【徹底検証!!】ガイドライン見直し
(97/09/23)
■9月23日(日)
【徹底検証!!】ガイドライン見直し
時間:午後1時30分〜午後5時00分
料金:800円
場所:文京区民センター3F(都営三田線・春日、丸の内線・後楽園)
主催:「わたしたちにとって安保とはなにか」実行委員会
内容:
第一部
浅井基文「ガイドライン見直し−国際関係からの視点」
林茂夫「グローバル・パートーナーシップ−政府の選択と憲法の道」
前田朗「ガイドライン見直し問題−政治・憲法・人権の視点から−」
第二部
パネルディスカッション
会場からの質問
有事立法・ガイドライン関係資料集
【徹底検証!!】ガイドライン見直し Pagori
またいつもの文京区民センターです。参加費800円。今日は大会議室ですから
やや高いですが、13:30〜17:00まで、ぎっちり聞けましたから満足してます。
この日は、約120名参加。やや男性中心で、若い人も目立つ程度です。
基本的な論調は、戦争加担の動きは、好ましくないといった感じです。大雑把
に書いて行くと、今回のガイドライン見直しにより、戦争が出来る国の為の、
法整備をしましょうという話。
法律がきちんと、明文化されていないと、戦争はやれない。民間空港や民間港
を、一般人の利用を制限して使う事もできないし、弾薬や食糧の運搬も、民間
の輸送手段を使えないと、やはり動きが鈍くなる。
ですから、ガイドライン見直しは、あくまでも戦争の為の下準備ですし、戦争
を起こせると他国に「威圧」できるための下準備でもある。
日本は「武力による威圧」の道を、また進んでいるわけです。(^_^;
まず浅井基文先生の「ガイドライン見直し−国際関係からの視点」からは、NAT
Oのケースと比較されていました。NATOと米国とロシアの関係を、長い間(86〜
93年)、メディアや政府や文化人による論議をしてから、欧州はロシアと協調す
るような形で、威圧を前面に出さない平和協定を維持していますが、日本は、
東アジアで、半島や中国の人達と、あまり議論らしき事もせずに、米国の「威
圧」の政策を、丸呑みする形で、「ガイドライン見直し」ている。と現実を語
っていただきました。林茂夫先生は「グローバル・パートーナーシップ−政府
の選択と憲法の道」から、「共同作戦計画(日本への攻撃)」と「相互協力計画
(周辺有事)」とは、あまり明確に分かれていずに、周辺有事が、日本に影響
があると解釈すれば日本への攻撃とも解釈できるわけで、あいまいでもあり、
解釈しだいでもあると。又、最近の動向として、自衛隊の社会認知度を上げる
話もありました、今までは、基地内に自衛隊の資料館がありましたが、それを
基地の外に移設する、又、自衛隊の隊員の手当てが増加している、話などもあ
り、自衛隊という集団を、もっとアピールする形に変化があるとの事。前田朗
先生は週刊金曜日にも記事を書いている方で、「ガイドライン見直し問題−政
治・憲法・人権の視点から−」の中で、日本人の国際的感覚がやや遅れている
話で、「慰安婦論争」や国連での日本の姿勢を聞けました。前田朗先生は、5/1
2に、「歴史の事実を見つめる会」と「正論の会」というサークルで、論議され
たそうで、その中で、やや過激な主張が語られたとも、配布された資料の中に
書かれている。「正論の会」は月刊誌「正論」の読者会らしく、「『正論の会』
の発言は、"普通の市民"の差別意識をストレートに教えてくれるものであった」
と書かれています。そのストレーとの話とは、「強い要求力のある、戦闘力の
ある民族、国民として育っていかなければ、この対立下の過酷な時代には生き
ていくことができない。そして、わたしたちも偉大な物語を受け継いでいかな
ければならない。(正論の会、会社員)」というもの。通信をしていると、もっ
と過激で、トンデモな発言からすれば、逆におさえた表現ですが、やはり、よ
ーく吟味すると、民族主義というか、一番日本に合わない主張なわけです。日
本の変化の激しさは、外来文化の吸収と変容ですから、元来の日本文化なんて
一つも残っていない。それどころか、どんどん変容させながら、別のモノに置
き換えてしまう。いまどき、雛祭りをきちんとしているとか、鬼追いの儀式(
豆まき)をきちんとしているとか、そんな家庭があるんだろうか?と疑問でも
ある。なんとか「正月」に関する儀式が残っていますが、初夢とか年始回りと
か、江戸の風習を残してますか?。又、伝統文化である「能」や「猿楽」や、
「狂言」を本式の舞台で見る機会を自分で作りますか?。そうゆう事をしない
で、日本民族がどうのこうのなんてのは、大笑いでしょうね。
で、最後に米国だけに目を向けている、今の日本という国が、やや偏向してい
るとも言えます。米国だけが、国際社会ではない。米国からの情報だけで偏向
してしまう危険性。浅井先生はinternetで、原資料を見ているとそれも理解で
きると、言われておりました。日本が、別の意味で、もっと米国に毅然とした
態度で、周辺諸国と協調して共生する道を、独自に示す事も大事とも。
現状では、米国の利益優先、国益優先。米国は、自分の国が中心であり、その
他の国を配下に置く事を前提に、世界戦略をしている。それに乗せられて、米
国の都合の良いように動く日本。多様な文化や姿勢を、排除してしまう米国の
姿勢を、批判をしないのは、まずいと私は解釈してます。
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