よしなしごと
過去のよしなしごと。

20010101:日本一理屈っぽい京風雑煮のつくりかた
 あけましておめでとうございます。

 2000年はどうも1年を通して体の調子が悪く、たびたび倒れたり寝込んだりもしたのだが、まあなんとか21世紀を迎えることができた。今年は力まず悩まず、散歩するくらいの速度でのんべんだらりと活動していきたいなあ、というのが抱負。

 そんなのほほんとした正月の、最初の仕事は「雑煮を煮る」ことである。ワタシも一応京都人なので、つくるのは当然白味噌の京都式。ただ家のローカルルールとか個人の好みとか、そして「東京に住んでいる」という制約とかを鑑みて、それなりにアレンジしてあるのだが。
 ではここでそのレシピを公開しよう!(←なにさまだ)。

材料(4人前)
※表記に「……くらい」というのが多いのは、ワタシがちゃんと計ってつくったことなんかないからです

・白味噌…………………大さじ2杯(40グラムくらい)
・昆布……………………適量(15センチくらい)
・干ししいたけ…………5葉くらい
・水………………………カップ4杯(800cc)くらい
・大根……………………3センチ厚くらい
・金時にんじん…………1/2本
・海老芋…………………1/2個
・みつば…………………適量
・鶏肉(ももぶつ切り)100グラム
・丸もち…………………その日食えるだけ
・花かつお………………適量

調理手順

1)前日の夜に干ししいたけと昆布をナベに入れて水につけておく。

2)朝、起きたらできるだけさわやかな気分になるよう自己暗示をかける。
  ★本来はここで初詣に出かけ、神社の灯篭から火をもらってきてそれをかまどの
   種火として雑煮を煮る。でもそんなめんどくさいことは今時だれもしない。

3)水につけておいた干ししいたけを取り出し、細切りにしてナベにもどす。

4)大根は皮をむいて食べやすい形(扇型とか)に切る。
  ★本来ならここでは「祝大根」と呼ばれる非常に細い大根を小口切りにして用い
   るが、東京ではめったに手に入らないので普通の大根で代用。

5)金時にんじん(赤みの強いにんじん)は小口切りにする。
  ★金時にんじんはけっこう全国的に出回っている。もし手に入らない場合は普通
   のにんじんで代用したりせず、きっぱりあきらめよう。はっきり言って赤い金
   時にんじんとオレンジの西洋にんじんとは別の野菜っすよ。かわりに赤いパプ
   リカを入れたほうがずっとマシ(これマジ)。

6)海老芋は皮を厚くむき、食べやすい大きさに切る。
  ★一般的には「かしらいも(ヤツガシラ)」というデカい里芋を使うが、個人的
   な理由(ヤツガシラをひとり暮らしで食いきる自信がないとか、海老芋のほう
   がシャキシャキしてて好きだとか)でここでは海老芋を使っている。もちろん
   普通の里芋でもまったく問題ない。

7)みつばは茎部分を食べやすい大きさに切っておく。葉部分はあしらいとしてキー
  プ。
  ★実は「みつばを入れる」というのは本来の京風雑煮のレシピではない。これは
   関東風雑煮のもの。でもまあ、彩りということで。

8)鶏肉は1センチ角くらいの細かめのぶつ切りにしておく。
  ★鶏肉を入れるというのも本来は京風のレシピではない。でもそのほうがおいし
   いからいいんだよ!

9)干ししいたけと昆布をつけておいたナベを火にかける。

10)昆布がゆらゆらとして水が煮立ってきたら、昆布をはずして鶏肉を入れる。
  ★この際、アクが出るのでしっかり取る。

11)芋→もち→にんじん→大根→みつばの茎の順で具材を投入する。
  ★根菜はそれぞれ下ゆでしておき、もちは水につけておくのが理想だが、まあめ
   んどくさいので別にいいです。

