= とんちんかん =
とんちんかん 【頓珍漢】
(名・形動)
(1) 物事のつじつまが合わないこと。
行き違ったりちぐはぐになったりすること。 また、そのさま。
(2) とんまな言動をする・こと(さま)。
以上が大辞林第二版より引用した とんちんかん の定義です。
言葉の意味それ自体はご周知の通りですが、
その成り立ちをアナタはご存知ですか?
息の合った鍛冶職人同士が金床の上で鉄を
打ち合うと、「トンカン」「トンカン」 とリズム良く鳴り響きました。
それは職場の仕来を熟知し、かつお互いの呼吸が噛み合っているからこそ
出せる小気味いい音でした。
そこに経験の浅い職人が入り不慣れな槌を振るうと、途端にリズムが崩れ
「トンチンカン」「トンチンカン」と
調子の狂った音が近所に鳴り響き、
その鍛冶屋の評判が下がってしまったというのが由来と言われています。
〔他、諸説あり〕 参照サイト:
刃物雑学あれこれ
これは鍛冶屋に限った話ではありません。
ルールを知らない者・守れない者が同じ土俵に登れば、
当然 場は乱れ正直者が馬鹿を見るハメになります。
また決められたルールに従って修練を積んできた者が、
その成果を発揮する場で突如そのキマリを変更されたり、
或いは試合後に明確な理由の提示もないまま裁定が引っくり返るような事が起きれば
当事者は勿論、通りすがりの者から見てもその様子が とんちんかん である
事は容易に見て取れる事でしょう。
「物事のつじつまが合わ」 ず、
「ちぐはぐ」 で
「とんまな」 な
不協和音を聞かされ続ければ、周囲の人間は耳を覆い始め、自ずとその場に
寄り付かなくなるのは時間の問題と言えるかもしれません。
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