高校生の見た『731部隊』 (97/09/15)


■9月15日(日)

高校生の見た『731部隊』
時間:午後1時30分〜
料金:1000円
場所:文京区民センター3階(都営三田線春日1分)
主催:「731部隊の証言を聞く会」実行委員会
内容:
第一部
731部隊と細菌製造
戦争医学犯罪に加担して
第二部
高校生によるパネルディスカッション
討論テーマ
1.戦後世代の戦争責任
2.戦争体験をどう継承していくか
3.歴史教育・教育に何を望か
4.憲法と平和

731・南京虐殺等損害請求訴訟弁護団からの訴え
731部隊の証言を聞く会実行委員会からの訴え


会場 「高校生の見た『731部隊』」に参加 Pagori
今日(9/15)の1:30pmから、いつもの文京区民センターで、「高校生の見た『7 31部隊』」を拝聴してきました。前半は元731部隊の証言などでしたが、 後半の討論では、現役高校生(男女)の司会で結構もりあがっていたのが印象 的でした。 現在の若い人(なんて書くと爺臭いけど)が、平和問題に関心が無いかと言え ば、やはりそうでもなく、やる気がある人は、どの時代にもいる。この講演会 でも、6割は若い男女で、高校生も質問に立ったりと、かなり活発です。それ 以外でも教員が多かったそうですが、高校生の方が歴史クラブ的な所から、こ うのような「事実」に興味を持ち、参加して行く過程も語られている。 討論の中で、高校生の語る「事実を知る事の大事さ」「知る権利」「伝える権 利」などの話を聞くと、かなりこなれた印象を持てる。それだけ対象に、向き 合ってるのだな、とも思える。また、藤岡史観やそれに与する漫画家への批判 というか、「事実をねじ曲げる」事への違和感も語られると、若いから、平和 問題への関心が薄れるとか興味を持てないとかの話でも無い。一度事実を知れ ば、それへの批判も育成される。 教科書問題でも、教科書が大事ではなく、それ以外の資料から事実を知る事の 大事さも語られていた。「本当の事を伝えて欲しい」というのが、対談をして いた高校生が主張していた事でした。 なんか、逆に勉強になってしまった。(^_^; 又、「日本に誇りが持てない」という話も、事実を伝えない事の方が、「誇り を持てない」と語られると、本当に藤岡のやっている事の方が「恥さらし」で 日本という民族に対して尊厳を傷つける行為としか思えない。 ただ、高校生が自分で発行をした新聞に対して、同じ高校生達のクラスでの反 応が2/3程度が、興味がない、と関心の薄さも報告されている。また現役の教員 から、安保問題を知っている=4.8%/原爆を落された都市の名前を知っている=70 %/731部隊を聞いたことがある=1.9%などの、この分野への関心の無さも語られ ていた。(もっとも私も高校生の時期には、従軍慰安婦の問題を知らなかった) まあ、ただその中で、やはり気になったのは高校生の彼らの行動へ、同じ高校 生の中からも(2〜3人程度)批判的な人が居たという事も、これも小林よし のりなどの影響が出ている気もするけど、詳細は不明。 高校生達(対談をしていたのは、6人程度の男女混合と司会者)の意見を聞い ていると、半世紀たってしまった太平洋戦争の問題が、ここまで活発化してい るのは、逆に「自虐史観批判」をしている彼らのお蔭かもしれないと(^_^;逆 に感謝してしまいそうでもある。今日も池袋の芳林堂書店に寄ってきましたが 歴史のコーナーでは、藤岡史観の本とともに、平積された慰安婦の問題や補償 問題の本が(それも手前に)並べられていると、半世紀経過して、歴史をなん とかひん曲げようとする派閥に、きちんと対応をしている姿勢が見られるので 何か、私は楽しい気分になった。 現在は、戦前の時代なのかもしれない。また同じ大きな戦争に巻き込まれる可 能性がある現在。同じ過ちを繰り返さないように、叩いていかないと、また日 本の貴重な人材や資源を無駄に使われるかもしれない。


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