あらかじめ成功が保証されていた映画
映画「Chicago」を見てきました。おもしろかったんですけど、成功した舞台を忠実に映画化しているみたいなので、ちょっと肩透かしを食った感じ。空間の使い方がなんか舞台的なんですよね。もっと映画でしかできないことをしてもよかったのではないかと。0→1の仕事、オリジナリティーを重視したい私としては、Rob
Marshall監督に聞いてみたい気がしますね。「この仕事、クリエイティブだった？」って。
もちろん役者は達者でしたよ。主要なキャスト全員、自分で歌って踊ってます。特に圧巻だったのがCatherine Zeta-Jones。あんなに体が動くとは思いませんでした。完全に主役のRene'e Zellwegerを食ってます。これは彼女の映画といっても過言ではないと思う。エキゾチックな顔立ちとガタイのよさが、ぴったりはまってました。Rene'eも決して悪くはないんだけど、“この役のために必死で体作りました”というのが見えちゃってるのが残念でした。
Richard Gereは主要なキャストの中で、ただ一人アカデミー賞にノミネートされなかったけど、ちょっとかわいそうかな。声にこれといった魅力はないんだけど、よくやっていましたもの。タップダンスとか。ただね、この映画の中の彼ってなんか老けてて、私はずっと“Pete Postlethwaiteに似てる”と思っていたのでした(笑)。
自分を踏みにじった奴らを確信的に殺し、悪徳弁護士を雇ってマスコミの注目を集め、罪を免れ、あまつさえ有名になるために何でもやっちゃう女たちの物語。こういうバイタリティー、あったらいいなと思いますねえ(笑)。