12)芋ともちがやわらかくなってきたことを確認したら、白味噌を少しずつ溶かし入
  れる。
  ★「白味噌の雑煮なんて甘くて食えない」と思う人は、ここで味を見ながらちょ
   っとずつ白味噌を入れてみてください。昆布と干ししいたけと鶏肉と野菜のダ
   シがすでに充分出ているので、白味噌は最小限でもいい味になるはず。

13)白味噌がとけ切ったら火を止め、椀に盛る。みつばの葉を散らし、さらにその上
  に「これでもか」というほど花かつおをかける。

14)「新春お笑いオールスター」とかそういう番組を見ながら食う。


 実はワタシは「すまし雑煮」もけっこう好きで、フツーのおかずとして作ったりも
してるのだが、やはり正月は白味噌雑煮が落ち着くものである。逆に非関西圏のヒト
も、正月料理ということにこだわらず、ハナシのタネとして京風雑煮をつくってみて
はいかがだろうか。
 まあそんなワタシも「香川風・あんこもち雑煮」にはちょっと尻込みするのである
が。

20001114:「彼」で「彼女」の事情
 昔出会った印象深い人物のハナシ、2回目。今回は、今どうしているのかちょっと消息が気になるヒトのことについて。



 その子は、ワタシがちょうど大学に入ったころ(だから、えーっと、1988年ごろか)、突然家をたずねてきた。中学から高校のときにワタシがクラスメートとつくっていた同人誌(ほんとうにウチワ向けの、コピーを閉じたようなやつ)を見て興味を持ってくれたらしい。その子はワタシとはひとつ下のはずだから、たぶん当時17歳。ボーイッシュで、そして瞳のとてもきれいな「女の子」だった。「彼女」は苗字が山川だったので、周りから「やまか」と呼ばれていた。

「彼女」とは、8ミリ(ビデオじゃなくてフィルム)で撮るオムニバスの自主製作映画の企画についていろいろ話し合った。ワタシも「彼女」もそのころは「映画を撮る」という夢に対して、もう情熱ぐるぐる状態だった。でも、その「から回りぶり」ゆえにか、自主制作映画に対するそもそもの修練不足ゆえにか、結局企画は雲散霧消してしまった。

 それから何ヶ月かが過ぎて、ぼんやりと大学生活を送っていたワタシに、一通のニューズレターのようなものが送られてきた。

 その名義は、「パラコラアジュ」という個人企業だった。そしてその中心人物は、以前うちにやってきたあの子、やまかである。ただ、冊子に添えられていた近況と写真によれば、その子はワタシが以前会ったボーイッシュな女の子ではなかった。

 それは、きれいな瞳をしたりりしい青年男性だった。

 彼女……いや、彼は、自分のジェンダーが男であることに悩んでいた。それはたぶん、女子高の制服のままでうちに遊びに来たときからそうだったのだろう。女の肉体と男の精神との相克に悩んだ結果、「彼」はホルモン注射などの方策を探り、精神の性を採ることにしたらしいのだ。そして彼は若きクリエイター兼実業家として、さまざまなイベント企画や儲け話をブチ上げた。その活動は、ニューズレターとして何度かワタシのもとに届けられた。

 バブル末期のそのご時世に、「彼」の才覚がどれだけ功をなしたのかはわからない。もしかすると潰れてしまったのかもしれないし、あるいは独特のパーソナリティを活用して今も活躍しているのかもしれない。ワタシにそれを確かめる術はないが、ワタシには「彼」がイベントでよく演っていたというある楽曲の歌詞が耳について離れない。

地下鉄に とびこみたい
地下鉄に とびこみたい
100年生きていたいけど
あふれる好奇心


 ワタシは今も、この歌詞と同じ気持ちにとらわれることがしばしばある。そんなとき、ワタシは彼とまたどこかで出会うことはできないかなあ、などと考えるのだ。

20001028:忘れ得ぬ人々(1) 「魔女」の呪縛
「魔女」という名前をご存知の方は、たぶんかなり年季の入ったネットワーカーであろう。PC-9801時代の画像圧縮フォーマット「QLD(拡張子.GRA)」「XLD(拡張子.Q4)」の作者であり、PC-VANとNIFTY-Serveの2大パソコン通信サービスを股にかけた『QLD画像通信』のリーダーでもあった「魔女」。いっぽうで、一部ネットワーカーから「荒らし・違法行為の元凶」と言われた「魔女」。1980年代のパソコン通信黎明期において、その名はいわば台風の目のような存在だった。そして、1990年6月にバイク事故で命を落とすことで、その名は永遠に人の心に刻まれることになった。

