魔女になった気がする

 自分で化粧品を作るという行為にハマってしまいました。「キッチンでつくる自然化粧品」という本に出会ったのがきっかけです。化粧水って、精製水とグリセリンとクエン酸(全部、薬局で手に入る)とウォッカがあれば簡単に作れるってこと、ご存知でした? 1か月分を作るのに、材料費わずか100円ちょっと。今まで1000円も、2000円も、3000円も、4000円も、5000円も出して買っていたのは一体なんだったんだ!? というのが今の正直な気持ちです。

 作ろうと思えば、クリームも、メイクアップ化粧品も、シャンプーも、リンスも、石けんも、作れるらしい。この手の本を漁っているうちに、手作り化粧品は女性の間でひそかにブームになっていることを発見しました。だって類書が14、5冊も見つかっちゃったんですよ。ほぼすべて読破しましたが、その勢力は大きく石けん手作り派と化粧品手作り派に分かれるようで、特に石けん手作り派は「ソーパー」という名称まであります。石けんは薬局に印鑑持って行かないと買えない苛性ソーダを使ったちょっとだけ危険な作業があるので、化粧品ほど話は簡単ではないのですが、奥が深くて、材料に自分のアイデアがふんだんに盛り込めるので人気が高いようです。

 材料を混ぜたり、湯せんにかけたりするのは、ほぼ料理と同じ。しかし、皮膚はある意味内臓よりデリケートなので、道具や容器はしっかり消毒しなければなりません。道具にはビーカーやガラス棒やスポイトを使うのですが、作っているとき、自分がなんか魔女になったみたいな気分なんですよね(笑)。別にイモリの黒焼きやユニコーンのツノを使うわけじゃないんですけれど。ビーカーに入れた水や油をガラス棒でコトコトかきまわしていると、私がそもそも料理が好きなのも、食材が変化していくのが楽しく、それが魔女的行為だからかもしれないと思うのでありました。

 すでに制作実績としては、化粧水とナイトクリーム、固形のボディローション、日焼け止めオイル、ハーブリンスなどなど。料理は自分が食べる量しか作れないけど、こちらはたくさん作ったら作ったで、人にあげられるのもうれしいところ。今年は、石けんにチャレンジします。作ったものを寝かさなければならないので完成まで約2ヶ月かかるのですが、手作り石けんは市販の石けんに比べて保湿成分が格段に高いそうです。それはやっぱりちょっと、体験してみなくちゃね。さてさて、今よりきれいになりますでしょうか(笑)。 

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