'国際ボランティア入門講座(97/3/9)
■3月9日(日)
「社会人のための国際ボランティア入門講座」 13時〜16時、東京都・東京YMCA国
際奉仕センター2階学生ホール(御茶ノ水駅)。300円。
テーマ 社会人にできる国際ボランティア活動を考える
主催者
「地球市民アカデミア」第3期生「企業人の国際協力」グループ
協力:東京YMCA内地球市民アカデミア事務局
後援:東和大学国際教育研究所、NGO活動推進センター、開発教育協議会
定員100名程度
プログラム
1) 主催者からの挨拶
2) 講演 「社員の社会貢献活動について」 三菱商事M社会環境室 片江啓訓氏
3) 講演&ワークショップ「なぜ国際協力が必要か」 開発教育協議会 湯本浩之氏
4) 企業人の社会貢献活動例の紹介
5) 質問&ディスカッションコーナー 参加者、NGOスタッフ、講演者、主催者
6) おわりの挨拶
連絡先 東京YMCA国際奉仕センター
<開催趣旨>
社会人はどうしても会社が生活の中心になってしまうため、周りの色々な社会問題に
対し距離を置いてしまいがちである。しかし、個人は企業人であると同時に社会の構
成員の一人である。経済活動への貢献とともに、社会に対し非経済的な分野への貢献
(ボランティア)をすることは、決して特別な行動ではない。企業人である前に、
「社会」人であることを見失ってはいないだろうか。
東京YMCA国際奉仕センターで「社会人のための国際ボランティア入門講座」
に参加して来ました。秋葉原の近所に(つうても500mは離れているが)、外装
がホテルと勘違いしそうな立派な建物(ホテルと兼用と判明)がYMCAセンター
ですが、とにかく豪奢です。
やや狭い部屋に80数名の参加(参加料\300.)でやや窮屈でしたが、客層がかな
り若い、その上に女性が多い。社会人というよりも学生の参加を多く感じた。
数人の講師が3時間程、講演しましたが、まあ適当な長さなんで疲れにくい。
最初に三菱商事の社内でボランティア活動を支援する専門セクションの担当
者の方のお話で、福利厚生の一部として、個人のボランティア活動を支援、
情報提示、団体への橋渡しを行なうセクションの説明。又、スクリーニング?
をして相手先の活動実績を調査する話も興味深い。活動内容をCHECKして、妥
当というか安心出来るものなのかを判断してから、ボランティア活動をする人
間を紹介するわけで、かなり安心出来ます。又企業側の不利益になるような、
団体を紹介又は、社員が参加する事に関して、一応タッチしない形だそうです。
個人の自由という事ですね。私は、よそである企業が反原発運動家に圧力的な
話は聞いてますが、三菱がその部分をどう扱っているのかは、この集会だけじ
ゃわかりません。ただ、ボランティア活動に対して先進的というか、企業が
率先して支援をしてゆく体制が見られるので、今回は勉強になりました。
2番めは「開発教育協議会」という国際NGOの情報提供側の団体のようですが
ヤシ油を生産する為に、マレー半島などで搾取的な話題(プランテーション)
が出ていました。湯本さんという方が講師でしたが、近所で買った洗剤やタワ
シ(ヤシの繊維で出来ているので、パームタワシと言うそうで)身近にある様々
な商品が、パームオイルを使用しており、企業は消費者のニーズとして自然に
優しいをイメージで、ヤシ油を利用する為に、現地で生産させる。現地では外
貨獲得の為に農園化を推進する。原住民を追い出して、生態系を破壊してしま
う現状を語ってくれました。結構有名な話ですが、知らない人が聞くとびっく
りするかもしれない。
3番目は「仕事をしながら出来るボランティア」という事で、JVCの増川さん
のお話ですが、楽しみながら活動する方法や労苦にならない程度の参加の話。
自然にスタッフとして働く感じでしょうか。JVCは難民救援、飢餓被災民救援
現地での開発と、開発途上国の支援が多い感じです。
全体的にはボランティアのイメージを提示する形で、導入しやすくするための
勉強会ですね。チラシも多いですし、団体の入会案内も多いので、参加は楽に
なる。しかし、NGOの団体が増加したわりには、資金的に低迷している話や、参
加者の指導不足が多く、スタッフとして継続的に動く人が少ない話もありまし
た。言わば指示待ちが多くて、率先して行動しないって話ですが、一般人にい
きなりそれは難しいですから、どんな仕事をすれば良いのかやっぱりマニュア
ル的なモノがあると随分と違うのだろうなと思う。ノウハウの蓄積があまりこ
の世界は無いようで、後継者指導も参加者の低迷の原因かもしれない。
場所が場所だけに今回はあんまし重くない世界を出してましたし、参加者も今
風のセンスでカジュアルな都会派(笑)ばっかりですから、肩身が狭いこと。年
配者の人もいましたが少数でした。