 ワタシはパソコン通信をはじめて間もない1988年冬、いきなりその「魔女」に出会ってしまった。そして、その「魔女」に魅了されてしまった。今回は、その「魔女」氏について語りたいと思う。もっともこのヒトには今なお謎が多く、ワタシの個人的体験だけでは何の情報にもなり得ないことを前提として記しておく。

 1988年冬。京都のネットワーカー仲間で鍋を囲むという小さなオフ会に「魔女」は現れた。後に彼の妻になるHさんといっしょに。
 そう、「魔女」は男性だったのだ。色つき眼鏡の奥に人懐っこい瞳を隠して「どうも〜」と笑う彼は、どう見ても単なる「気のいいおにいちゃん」だった。
(こういう事象をして魔女氏をネカマと捉える人がいるが、彼はハンドルネーム以上にネットで過度に女性的にふるまったことはない。むしろ「こいつは女か?」とカンチガイした人間の反応を、いじわるに楽しんでいたフシがある。それが敵を作る遠因になったのかもしれないが)。

 ワタシは自分のつたないお絵描きを発表したい一心で、「画像をパソコン通信でやりとりする」という趣旨の『QLD画像通信』SIGに入り込んだ。これは当時としては画期的なアイデアであり、現在も各方面で活躍しているたくさんの才能を輩出することになったのだが、それはとりあえず別のハナシ。このときなぜかQLD常連には京都在住者が多く、同じ京都人であるワタシはオフ会に頻繁に出入りすることで魔女氏との親睦を深めていったのだった。

 魔女氏は、オフ会で石狩鍋を企画しては参加者に均等にしゃけの身を配るような、まさに「お祭り好き」かつ「気くばりの人」だった。その印象は巷間ささやかれていた「黒い噂」とは無縁の存在だった。
「黒い噂」というのは、たとえばソフトの違法コピー販売に手を貸したとか、当時同僚だったある人物を精神的に追い込んだとかいったものだ。QLD-SIGを含む様々な場所で論争は繰り返されたが、確定的な証拠は提示されない。ただ「魔女に陥れられた」と称する特定の人物が、当時ASCII-NETを中心としてキャンペーンを張っていたのみだ。
 この件について、その真偽を確かめる術はもはやない。ワタシも判断材料の乏しい中でむやみに魔女氏を擁護し、「魔女に関する悪い噂はすべてでっちあげだ」と宣言するつもりはない(ただ、ASCII-NETで魔女氏を批判していた人々とその取り巻きが、彼の死に際してそれを茶化したことだけは今でも許せない)。
 もしかすると魔女氏はほんとうにある時期、悪行をなしていたのかもしれない。そして、それによって傷ついた人がいたのかもしれない。ただ、その死を間近に見、彼の死後そのHDD上の記録を詳細に閲覧したワタシにとっては、彼はやはり「ネット上の師匠」だった。ワタシは彼がことあるごとに語っていた、ネット管理者の心得を今も忘れない。これはインターネット全盛の今でも……いや、インターネット時代だからこそ、大きな意味をもつテーゼだと信じている。

「ネットはファミコンじゃない。キーを押せば、その向こうには人がいる」
「ネットは原っぱ。管理者は、その原っぱを遊びやすいように整備してればいい」

 ワタシは今もこの言説を肝に銘じて、ネットワーク社会を生きている。なにしろ、天国からか地獄からかは知らないが、ワタシの所業はきっと逐一「魔女」に見られているのだから。めったなことはできない。


