おへみさんは夢を見ました
こわい夢でした
夢のなかであおへみさんに
危険が迫っていました
それがどのようなものかは
わかりません
あおへみさんは
暗いあやしげなお店に行きました
きゃしゃな造りの
おもちゃめいた銃が何種類も
たくさんありました
置いてあるのは銃だけではありません
ふるびた金属製のおもちゃもたくさん
あおへみさんはいつか
記憶をたどるように
おもちゃに関心をよせています
でも危険はなくなってはいません
店主が背後からそっと近づきます
あおへみさんよりずっと大きな気配
ふりかえったあおへみさんが見たのは
みどりにかがやく光のかたまりが
いきおいよく迫って
またたくまに頭上を通りすぎる光景
あおへみさんにはそれが
みどりのへみなのだとわかりました
夢はそこで終りです。
1996.10.13
next :
top