沖縄との連帯行動集会(97/6/14)
■6月14日(土)
場 所:文京区民センター
時 間:06:00pm〜09:00pm
参加費:500円
沖縄・韓国の反基地闘争と日米韓軍事体制
パネリスト:
石川真生(写真家)
金容漢(韓国・民主主義民族統一全国連合米軍基地対策委員長)
天野恵一(沖縄の米軍用地強制収用に反対し新しい反安保行動を作る実行委員会)
司会:太田武二
主催:沖縄・韓国・日本民衆をつなぐ6・15フェスティバル実行委員会
かなり刺激的な集会内容でした。石川さんは、写真家で沖縄で米兵や自衛隊を
取材しながら、沖縄の住民と対話をされています。その中で沖縄の基地問題を
住民と軍人側から観察する形で、今の沖縄運動に関してのコメントをしています。
その中で外からの支援に関してやや手厳しい批判もありました。
「臨海副都心に米軍基地を持って行く」話などは、地元の苦悩は地元の人間
以外は理解できないとの判断から、日本国民が「沖縄基地問題を自分の事として
考える為には、実際に体験するしか方法は無いと、非常に直接的な話です。
これは基地を移転する事で、沖縄の負荷を軽くして、同時に日本に米軍基地
がある事の是非を、一般市民にも理解して貰いたいと私は解釈していますが、
よそから支援運動している側からすると痛い意見。また海上ヘリポートの問題も
冷徹すぎるほど客観的に語ってもらってますから、いわば運動側の意見ではあり
ません。あくまでも観察した結果を報告しているだけ。って感じでしょうか。
海上ヘリポートに反対する側の人達は2種類のタイプがあり、まず景観として
自然を大事にして、自分たちの環境を守りたい人達(言葉はもっとキツメですが
、老後の楽しみとして騒がしくない方が良い人達)と、海上基地が出来る事で、
今以上のヘリコプター(現在は2機程度しか配備されていないが、海上基地が出来る
事で、最大30機は配備されるかもしれない)が来る事で、騒音と健康被害を心配して
いる人達です。実際にその爆音で、心筋梗塞を起こして体調が悪くなった人などが
反対しています。
もう一人の金容漢さんは、韓国で基地反対闘争をされた人で、地元の村に通って
村人の運動に対する偏見を取り除いたり、基地で働く組合の人達を、民間空港への
変更という形で、軍事基地に賛成していた組合員を逆の立場に説得された、非常に
有能な方です。なかなか勉強になる話でした。
しかしなんと言っても石川さんの沖縄運動への批判的な話は、けっこう刺激があり
まして、反論したい気分を押えるのが大変だった。これは「連帯」への批判
にもなるのですが(いや別に批判してもいいんだけど)、いわば「ヨソ者」が地元
に代わって運動する事への批判にもなるわけです。ただ私からすれば、他の地域の
からの支援なり共感なりを、否定してしまうのも、地元のエゴ的な感じは受ける。
もっともこれを書くと逆に地元住民からの受けが悪くなるけど。
金容漢さんは「連帯の重要性」を、石川さんは「連帯への批判」をそれぞれの経験
からお話していただきました。
最後に天野さんの講義の内容は、日本で米軍基地が存在した50年代の話として、
その当時の日本の状況と米兵犯罪が存在した事、それが今、沖縄で日常的
な出来事として存在する事。又日本がPKO法案により、他の国に駐在する事で
同じように現地の女性を買う話、それは等価であると考えるべきとの指摘がありました。
これも納得しやすい理屈です、軍隊が外に出る事で、米兵と同じ行動をしてしまう
かもしれない自衛隊員の話などは、けっこうキツメの認識。
back