自転車山旅派

右左口峠(うばくちとうげ)〜鶯宿峠(おおしゅくとうげ)

 




1998/06/20
使用自転車:RAIZIN クロス
使用タイヤ:700cx32

☆コースタイム☆
藤垈の滝  7:10
右左口峠  8:30-45
上九一色村 9:00
鶯宿峠   10:20-11:25
藤垈の滝  12:00

☆参考☆
秘蔵版MTBツーリングブック/山海堂 No.24


 
K原氏と待ち合わせたのは、道の駅「甲斐大和」。ここに私の車を
デポしてK原氏の車でスタート地点に向かう。空はあいにくの梅雨
空で、まだ雨は降り出していないが、どんよりとしている。勝沼I
Cの先でR20を広域農道へと左折し、ほとんど車が走っていない
道を藤垈の滝へ向かう。藤垈の集落で、滝方面へ左折。しばらく行
った空き地に車を停めた。

今回のコースは「秘蔵版MTBツーリングブック」に出ているコー
スで5〜6時間で周回できそうである。時間的には余裕があるのだ
が、いつ振り出すか判らない空が我々を急き立てる。自転車の準備
を終えて、走り出したのはまだ7:10であった。

まずは、藤垈の滝へと行ってみる。道沿いの橋を渡れば、キャンプ
場もある広場へと出た。滝の看板もあるが、この広場から上の方に
登らなければ行けないようだ。体力が消耗することはやめて、広域
農道へと降りることに。梅雨寒のせいか、下るとちょっと寒い。広
域農道は車も少なく、甲府盆地を右手に見ながら、盆地の縁を周っ
てゆく。雨がぱらぱらしてくるが、いつのまにかやんでしまった。
R358を左折。これから右左口峠を目指して、旧国道を南下する。

しばらくは、新しいR358を行く。旧国道への交差点を見落とし
行き過ぎてしまう。いかんいかん。すぐに戻って、交差点を曲がっ
た。しばらく行けば、目印のコンビニも有りほっとする。旧道に入
り、道幅もぐっと狭くなってきた。宿集落は昔からの集落であろう
か? 道の脇には石碑などが目に付く。道は、家と家に挟まれた狭
い路地のようで、これがかつての国道とは思えないが、旧街道と言
われれば納得してしまうような、なにか懐かしい雰囲気があった。

集落をすぎれば、道はちょっとしたつづら折れになり、高度をあげ
て行く。すぐに、先ほど別れた新しい国道に出た。旧道はこれを横
切って、斜め前の方に続いている。

旧道はしばらく舗装であったが、すぐにダートに変わった。旧国道
というだけあって、傾斜は緩やかであるが、幅は普通の林道と変わ
らない。今日持ってきた自転車はクロス車で最大ギヤは34*27。
舗装だったら大抵の坂はこれで行けるのだが、今回は早々にすべて
のギヤを使い切ってしまった。坂がこれ以上だと、とてもじゃ無い
がK原氏にはついていけなかっただろう。さすが旧国道である。

K原氏のペースでずんずん登ってゆくと、わりとあっさりと峠に着
いてしまった。峠には「上九一色村」という村界標識と中道案内板
があり、宿集落方面から中道の登山道が上がってきている。中道は
かつて甲府から東海道方面へ出る為の街道の一つみたいで、結構よ
さそうな(山サイするには)道が下に続いている。いつかこの道を
調査しよう、などと話しながら、15分ほど休憩した。

休憩後は、上九一色に向けてダートの道を降りる。そんなに荒れて
いる訳では無いのだが、MTBの様にはスピードが出せず、ゆるゆ
ると降りていくと、ダートの道は舗装に変わり、R358に飛び出
した。ここからは、側を右手にみながらしばらく国道を走る。車も
少なく、のんびりと走れる。

すずらん峠への道に入る。小さなアップダウンを繰り返しながら、
徐々に高度を上げてゆく。目指すは鶯宿。おおしゅくと読む。この
道はキャンプで何回か使った道なのだが、鶯宿は記憶に無かった。
川沿いに走ってゆくと、やがて集落が見えてきた。あれが鶯宿なの
であろう。小さな集落を抜け、峠となんじゃもんじゃの木の道標が
ある分岐で小休止。

なんじゃもんじゃ?「なんじゃもんじゃってなんじゃ?」とへたな
しゃれを言おうとしてやめた。だまってタバコをふかす。一服した
ところで上に向けて出発。またもやK原氏に引きずられるように、
登ってゆく。峠直前で、「なんじゃもんじゃの木」への案内板。こ
れを右に折れて、登山道を押し上げる。乗ってゆけそうな登山道を
しばらく行けば、「なんじゃもんじゃの木」と祠がある峠に着いた。

峠は草が生えてちょっとうるさいが、木々に囲まれた静かな峠であ
った。「なんじゃもんじゃの木」には説名板があり、葉の形が檜で
も杉でもなく、で「なんじゃもんじゃ」だそうだ。別名「両面檜」。
かなり古い木らしく見上げていると、圧倒されてしまいそうだ。昔
からここで旅人を見守っていたかと思うと、感慨深い。

登山道を更に進むと、先ほどの林道に出た。林道の峠は甲府方面の
眺めがよい。ここで昼食とする。あとはこの林道を下るだけなので
気が楽だ。結局1時間ほどのんびりしてしまった。

峠からの林道は荒れ気味であった。ここもゆるゆるとゆっくり下る。
舗装に変われば、車をデポした空き地はすぐそこであった。



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