動物会園講演会(動物愛好会3月例会)プログラム (99/03/22)
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| 今回は、日本のシカを中心にしたお話でした。基本的には金華山のシカに重点 を置いてますが、シカの生態のみの視点ではなく植物学の観点からも考察を行 なっているのが興味深い。基本的にはシカの生態と様々な知識、さらにシカが 増加した事による被害と人間との共生のお話。奥深いお話が聞けました。 会場で「シカの四季-五葉山のシカと自然-」というパンフも販売を行なってい たので購入しましたがシカの分布が拡大した理由が広葉樹を伐採したことで、 ミヤコザサという一般的に見られるササの一種が増殖。それにつられてシカも その豊富で食害にも強い品種を求めて拡大してしまう。 人間の安易な形の開発に為にシカが増加し、作物や樹木に被害を与えてしまう。 何か因果応報的な話になりそうな感じもする。20年前はそれでもシカに対し て「害獣扱い」をしていた我々も、徐々に変化はあるもののそれでもまだ野生 動物に対する考えは「保護的」ではない話も出ていました。 シカだけではなく、日本の野生動物がこの狭い国土の中にまだまだ残っている のはある意味で奇跡的かもしれません。そしてその動物たちへの理解も実はあ まり日本人は、興味を持っている方でもありません。 そんな中で野生動物や生態系を考えて行く人達が居るのはある意味で心強い話 とも思っています。 |