2002年3月29日
司法記者クラブ加盟各社 御中
アフガニスタン難民事件関係マスコミ 各位 アフガニスタン難民弁護団
(連絡先)弁護士 大貫憲介
電話03-5261-8291
アフガン難民の件では、日頃からのご関心を感謝しております。 さて、3月26日の2名仮放免に続き、入国者収容所「東日本入国管理センター」(茨城県牛久市久野町1766番地。電話0298−75−1291)収容中のアフガニスタン難民のうち1名に対して同センター長が本日仮放免許可を行い、これにより本日午後2時上記1名の身柄が同センターにおいて解放され、支援者の協力の下、すでに都内の受入れ施設に向かっております。 同人は、成田空港での上陸時に上陸拒否されて身柄拘束されて以来本日まで220日間にわたって長期収容されており、体調不良を訴えていたほか、近時複数回にわたって自傷行為を行う等、精神的にも憂慮すべき状況に追い込まれておりました。 本日の仮放免許可はこのような同人の状況に鑑みて行われたものであると認められ、弁護団としてはこの決定を歓迎するものです。 しかし、他方で、未だ10名(当弁護団受任分のみ)アフガン難民が牛久で収容されたままになっています(別紙一覧表において濃色網掛けで表示されている者)。そのなかには、自殺未遂や自傷行為を図った者も含まれ、全員が精神的に限界に来ていると認められます。また、今回の1名についても、自傷行為を繰り返す異常な精神状態に至ってようやく身柄を解放されたものであり、このような状態になるまで収容が長期継続されたことは不当といわざるを得ません。 当弁護団は、従来から主張しているとおり、収容中の全アフガン難民につき早期身柄解放を求めます。 以上を要約すると、当弁護団のコメントとしては、以下のとおりです。 「入管当局が病状を考慮して上記1名の仮放免を許可したことは評価できる。しかし、未だ収容中の10名の難民も心身ともに限界であるので、一日も早く残りの者につき身柄解放がなされることを求める。」 以 上
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