自 画 像
ワ ー ク ス
継承と理念
フォト・・視る
エッセー
B l o g
△HOME
フォト・・視る <無断転載禁止・写真には著作権が生じます>

写真は面白い。撮ることもひと他人の撮った写真を視ることも好きだ。好きという言葉では言い表せないくらい写真は僕の中で大きな存在。ほとんど建築を考えることに匹敵するくらい。 なぜか! 写真には人の業(ごう)が写っているから! 僕は数十年人を撮り続けてきた。最近建築を撮ることに魅かれ始めたのは、僕が建築家だからだということではなく、建築が人の行為の軌跡だとつくづく思うようになったからだ。それに撮ることは視ることでもある。視点が試されている。

 ★ モダニズム建築への旅            No1・九州

2005年3月から5月に掛けて松下電工汐留ミュージアムで行われた「文化遺産としてのモダニズム建築DOCOMOMO100選展」で、建築の現状を伝えようと100選展実行委員でもある建築家大澤秀雄さんと共に、 九州の建築写真撮影の旅に出かけた。長崎には僕の父の実家があり、中学時代の1年半くらいしか住んだことはないのだが、成人してからは、法事や実現しなかったものの医院設計の企画が在ったりして何回も訪れたことがある。ということで、 街の変貌や建築の様相は解っていたつもりだが、新しい発見がたくさんありモダニズム建築の面白さを満喫することになった。
    No2・名古屋





何故か名古屋に行く機会がない。かつて一泊して町を歩いた記憶があるのだが、いつ、何故だったのか思い出せない。情けない。徳川美術館で源氏物語絵巻を観た覚えはあるのだが・・・ということもあってDOCOMOMO100選名古屋巡回展開催を機に訪れることした。
言うまでもないが、選定した南山大学と豊田講堂を観たい!と言うことだけでなく、DOCOMOMOの責任者として巡回展の検証・記録と、実現に尽力された小野徹郎教授にお会いするためである。この展覧会は名古屋工業大学100周年記念行事の一つとして、2005年10月10日より25日まで、中部電力東桜会館ギャラリーで開催された。
模型や家具の展示がなかったのでさっぱりしていたが、改めてみる100の建築の写真や図面は面白く、また新しい発見もあって巡回できてつくづく良かったと思った。苦労された小野教授もしみじみと感慨を覚えているようだ。
さてレイモンドの南山大学も、名古屋大学の槇さんの豊田講堂、そのすぐ傍に建つ谷口吉郎の旧古川図書館もとても魅力的だった。写真や図面、資料で検証することも必要だが、やはり建築は3次元、そこに漂う設計者の想いを汲むと4次元ということになるか!是非機会をつくって訪れて欲しいものだ。
  名古屋巡回展