大気汚染講座(その4)
本谷名誉教授(環境アセス都民連)の講演で11/30に、平和と労働会館で「大気
汚染市民講座-いのち・暮らしと自然を守る環境アセス」に参加して来ました
。大気汚染市民講座の最終回という事で集まりもよく(それでも20名強だが)
内容も高度で啓発性も高い講座でした。
内容は環境アセスメントという事で環境影響評価条例ですが、今までの日本の
アセスはある意味でザル法と言われ、評価が正当に行われてきたわけでない実
態を拝聴出来た。大気汚染はここ近年、想像以上に交通量の多い道路付近の学
童に喘息などの気管支に病気が出ているとも言われています。「また、地球温
暖化の防止対策として、国は13兆円の支出をしているが、なんとそのうちの8
兆円は道路整備建設費に充当されている」と道路行政の歪みや従来の環境アセ
スが閣議アセスと悪口を言われる程、環境汚染に対して予測や評価がおざなり
であり開発側にお墨付きを与える為だけの存在と評価されてきたのは事実だと
言う話です。何というかアセスの報告書がそれこそ鞄にも入らない程ページ数
があるのに評価の判断がたったの1行。それ以外はグラフやら調査数値だけで
、説得力が無いにも程がある感想も聞けました。
経団連は今までは書類では口甘く環境に配慮した内容でしたが、実際の態度は
アセスに文句を付けて反対をしていました。その理由は書かず共に理解できる
ようにちゃんとした環境アセスメントが出来ればそれだけ環境に配慮した設備
投資や計画が必要ですから、反対するのも当たり前ですが、既にそうも言って
いられないのも実態です。所がここ数日で経済界やら電気産業界でも賛成の意
向に傾いたそうですが、詳しく聞けなかった。また本谷名誉教授はアセスの条
例改正案の小冊子を作成し現在の罰則が無い条例に「環境影響評価条例改正案」
として制裁項目と罰則項目を提出する動きもあります。これも専門家が書いた
わけでもなく一般のサラリーマン等が勉強をして作成しているわけで、一般市
民のパワーを感じる。この中で我々が出来る事として声を行政にあげて行く事
で変化する事。また都議会の議員をゆさぶる話もありました。基本的には問題
意識を持つ事が重要であるという事でしょう。また情報開示もやはり非常に大
きな壁で、行政側が住民に見せない、「廃棄した」と資料の提出を拒む場面が
多々ある事も指摘していました。情報を隠して知らせない行政の姿勢はHIV訴訟
と同じように専門家にまかせすぎる危険性が見え隠れします。