「WWFセミナー 97年度助成事業報告」 (98/06/06)
代々木にある国際オリンピック記念青少年総合センターは、現在改築中で、正
面玄関から入れません。今回もぐるりと回って西門から入りましたが、またこ
こから会議室まで歩く道のりがけっこうあるというか500m位、歩いたな。
WWFJapanでは、助成金制度を設けてNGOや市民団体に支援をしています。今回は
昨年の活動報告でした。素人にはやや難しい。
6/6(土)は、東京は曇天。雨も降りそうな雰囲気でも、100名近く集まってます。
「WWFセミナー 97年度助成事業報告」と題して、関東地域中心の活動報告を拝聴
させていただきました。
興味深かったのは「トウキョウサンショウウオの保護・増殖に関する基礎的研究」
です。両生類のサンショウウオは、カエルと共に減少傾向にあるとも言われてい
ます。トウキョウサンショウウオも同様に、少なくなっているようでした。ちな
みに、日の出のゴミ処分場建設でも、トウキョウサンショウウオが生息していた
(もうすでにその場所は、削られて無くなっているようですが)と報告もされて
いました。
トウキョウサンショウウオは、地元でもそれほど知られていない生物で、私も最
近知りましたが、体長が数センチ程度で、よく知られているオオサンショウウオ
のように体長が1m近くなるものとは違うそうで、どちらかというとアカハライ
モリ(オナカが赤黒い水棲生物)くらいなんでしょう。私はまだ実物を見たこと
が無い。
トウキョウサンショウウオも日本の稲作文化に案外適応しているようで、山から
水田に水を取り入れる「畦」でタマゴを産み、大人になると山で暮らすとも言わ
れています。internetのPageでトウキョウサンショウウオの卵(がカンテン質に
包まれたもの)を見ましたが、なんか異様にでかい。洋パンのワッフル位ある。
もっともヒキガエルも、手のひらに乗る位のヤツが、長い卵(がカンテン質に包
まれたもの)を産んでいる場面も見たことがありますから、体長が無くてもそう
は不思議でもないのでしょう。
日本は先進国なわりには山で生息する野生動物もまだ居ますし、大事にして行く
方向があると良いかもしれない。ヨーロッパではオオサンショウウオなどはもう
絶滅してますし、米国でもカエルなどの減少も伝えています。また世界の淡水が
減る方向とも研究報告されているそうで(逆の見方もあるようですが)、陸上に
生息する動物の減少も心配される。
トウキョウサンショウウオ以外にも、山に住んでいる両性類はまだ各地に生き残
っているそうで、あまり世間に知られてませんが日本のように生き残っているう
ちに保全するのも良い気がする。環境先進国のドイツでは、野生動物を呼び戻そ
うと、池を作ったりしても生物が集まりにくいそうで、日本はまだまだ元に戻せ
るとも言えます。手遅れになってからでは、何をしても・・・
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