものの(野球だったらあんなもんじゃ済まない)、本大会でアルゼンチンに敗れても無批判な善戦扱いが横行してしまう。たしかに実力差を考えれば1-0という結果自体は善戦といって決して間違いではないだろうが(金子達仁に言わせれば、それも「冗談ではない」ということになるわけだが)、いずれにしても負けて「よくやった」などと言われるのは、プロのスポーツ選手にとって屈辱以外の何物でもないはずだ。マスメディアや世間に慰められたら、プロ扱いされていない自分を恥じる気持ちがなければウソだと思う。敗戦後のインタビューで「通用した部分もあった」とか「内容的には互角だった」とか、そんなもん、プロのコメントではない。まるでアマチュアの発想ではないか。もっと悔しそうな顔、恥ずかしそうな顔、そして復讐に燃える男の顔を見せてみなさいよ。おまえら、負けたんだから。いまどき、負けて胸を張ることが許されるのは、甲子園球児だけだと思ってもらいたい。

 ここまでで気になったマンガチックなプレイ3つ。
1.メキシコの左サイドの選手(ブランコ、だったっけ?)がDFを抜くときに見せた、両脚挟みジャンプ。子供が思いつきそうなワザだが、2度もやるなよ。
2.イングランドのFK。1人がダミーでボールを通過し、2人目が蹴るのかと思いきや、そいつもボールをまたぎ、さっき通り過ぎた奴がまた戻ってきて蹴る。効き目あんのか。どうでもいいけど、2度やるなってば。
3.スコットランドのFK。2人が同時に蹴ろうとして「おいおい、俺が蹴るんじゃねーのか」ってな顔をして途中でやめ、相手が油断したところで1人がいきなり振り向いて蹴る。たしかに相手は虚を突かれていたものの、蹴った本人もコントロール定まらず。さすがに2度はやらなかった。
 ところで日本の秘技「ポヨ〜ン2号」(1号はアウエーの韓国戦で北沢が空振りして失敗)は、いつ炸裂するんだろうか。

6月17日
 イタリア戦までのつなぎに、こんどはMLS(アメリカのプロリーグです。念のため)を半分だけ見る。見るな、そんなもん。チーム名が、「ファイアー」と「クラッシュ」。ナメてんのか。客の姿がまばらで、カメラのアングルによっては非公開の練習試合に見えた。それでも彼らは、やっぱ「メジャーリーガー」と呼ばれるんだろうか。

6月16日
 12時半までヒマなんでテキトーにCSのチャンネルを探してたら、「ユース・サッカー・フェスティバル ドイツ対中国」をやってたので最後の20分だけ見た。この際、サッカーなら何でもいいのである。いつどこでやった大会なのかわかんないけど、1-1のドローだった。だから何なんだ。なぜか40分ハーフで試合してたぞ。なんでだ。
 スコットランドはノルウェーとドロー。モロッコがブラジルに大敗で、初の決勝T進出に可能性が出てきた。気迫の伝わってくるサッカーを見せてくれているだけに、もうひと踏ん張りしてもらいたいところ。ところで、ブラジル戦までのつなぎにあんまりよく見てなかったオランダ-ベルギーをビデオで見直したんだけど、なんで引き分けちまったんだ、オランダは。おまけにクライファート出場停止で、予選1位は問題ないとしても、またぞろ内紛の再燃が懸念される。せっかく開幕前までいいムードできてたのにねぇ。

 なんでベッカムいないのか知らんけど、イングランドは強かった。EURO96のときと比べても、ひと回り逞しくなったように見える。もっとも相手がチュニジアじゃ参考にならんか。それにしても、イングランドの選手ならびにサポーターが歓喜に酔いしれているとき、ガスコインはどこで呑んだくれていたのだろうか。なんか心配だ。ロマーリオ、ラバネッリ、カズと4人でグチこぼしながら麻雀とかやってたら、妙に絵になりすぎて怖いんだけど。そんなこと、ないっすね。すんません。

6月15日
 テレビ中継で感じたこと。フランスのスポーツ中継は厄介だ。テニスのフレンチ・オープンでも、デュースが「Egalete」とか表示されてたし。なんで「Pays-Bas」がオランダなんだ。あと、プラティニは何人いるんだろうか。どの試合にも顔出してるけど、3回に1回は人形に見えるぞ。それから、解説者として社会復帰してからの加茂は、腹立つぐらい楽しそうだな。別にいいんだけど、パスが通ったときに「ああ、いいのが入ったねー」とか「よく通った」とか、マージャンやってんのか、おまえは。あ、そうそう、クロアチアの3文字表記は、どーしてHRV (NHKの表示)なんでしょうか。

 アルゼンチン戦の日本は、スキルレスであると同時に、ハートレスだと思ったな。俺は専門的なことがようわからんので、どうしても文学的な見方になってしまうのだが、彼らの戦い方からは何も感じられなかった。戦っているようにさえ見えなかった。闘争心のある連中は、1-0で負けてる後半ロスタイムに、あんなたらたらしたパス回ししないんじゃないか。そうさせるアルゼンチンが巧いのかもしれんけど。せめて見てる者が「負けて悔しい」と思えるような戦い方をしてもらいたい。この試合にがっかりしたのは負けたからではなく、負けたことが(最小得点差にもかかわらず)悔しくさえなかったからだと思う。

6月13日
 あらま。スペイン、負けちゃったよ。なんでだ。ナイジェリア、前哨戦でユーゴ、オランダに惨敗したのはミルチノビッチのブラフだったのか。

6月12日
 いやー、ハラハラしたわ。バッジオ、4年ぶりのPK。クロスバーを越えていった前回決勝の残像が消えなくて、見てられませんでしたぜ。しかし、PKもらうのにあんなやりかたがあるとは知らなかった。明らかに、相手の手めがけて蹴ってたよねぇ。ともかく、イタリアとしては結果オーライ。初戦のドローは折り込み済み。それにしても開幕3試合で11ゴールとは、やけに点の入る展開だなー。

6月11日
 ついに正体を現した謎の強豪、ノルウェー。しかし、ああいうのを昔ながらのナントカ一揆サッカーっていうんじゃないのか? どさくさに紛れたようなゴールばっかじゃん。モロッコのほうがよっぽど楽しいぞ。アフリカ選手権で見せたハジのオーバーヘッドは決してまぐれじゃなかったんだな。それにしても、スコットランドは残念。よく守ってたのにねぇ。



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