20000820:思い出の珍ドラマシリーズ(3) 『コップロック』
 トラウマTVドラマシリーズ第3弾……とはいっても、ずいぶん間が空いてしまった。しかも今回は、かなりうろ覚えで情報は少ない。

 番組の名は『コップロック』。たしか90年代はじめあたりに、関西の深夜枠でやっていた海外ドラマである。舞台はアメリカ(たしか西海岸)の警察署で、そこで起こる数々の事件を追っていくグランドホテル型の警察ドラマ(『ヒル・ストリート・ブルース』みたいな)だったと記憶している。

 それはそれでいいのだが、『コップロック』の千両な点は、これがリアルな警察ドラマであると同時に「ミュージカル」だったということである。おとり捜査を遂行している最中の警官が、面通しに並ぶコワモテの容疑者たちが、人質を取って警官たちと睨み合う強盗が、突如として歌を歌い出すのだ。「ヘ〜イ、おれは犯人じゃねえぜ〜っ!」とかいって。

 ワタシは基本的にミュージカルが嫌いではないし、よく言われる「出演者が突然歌い出すことの不自然さ」にも割とカンタンに折り合いをつけられる。だがこの『コップロック』を観ると、やはりミュージカルが本質的に抱える「まぬけさ」に思い至らせざるを得ない。もしかすると、この番組企画自体がミュージカルというものに対するパロディなのかもしれないのだが。

 この作品が何クール何話まで続いたのか、どんな役者が出ていたのかというデータは、残念ながら手元にはない。「オレも観てたよそれ」っていうヒトも周りにいない。どなたか、このむずがゆいドラマをご記憶の方はいないだろうか。いや、もしかするとそんなドラマなどこの世にはなく、すべてはワタシの妄想だったのかもしれないので。


20000709:思い出の珍ドラマシリーズ(2)『スーキャット』
 トラウマTVドラマシリーズ、第2弾。今度はアニメ『スーキャット』のハナシをさせていただく。

 あれは1980年ごろ、テレ東(まだ東京12チャンネルって言ってたと思うが)系でやってた15分のアニメ。それが『スーキャット』である。みなし子の少女スー(ただし、出てくるキャラはスーをはじめとして全員ネコ)が離散した家族を探すため、歌手として芸能界に身を投じるという一種の「逆境根性ドラマ」だ。スーの生き別れの身内には「ラン」「ミキ」という妹もいて、要するに企画の大モトは「ネコ版キャンディーズ物語」だったらしい。

 しかし、そんな設定は全くお構いなしに、物語はどんどん暴走の一途をたどっていく。

 なにがすごいかって、とにかく舞台である「芸能界」の描き方がえげつない。ライバルであるベテラン歌手のマリア三毛村(デザイン的にはジュディ・オング)サイドの露骨ないやがらせとか、週刊誌のゴシップ攻勢とか、なんで子供アニメで(しかもキャラがネコで)ここまでドロドロにやらなきゃならんのかと思うほどダーク一直線。しまいにはスーはヤクザが経営する三流プロダクションに身売りされ、場末のキャバレーで歌わされたりするのだ。この場面の、いやらしい網タイツを穿かされて酔客にゲスな声を浴びせられるスーの姿はむちゃくちゃクるっすよ。ネコだけど

 他にもスーを厳しく指導してくれた恩師の突然の死とか、失踪中の父親(こいつも作曲家)とのすれ違いとか、鍋底にこびりつくようなコテコテの展開が、朝のさわやかなアニメタイム(関西では土曜の早朝にやっていた。関東でも日曜朝の番組だったと聞いている)に延々と流される。一応ラストは「家族全員で紅白に出る」という大団円で終わるのだが、カリカチュアライズされたネコキャラとどす黒いストーリーとのギャップがいっそうトラウマを残す作品であったことだよ。

 アイドル実話アニメとしては『ピンクレディー物語』が相当の珍作として知られているが、この『スーキャット』も「いったいどういうつもりで作ったんだ」という気持ちでいっぱいになる名作と言えよう。まあどっちも再放送は望むべくもないが。


