甘辛コラム


vol.6  2001/6/21


=慢心=


   「慢心」  格闘技ファンならもうこの言葉を聞いただけで、 スグに最近あった試合の事を思い出すよネ?
   見過ごした方のために シッカリと、補足しておきます。

   目を閉じて想像して下さい。
   アナタはとても強く、『世界最強』の呼び声もあがっています。
   そんなアナタの目標はトーナメント3試合目で戦うであろう ディフェンディングチャンピョンを倒して優勝する事のみ!     つい先日、40歳の老人に判定負けをした 小柄のファイターなんか 眼中になし
   試合開始直後、ブロックした相手の右のミドルの威力の軽い事 軽い事。    スピードが命のファイターの右フックも軽く見切れちゃった。
   1万人の観衆の注目の中、さあアナタならどうしますか?

   言うまでもありませんよネ?
   全力で叩き潰す のみ!

   間違っても 利き腕をクルクルと回しながらリング内を動き回った り、今まで試合中にしたこともないクセに ノーガードで挑発 したり、 出来もしないのに首相撲を自分から仕掛け てみたりなんてしないよネ?(´▽`)
   無謀な首相撲は危険なので良い子はマネ しちゃダメだよ。 KO されちゃうから。


   もし、ここでアナタが相手を見くびった戦い方をしたら、どうなるでしょう?     4つのデメリットがあるので、よ〜く覚えておいてください。

   @ 格下の相手に自分が負けてしまう可能性大
       →自分で自分の商品価値を貶めてしまう

   A ファンの信頼を失う
       →手抜きを見せるだけでもファンは選手に失望してしまう上に、
          もし格下相手に敗北を喫したら、それこそファンへの背信行為

   B お金を払って見に来たお客さんに失礼
       →プロとして失格、場合によっては 返金を要求されても仕方がない

   C 対戦相手に失礼
       →対戦相手にしてみれば 馬鹿された挙句、仮に格上の相手を倒しても
          「相手は油断していたから」ということで自分の評価が上がらない

   そのほか、「ミルコが今年はブレイク すると思っていた筆者が恥をかく」「石井館長が視聴率を気にするあまり ルールを捻じ曲げて館長推薦枠トーナメント開催案を提唱して非難を浴びる」 「大阪大会について書いたコラムで想いを踏みにじられたハイキックマニア氏が 再びメルボルン大会予想コラムで同じ目に遭う」「クロアチア警察の権威失墜」 「今まで大目に見ていた警官の休職が厳しくなり、今後K-1参戦が難しくなる」 などデメリットの枚挙に暇がないが、ここでは割愛。

   慢心には様々な種類があり、佐竹やアーツのように、 体型を見ただけで判断できてしまうようなモノもある。     ただ、彼らは試合中は決して手を抜かない。  (たいてい、そういう時は負けるけど ^_^;)

   抜いてはイケナイんです。
   なぜなら彼らは プロだから です。

   幸い先日チョンボしてしまった選手はまだ26歳。
   これをいい薬に、精進してくれるモノと筆者は信じてます。
   がんばれ、未来の王者!(^o^)/~

   PS 誰かクロアチア語の分かる人は、このコラムを訳して
      この選手の公式サイトに送りつけてやってくださいナ(笑)