Network Working Group D. Waitzman Request for Comments: 1149 BBN STC 1 April 1990 鳥類キャリアによる IP データグラムの伝送規格 このメモの位置づけ このメモは、IP データグラムを鳥類キャリアにカプセル化するための実験 的な方法について述べる。この仕様は本来、都市間ネットワークに対して 有効である。これは実験的なものであり、推奨できない規格である。この メモの配布に制限はない。 概要と合理性 鳥類キャリアは、高い遅延、低い処理量、および低い標高のサービスを提 供することができる。接続形態は、標準のキャリアでは各キャリア毎に一 つの点対点接続に限定されるが、たくさんのキャリアをお互いに重大な干 渉をさせずに使用することができる(ただし早春の季節は除く)。これは IEEE802.3 で使用されている一次元のエーテルとは違って、このキャリア は三次元のエーテル空間が利用できるからである。このキャリアは衝突(コ リジョン)回避システムを内在的に具えており、可用性を向上させている。 無線パケットのようなネットワーク技術とは異なり、通信は見通し距離に 制限されない。接続指向型サービスは市によって利用可能であり、通常中 心ハブ型の形態に基づく。 フレーム形式 IP データグラムは、小さな紙の巻き物に、16進数で、各オクテットを白い 部分と黒い部分で区切って印刷される。巻き物は鳥類キャリアの一方の足 にくくりつけられる。データグラムの端を密封するためにテープが使用さ れる。帯域幅は足の長さによって制限される。MTU は可変であり、逆説的 に一般的にはキャリアが歳をとるにつれて増加する。典型的な MTU は 256 ミリグラムである。データグラムによっては詰め物(パディング)が必要と なることもある。 受信に伴いテープは剥がされ、紙上にコピーされたデータグラムは電子的 転送が可能な形に光学的にスキャンされる。 議論 複数の種類のサービスは、ついばむ順序によって優先付けされて提供され る。付加特性として組み込み式虫発見・除去機能がある。IP はベストエ フォート型の配送しか保証していないので、キャリアがどこかに行ってし まっても許容しなければならない。時間が経てば、そのキャリアは自己再 生する。 Waitzman [Page 1] RFC 1149 IP Datagrams on Avian Carriers 1 April 1990 ブロードキャストは未定義であるが、嵐(ストーム)はデータの喪失を引き 起こすことがある。再送はキャリアがへたばって落ちてしまうまで持続し て行われるものがある。診断用足跡は自動的に生成され、たいてい丸太(ロ グ)か電線上で見ることができる。 セキュリティに関する考察 セキュリティは通常の操作では一般的には問題ではないが、鳥類キャリア が戦術的な環境で使用されるときは、特殊な処置(データの暗号化など)を 取らなくてはならない。 著者の連絡先 David Waitzman BBN Systems and Technologies Corporation BBN Labs Division 10 Moulton Street Cambridge, MA 02238 Phone: (617) 873-4323 EMail: dwaitzman@BBN.COM Waitzman [Page 2]