3月5日、難民申請者アブドル・アジズ氏に対して難民不認定処分(2月27日付け)が下された。
アジズ氏は、1998年のマザリシャリフの虐殺(6000人とも8000人とも言われるハザラ人がタリバンによって虐殺された)で、一般市民であった弟を殺され、父親も負傷する経験をしている。彼は、タリバンと敵対するハザラ人主体のイスラム統一党に参加していたことを知ったタリバンが彼の行方を探していると知り、日本に庇護を求めてきた。彼の行方を調べる過程で、タリバンは彼の親戚と父親を激しい拷問にかけている。 今回の不認定処分は、最も迫害の恐れが高いことが国際的ないわば常識となっているハザラ人の難民性を否定するものであり、日本の難民認定制度の破綻を自ら告白するに等しい。 アジズ氏は、現在、密入国の容疑で警察により拘束されている。 アジズ氏は、2001年10月7日に難民認定申請をして以来、自らの入国経過を進んで供述しており、入管法にもとづく違反調査を受けている最中であった。今回の警察による逮捕は、難民認定申請者の拘禁の原則禁止を定めたUNHCR執行委員会結論第44「難民申請者の拘禁」等に違反している。
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