藤井治夫氏(軍事評論家)と藤田進講師(東京外大教授)をお呼びしての講演
に参加してきました。実は参加する前に何やら動きがあったのですがカッ
ト。藤井先生の講演は「つぶせ新安保」という事で、現在の安保の姿勢が
国外に目を向けるように自衛官の意識改革を進めている事を、現場の意見
や論文から論証されました。集団的自衛権のグレーゾーンと呼ばれる米軍
との協力が後方支援として従来よりも一歩も二歩も進んだ形で資料が作成
されているそうで、外務省の資料で「民間空港の使用」や「燃料補給・輸
送支援」など、解釈を拡大すれば前線の手前まで運搬しなければならない
条項になっている事、その場合に敵に補給を絶つ形で攻撃を受ける事は必
定である事、自衛権からもう一歩踏み込んだ形で自衛隊法施行令が10/9に
改正された事などをお話していただきました。
この講演で反戦自衛官の方も運動の一環としてお話されていましたが、自
衛隊員の心情としては市民の声が非常に響くそうで、自衛官を「制服を着
た市民と考えていただきたい」と一般人として見てもらいたい事を強調さ
れていました。藤井先生のお話でも自衛官がいわゆる実戦で敵を倒す時の
心得というか「殺人行為の動機付け」がむずかしく上層部としてはそうゆ
う「心理的なケア」を考えるように対策を練る事も考えているとの話。現
在、非常に心配されている事の一つとして世界に派兵して軍事行動をして
しまうような理屈付けを止める政治組織も自衛隊内部の幹部が少数派にな
ってしまった事だそうです。