「明日の法律家講座28回」いま公共事業が問われている
(97/11/15)
時間:7:00pm〜
料金:無料
場所:渋谷の伊東真の司法試験塾
"「明日の法律家講座28回」いま公共事業が問われている" Pagori
渋谷の「伊東真の司法試験塾」で、無料講演会(ありがたい(^_^;)を拝聴して
きました。諫早湾の干拓事業の問題点は、先に「開発」が決まっていて、その
理由を後から「くっつける」。ですから批判を受けるような開発でも、理由を
付けてごまかす。
そんなわけで、11/15の夜には、それなりの人数(50人位か?)が参加していまし
たが、法律家が「ボランティア」として社会の為に働く事を、率先して示して
くれる姿勢には感動してしまう。試験塾ですから若い人も多いので、啓蒙性は
高い感じがする。
諫早湾の干拓問題は、もう有名ですが「干潟」を開発して農地を作るとしても
日本国内では、減反政策、米あまり、と食糧に関しては自前で作る必要は、特
にないわけです。ですから干拓地で米を作っても意味はない。じゃあ、畑や酪
農はどうかといれば、わざわざ数千億円(maxは5千億円)を使ってまで、畑を
作らなければいけない理由がない、酪農の方は、牛は気温が高いと飼育できな
いそうで、海辺の低地では飼育に適さない。結局、宅地になる可能性がありま
す。(それ以外に公園を作る計画もありますが)
じゃあ、洪水対策の為に「調整池」を作る話はどうなる?って事なんですが、
今年の7月には、調整池があっても「冠水」したそうで、あまり意味がない。
それよりも排水するためのポンプを新設設置した方が安上がりで、正しいらし
い。今の排水ポンプはそろそろ古くなっている話だそうです。
で市街地の洪水の被害軽減は、既に建設省が護岸工事で、山からくる水を海に
流せるように計画されているそうで、完璧とも伝わっている。洪水対策は終了
しているわけです。ただ農地の「冠水」の心配がある。そのための「排水ポン
プ」なわけで、それを増設すれば、水の被害を軽くする事ができる。
今の干拓事業は、干潟を死滅させ、海の浄化能力を下げて、海産物の減少を招
き、長崎県の重要な資源を破壊する可能性があるわけです。
まあ、そんな環境の事を考えて「開発」してませんから、何を言っても「洪水
対策」とか話すわけですが、実は農地の被害はあっても「人命」にはあまり関
係がないらしい。また逆に洪水の場合は、河から水がどんどんと流れ込むわけ
ですから、今、海と河の間に作られている堤防をあけないと「冠水」します。
「調整池」で処理しきれない水は、農地市街地に逆流するわけです。(^_^;
その調整池の処理能力は、現状ではあまり効果がない事は、認められています
から、何の為に潮受け堤防を造ったのか、判らん(^_^;
干拓地が必要だから、「潮受け堤防を造った」だけなわけですから、その部分
を変に弁解するとよくわからなくなる(^_^;
まあ、そんな感じで色々貴重な意見を聞く事ができました。「自然の権利裁判」
としてもやや注目されているようで、法律家になる為に勉強中の聴衆にも良い題
材とも思えます。
「明日の法律家講座」は一般人も参加できますから、気軽に渋谷に行って無料で
御勉強できるので、重宝してます。
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