ドライトマト

 西洋もの第一弾! 干したトマトであります。あんな水分だらけのものをよく干物になんてするな、と日本人の私は驚いてしまうのですが、やっぱりトマトをたくさん作る国はそれを長く保存する方法を考えてしまうのですね。でも、ドライトマトはおひさまの下で干すのではありません。塩をかけてオーブンで焼くのだそうです。その発想に欧州の文化を感じます。

 しかし、買ったのはいいけれど、最初は使い方がわかりませんでした。わが家のプロ用のフランス料理、イタリア料理教則本を見ても載っていません。とりあえずドライトマトの袋に書いてあるとおり、熱湯に5分つけて戻し、刻んでいためてパスタソースを作ってみたのですが、水分のすの字もなくてパスタがからみません。味自体はトマトの濃厚な味がして新鮮だったのですが。

 Webで検索した結果、イタリアンレストランのシェフが通常のトマトソースに足して使っていることが判明。味をプラスする調味料のように使われているらしいのです。確かにドライトマトを足すと、ソースにコクが加わったというか、自然な感じで甘くなりました。しかし、それでは撮影してもどこにあるかわからない!

 いろいろ考えた結果、干しぶどうみたいに使ってみることにしました。パサパサを補うためにつなぎにクリームチーズを使い、トーストに塗ってみました。それが写真の一品。ピザトーストとはまた違った趣のトマト味ができあがりました。結構はまって3日連続朝食メニューになりました。

 先日、フランス料理のメートル・ド・テール(いわゆる黒服の方です)に会う機会があったので、ドライトマトの使い方を思わず取材してしまいました。サラダのトッピングにしたり、料理のつけあわせにしたり、やはりメインというよりは副菜っぽく使うようです。料理の本に載ってないんですよねー、と愚痴をいうと、使われだしたのは最近のことですからね、とのこと。フランス、イタリア料理にくわしい皆さま、ぜひドライトマト活用のtipsを私にご教授ください。

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