STRIKE BACK!


 第11試合 / 日本バンタム級タイトルマッチ / 5回戦    ※ 画像をクリックすると拡大できます
- 菊地 剛介 vs 小川 和宏 -
日本 / 伊原ジム 日本 / 治政館

微妙な距離の二人

 今から1年前 (2001年1月21日) の後楽園ホールで、 両選手は一度、拳を交えている。  その時は、菊地を首相撲合戦に持ち込んだ小川が、 ノンタイトルマッチながら判定勝を収めている。

 王者サイドとしては、最も挑戦者として招きたくない選手であると同時に、この防衛戦を クリアすることで、王者としての威厳を高めるチャンスでもある。

小川「君を永遠に離さないよ」


 そして挑戦者は、前回同様の作戦でくるのか。
 それとも、、、


<Round.1>
 立ち上がり、菊地はワンツーや前蹴り、サイドキックで小川を突き放す。   しかし、 スっと吸い寄るかのように距離を詰める小川は、難なく得意の首相撲に持ち込む事に成功。
 首相撲合戦再び!
 この後、ただひたすら首相撲による消耗戦が延々と繰り広げられる。

菊地「束縛されるのはヤっ!」



<Round.2>
 首相撲合戦が続く中、少しずつ菊地の表情に精彩が無くなり始める。    ポイントに差がつく程ではないが、次第に小川ペースとなりつつある。


<Round.3>
 首相撲による 回し合い が続く。    展開が地味なために優劣が見分けにくいが、先手を出していく小川に対し、 菊地は受けに回る事が多くなる。


<Round.4>
 中間距離から技を出す菊地だが、首相撲勝負に狙いを定めている小川に 簡単に組み付かれてしまい、現状を打破できない。    小川の 首相撲地獄 が完全に菊地を 翻弄しているといって良いだろう。

菊地「もう付き纏わないで!」



<Round.5>
 吸い付くように首相撲に引きずり込む小川に対し、ナンとか組み付いていくのがやっとの菊地。    何度か見られた菊地が小川を押し倒す姿、それは 首相撲対決の優劣がハッキリとついた象徴的なシーン でもあった。


<JUDGEMENT>
 試合終了後、納得の試合運びに ガッツポーズを 取り会場の声援に応える挑戦者と、うな垂れてコーナーに戻る王者
 そして採点の結果がアナウンスされた。

 「ジャッジ大塚、50−50、 ドロー

何をか語らん、この表情

 予期せぬ採点結果が告げられたためだろうか、会場からは 「え〜〜〜〜」 という不満の声が一斉に沸き起こった。


 「ジャッジ稲田、50−48、 青コーナー・小川

 先程の採点結果の発表の時とはうって変わって、 観客大喜び!

 「ジャッジ島田、50−50、 ドロー

 この判定結果に、 場内大ブーイング!!

 文句も言わずにリングを去る小川には惜しみない拍手が送られ、 ドロー防衛の菊地にはリングアナが要請しても、まばらな拍手が起きるだけ。
   別に菊地チャンプが悪者って訳じゃないのにね。。。
 その光景は、まるで試合の顛末を物語っているかのようだった―――

菊地 剛介 5R JUDGE
0-1
小川 和宏
日本 / 伊原ジム 日本 / 治政館

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