「南京1937」 (98/03/28)



時間:16:30〜19:00
料金:1700円
場所:文京区のシビックホール

「南京1937」 Pagori 3/28に文京区のシビックホールで「南京1937」を見てきましたがきれいに 終わるのかと油断したのが失敗。見た後に結構、痛くなる。 ストーリーの方を紹介しますと、日本人女性と上海の男性医師、小学校の女性 教師と南京防衛の兵士、この2組を通して物語が進行しますが、何というか日 本人の残虐非道ぶりを前面に出されるとけっこうツライです。(^_^; ナチスが悪役になる映画はそれこそ腐るほどありますが、あれもドイツ人が見 るとツライんだろうか?と思ったりするけど、多分そうでもないのだろうなと も考える。ナチスはナチス。ドイツ国民とはまた違うわけで、戦争責任をとに かく「ナチス」にかぶせることが可能なわけで、切り離してもそう不都合はな い。日本は逆に祖国のために戦った「英霊」扱いですから、へたには扱えない。 逆に、完全に「悪役」扱いができるならば随分と楽なんですが。 戦争映画は基本的に「戦争を賛美」するような、姿勢では描かないですから、 戦争の悲惨さを見せる場合でも「兵士が無為な突撃でバタバタ死ぬ」とか「村 が焼かれて住民が倒れている」程度で、兵士の「非道」な行為を見せることは あまりないですが、「南京1937」の場合は、もろに最後の十数分はそんな 行為を見せられる。 日本人からすれば、なんか違和感もある話もありますが(日本人として戦って いる台湾人の兵士を殺害しても罪に問われないとか)、まったくそんな話が無 いとは言いきれません。 冷静に見ると戦争映画としては、何かぎくしゃくする場面もありますが、一応 史実的には整合性のある内容でした。たとえば捕まえた捕虜の処遇に困り殺害 するシーン、路上で呆然としている市民を試し切りで殺害するシーン、なんか は当時の証言から、場面作りをしているようにも思える。 日本人から見ればかなりつらいですね。私でさえつらく感じるのならば、日本 が好きで過去の事件を忘れたがっている人からすれば、見たくも無い映画とも 思える。 私も見ていて、完全にフィクションだといわれても実際はもっと悲惨だったり 、もっと残酷だった可能性すらあると思ってますから「南京1937」でもま だ生ぬるいのかもしれない。 一般人には、小難しい当時の条約とかの話よりもやはりこっちの方が啓蒙とし てはインパクトがある。なんか8ch(関東圏:フジテレビ)あたりで放映して くれんかな(^_^; 反響がすごいぞきっと。「聖者の行進」が許されのならば、これもOKと思える。 もっとも現実の世界でも同じ話もあるわけで・・・(ボスニアとか) 人間、やることは同じという・・(免罪にもなってないが)

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