4番目の本

  
 

 ようやく新しい本が世に出せました。
  
 いけないことなのですが、さすがに4冊目になると1冊目のときのような感動は薄れます。街の書店にいっては平積みになっているのを見てニヤつくというようなこともなく、淡々と日を過ごしておりました。

 ところがここにきて、オンラインブックショップ イーエスブックスでいい書評が出たり、アマゾンで和書売り上げランキングホット100に入ったりして(瞬間風速で20位までいった!)、にわかにドキドキしています。

 常々、昨今の出版事情をよく知らない父は私に「売れる本を書けよ」と言い放ち、そのたび私は一言も返せずくやしい思いをしてきました。もしかしたら、もしかしたら、これで一矢報いられるかもしれない。わーい。
 
 と興奮していないで、どんな本か説明しなくちゃいけないですよね(笑)。
 
 これはソニーの電子調達、その3年間の取り組みをドキュメントで綴ったものです。大きく直接材と間接材の分野がありまして、前者では自社開発システムを世界展開し、後者はパッケージアプリケーションを選択し、導入を進めていきます。しかし、言うは易し行うは難し。ただでさえ新しいことに着手してそれをやり遂げるというのは相当根気と根性がいります。ましてソニーはカンパニー制を敷いていてそれぞれに自らを恃む意気地があり、たとえ本社の決定だからといってもおいそれとは受け入れません。「個」がものすごく強い会社なんです。その中で資材調達専門組織 プロキュアメントセンターはどう戦略を練り、どう動いたのか? ちょっと“プロジェクトX”入った、血湧き肉躍るビジネス活劇(笑)! ほんと、今日を迎えるまでにはいろいろあったんです。
 資材調達に縁もゆかりもない方にも、スタッフ部門に働く企業人の生き方論として読んでいただけると思います。私が取材のときに感じた興奮が、どうぞ伝わりますようにと祈るような思いです。                               

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