主な宗派
天台宗
9世紀のはじめに伝教大師 最澄が中国(当時の唐)の天台山から持ち帰り完成させた宗派。比叡山延暦寺を総本山とする「法華経」(正確には妙法蓮華経)を中心とした宗派。「法華経」だけにとらわれず、密教(台蜜)、戒律、禅、念仏などを広く加えた教えで、鎌倉仏教(浄土宗、禅宗、日蓮宗)の元となった。京都・三千院、岩手・平泉の中尊寺などが有名。
真言宗
9世紀の初頭、弘法大師空海が隆盛を極めた当時の中国からつたえられた密教で、即身成仏、大日如来を中心にした曼荼羅の宇宙観を説き、加持祈祷などを積極的に行なう宗派で「大日経」、「金剛頂経」を根本経典としている。和歌山・高野山の金剛峯寺、京都・東寺、千葉・成田山新勝寺、神奈川・川崎大師平間寺などが有名。
浄土宗
12世紀後半から13世紀にかけて法然上人が広めた宗派。浄土三部経(無量寿経・観無量寿経・阿弥陀経)を中心とする宗派。「南無阿弥陀仏」と念仏をとなえれば極楽浄土へいけると説いている。京都・知恩院、東京・芝の増上寺などが有名。
浄土真宗
法然の弟子、親鸞聖人が13世紀のはじめに開いた宗派。阿弥陀信仰は浄土宗と共通ですが、念仏が往生を決めるのではなく、すべて仏より賜る絶対他力であるとし、世俗にまみえる在家主義を説いている。京都・西本願寺、東本願寺などが有名。
臨済宗
栄西禅師が12世紀後半に中国(当時 宋)に学び、日本にもたらした宗派。特定の経典を持たず、座禅や日々の作務(労働)を修行とする教えで、中国から抹茶を伝えた。鎌倉の円覚寺、建長寺などが有名。
曹洞宗
栄西の弟子、道元禅師が13世紀半ばに宋に学んで開いた宗派。読経や念仏を否定し、ひたすら座禅することを説いている。福井・永平寺、横浜・総持寺などが有名。
日蓮宗
日蓮上人が13世紀中ごろ「法華経」を絶対的なものであるとして開いた宗派。「南無妙法蓮華経」のお題目をとなえれば仏と一体化できるとしています。山梨・久遠寺、池上の本門寺などが有名。
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