‘第14回エントロピー学会(96/11/3,4)
集会
第14回エントロピー学会シンポジウム日時:1996年11月3日(日)〜4日(休) 受付開始:午前9時半/開会 午前10時 会場:慶応大学日吉/第四校舎B棟(横浜市港北区日吉4-1-1) 東横線日吉駅下車 参加費:3000円 学生割引:2000円
プ ロ グ ラ ム
自主企画111月3日 A会場 午前の部 10:00〜13:00 ・午後の部 14:00〜17:00 『持続可能な社会のために科学技術はいかにあるべきか』
自主企画211月3日 B会場 午前の部 10:00〜13:00 ・午後の部 14:00〜17:00 『原子力開発政策と地域住民自治』
自主企画311月4日 A会場  10:00〜13:00 『公共投資による環境破壊と財政破壊』
一般講演A 11月3日 C会場  10:00〜13:00    『出し平ダムにみる排砂ダム設計の限界他』
一般講演B 11月3日 C会場  14:00〜17:00                『21世紀への協同組合原則と協同経済/アーミッシュと現代世界他』
一般講演C 11月4日 B会場 10:00〜13:00        『定常開放系の物理学,生態学,経済学緕搗ア可能性に関する5つの条件他』
一般講演D 11月4日 C会場 10:00〜13:00                『動きだした企業環境認証制度辮サ品設計におけるエントロピー的視点他』
合同会議シンポジウム・「川とエントロピー」 11月4日 14:00 〜17:00 A会場 これまで、川の問題は治水と利水とに分割され、そこにダムや河口堰問題、環境問題、 水産の問題、水質の問題など様々な問題が複雑に入り組んでいた。 物質循環の立場からみると、森で生産された栄養分が腐食土に蓄積され水に溶け込み山 を下り野や海に豊かな栄養分を供給してきた。さらに、この重力の働きに抗して山に栄養 分を戻す役割を果たす動物の位置づけが議論されるようになった。虫や鳥や魚の役割である。
エントロピー学会事務局

11/3
慶応大学・日吉校舎で11/3〜11/4の2日にかけてエントロピー学会 に参加しました。今回は第一日目のA会場で公聴。あと2つB会場と C会場があります。参加費が\3000.という事で、やや高い印象があ りますが、何人も講演者を呼んでますから、まあ無難な線でしょう か。(\3000.は2日分、学生は\2000.) 30分程遅れてきたので、後ろで拝聴してましたが、講義場所が普段 学生が勉強をする教室なんで、スピーカーもあり十分に声も届いて ました。A会場には、50名程集まってましたが、教室が広いためか 大勢来てるという印象は無い、ほとんどが男性で年配者が多く、20 代の若者となるともう数えるほどしかいない。(ついでに女性もあん ましいない) 全体的な感想と言えばさすがに専門家ですから難解な話が、多いで すし専門用語が容赦無く出ますから話の半分もわかりません。私は 1回だけ白鳥先生(九大理)の「資源物理学の技術評価」の時に質問 できましたが、まるっきりまぬけな質問だったんで、顰蹙買ってま した。ついでだから書きますが、白鳥先生の私なりの解釈は「エン トロピー理論を使った、環境に対する技術評価をした場合の、社会 への影響力の話」だと思ってます。私の質問と言えば「倫理の話で しょうか?政治家に対して納得させる話でしょうか?」とややうわ ずって、質問の仕方も知らない、お馬鹿な質問なんで話になりませ ん。白鳥先生が答えをしやすいように、司会者が先にまとめて他の 質問者の「環境評価の専門家が出した、数値の解釈を、評価するべ き役職や対象者があまり理解出来ない現実」とからめて、「個人的 な倫理とは違う」事を答えて貰いましたが、答えの意味がすごく曖 昧でよくわからんかったです。(私が理解できるような理論でもない のですが) 他に、ゼロ・エミッション(廃棄物を無くす)をある意味でまやかしで あり、言葉のイメージを優先しているだけの、廃止すべき言葉である とか、アルミニウムが脳に結構浸透している現実を、実験等で観察で き、80年以上摂取し続ければ、脳になんらかの障害を与える位までは 蓄積できるだろうという話や、飲料缶やペットボトルのリサイクルは 自治体の負担を増やしスチール缶ならば1缶10円で620億円の赤字を出 し、今後ペットボトルを大量にリサイクルしたならば、同じく600億円 の赤字を出すと予測する話など、非常に貴重な情報を得る事が出来ま した。(ドイツでは既にビールはビン以外は認めないようで、そうゆう 意味では、行政がしっかりと指導を出来る現実があります、日本だと 業界側が圧力を逆にかけて、「文句言うならば容器を全部、ペットボ トルにするぞ」的な脅し?もあるそうです) ああ、カットしてる話題が一杯。又明日も行くつもりです。

11/4
今日は一般講演Cと"シンポジウム「川とエントロピー」"に参加して来まし た。また遅刻してますが、今日は10分だけだった。B会場の内容は (1)定常開放系の物理学、生態学、経済学−持続可能性に関する5つの条件 槌田敦氏 「定常開放系を目指した、持続可能な開発、発展、成長。一番重要で注目 すべき事は、人口問題。保護貿易も有効」 (2)放射性廃棄物の墓場としての六ヶ所核燃料サイクル施設 平野良一氏 「六ヶ所村の放射性廃棄物処理場は、放射能の墓場と呼ぶべきである、26 00tの劣化ウランがそのまま残される現実」 (3)オクロ天然原子炉は人工放射能封じ込めのヒントになり得るか? 室田武氏 「ビチューメン(一種のアスファルト)に閉じ込められた、17億年前の天然原子 炉は、あくまでも偶然であって、核廃棄物の閉じ込めには無効」 (4)太陽光発電システムと技術を第三世界におくる 福本敬夫氏 「ソーラ−ネット通信の紹介。インドネシアに太陽電池を設置する運動。あく までもその国で加工と配布を目指す。環境庁からも支援」 午後の会合は「川とエントロピー」です。100名以上参加 (1)サケは何故川を遡上するのか 柴谷篤弘氏 「海から遡るサケは、産卵して死んだ後に山の栄養源になり循環系の重要な 要素である」 (2)サケが山に運ぶ海の栄養分−カナダの調査から− 室田武氏 「森林が存在するのも、サケが川を遡上する結果であり、海の栄養分を元に 戻す事となる。またインドネシアやニュージーランドの鳥類、コウモリの 栄養源を媒介する動物の報告」 (3)ダムに狙われる村からダムに頼らない村へ 藤田恵氏(講演取り消し)遠藤氏に切り替え 「水源開発の無意味さと見直し機関の見直しへの布石。ダムの凍結と中止借置」 (4)ダムの功罪 大熊孝氏 「物質循環を止めるダムは必要が無い。ダムが土砂の堆積で使用出来なくなる 現実とその対策の為の退砂ゲートの設置。」 数行コメントだと、逆に失礼な気がしてきた。

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