インドネシア政変とジャワとバリの寺院(98/10/30)
| APEXのセミナーに参加してきましたが、今月はインドネシアの暴動を体験をし た、現地で建築史を研究されている大学院生の報告を拝聴してきましたが、や はり食費などの高騰により、かなり民衆に不満が鬱積していた話を聞けた。 実際の数字も出てましたが、食費に関してはだいたい1.8倍〜2倍くらい上昇した ようです。さらに他の光熱費も上がっている、ただ最近が燃料費は物価が高騰す る前よりもやや高めくらいで落ち着いている話もありました。 実際に、暴動が激しかった当日はバリへ避難をしていたそうですが、だんだんと デモが激しくなると、市民が何をするでもなしに道端に集まっているなんて話を 聞くと、自然発生的に暴動が始まる直前の雰囲気を想像できる。 また英語版の暴動を取材をしたと思われる書籍も回覧されていたので、中を見て みると、焼けている最中の商店なのかデーパートの写真、焼け落ちた建物、燃え 上がっている自動車、投石のためなのかアスファルト道路には大小の石が散らば っている中で、警官隊だか軍隊だかが市民を追い払っている写真(明示的にポリ スと判る写真もありますが)。火災で焼け死んだと思われる真っ黒な死体、墓地 では掘り返したばかりの赤土の山と穴、そして何十とある棺おけを写真に収めて あります。 当時の暴動の被害を容易に想像できる。 お話は、この暴動関係と建築史の2つあったのですが、建築史の方は宗教と絡め た専門的なものですから要約するにしても前提の知識がない(^_^; なんでもジャワとバリのヒンドウー系の寺院の配置に関しての話なんですが、2 メートルばかりの壁に囲まれた石造りの石塔が、正方形の中心点からやや北東に ずれている、その理由を歴史や宗教などの観点からお話をしてもらいましたが、 かなり専門的な話です。 日本だと北東は丑寅の方角ですから、鬼門になる筈ですがアジア系の特定の宗教 では逆に尊重すべき方向のようです。 そういえば鬼門も陰陽道に絡んだお話ですから、日本では「北東の方角の塀をへ こませる」なんて事もするそうです。よく知らん(^_^; 最近、流行の風水的なお話とも言えるのでしょう。 |