サプトノ 〜ジャワ・ガムランの巨匠〔1〕
<ルバブ>の魅惑
ガドン(小編成ガムラン)とともに
NARP-8010 定価3,000円(+税)

 中部ジャワのスラカルタ様式のガドンと呼ばれる小さな編成のガムラン、マヌホロとロンドンという二つの大曲を収録。
 前者は2013年サプトノ作、後者はジャワ、スロカルト王家のパク・ブウォノIV世(在位1788〜1820)の時代に作られた古典曲。
【収録曲目】
1:
グンデン マヌホロ ペロッグ音階 リモ調(作曲:サプトノ)
2:
グンデン ロンドン スレンドロ音階 ソンゴ調(古典曲)

【演奏者】
サプトノ
(ルバブ)、スカルノ(グンデル)、スウィト(クンダン)、トゥゴ(ガンバン)、スラマット(クノン&クト)、ラシマン(ゴング)

【録音】
2014年6月15日、ソロ(インドネシア)にて

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【ディレクターズノート】
 2014年6月、インドネシア大統領選挙の真っ直中ソロ市郊外で収録したジャワ小編成のガムラン・ガドン。プンドポと呼ばれる天井の高い半屋外の広間での収録は、郊外とは言え様々な生活音にさらされる。日中は大統領選挙応援のけたたましいバイクのエンジン音でとても録音どころではなく、別件のビデオ収録の後、夜遅い時間に収録されたものである。日中の収録の疲れとガドンの瞑想的な響きと相まって収録中も半分夢心地のような状態であったが、その柔らかい音色と空気感がたっぷり収録されている。
 サプトノ師は故小泉文雄先生が苦心の末に東京芸術大学に招いた芸大初のアジア音楽の演奏家で、現在はスロカルト王家ガムラン楽団長で王家の重要な儀礼におけるガムラン演奏を司る要職を担っている。かくいう私も学生時代から現在に至るまで大変お世話になっていて、ジャワガムランのみならず日本でのバリ・ガムラン実演にも多くの尽力を頂いている先生でもある。中部ジャワを代表するガムランの巨匠として世界中にファンも多く、この作品は師の名人芸を伝える第1弾としてリリースするものである。