20000624:思い出の珍ドラマシリーズ『暴れ九庵』
 最近、CSなどで昔のテレビドラマがわりとカンタンに観られるようになってきた。そのラインナップを見ていると、記憶の隅に追いやられて忘れ去っていた作品がいかに多いかを思い知らされる。

 そんなわけで、これから何回かに分けて、ワタシ的「そういやあった思い出のテレビドラマ」について書かせていただく。まずは、『暴れ九庵』

 たしか80年代中盤くらいに、フジテレビ系でやってた時代劇である。武士の身分を捨てて町医者となった貧乏浪人・九庵先生(演ずるは風間杜夫。これがまたチョンマゲ似合わねえ)が、世にはびこる巨悪を退治する……というハナシ。

 こう書くと、誰もがあの「てめえら人間じゃねえ!」の『破れ傘刀舟 悪人狩り(byヨロキン)』をリメイクしたもの、もしくはオマージュ作品だと考えるであろう。おそらく、企画を立てた当初は製作者にもそういう意図があったに違いない。だが『九庵』には、『刀舟』やその他のすべての時代劇と決定的に違う点がひとつあった。

 それは、主人公たる九庵先生が圧倒的に「弱っちい」ということである。

 弱者を蹂躪する権力者たちの横暴、それを目の当たりにした九庵先生はたちまち「許せねえ!」と猛り狂い、悪の潜む屋敷へと乗り込んで行く。ここまでは刀舟と同じ。だが九庵先生、ポリシーなのかヘタなのか、決して刀を使おうとしない。彼の唯一の武器、それはいつも両の足に履いているデカいゲタだ。そう、物語のクライマックス、九庵先生はおもむろに自分のゲタを脱ぎ、それを両手に持って殴り込みをかけるのである。立ちはだかる雑魚をゲタで撲殺しまくる九庵inバーサークモード。足元はたいてい雨上がりのぬかるみで、当然九庵はハダシ。時代劇史上、もっともブザマな殺陣シーンがそこに展開される。

 しかし、さらにブザマなことに、九庵は必ず最後には力尽きてボコにされる。当たり前だ、敵のただ中に戦略も立てずゲタだけ持って突っ込むんだから。ドロドロの地べたにコロがされ、敵のザコに蹴りまくられる九庵先生。それを眺めてほくそえむ悪の黒幕。

 だがその背後に、すっと黒い影が回り込む。九庵の行動をつかず離れず見守るヤクザ者(古尾谷雅人)である。「ワレ、死んだれや」というヘンなイントネーションのニセ関西弁を耳元でささやき、悪党の腹にドスをグリッと差し込む古尾谷。かくして、いいところをこいつにかっさらわれたあげく、九庵先生はバッタリとその場で気を失うのである。

 まあキレイゴトの様式美にアンチを唱える「ネオな時代劇」を狙ったんではあろうが、風間杜夫のいわく言い難い「におい」とあいまって、独特の後味の悪さばかりが印象に残る怪作であった。

 ちなみにこれが終了した後、同枠では郷ひろみを岡っ引にした『流れ星佐吉』という激薄時代劇でさらなるネオを狙うことになるのだが、こちらは九庵のさらに500倍くらい寒かったのでワタシは続けて観ていない。


20000604:iモードの東西価格ギャップ
 最近、iモードがらみの仕事がぼちぼち増えてきたので、おくればせながら自分の
ケータイもiモードにすることにした。ちょうどソニーの新製品「SO502i」が発売さ
れた直後だったので、ドコモショップで機種変更をしてもらう。なぜSO502iを選んだ
かというと、この機種以外に「黒」っぽいカラーを持つ製品がなかったからだ。
 さて、機種変更にいくらかかるかとショーケースを見てみると、新製品だけあって
約3万円ほどかかるという。でもまあ、他の機種もほとんど売り切れているようだし、
これくらいの出費は仕方ない。ワタシはさっそく手続きしてもらうことにした。
 すると窓口の店員が、「あなたは関西の契約なので、そちらの価格を調べます」と
言って電話をかけだした。実はワタシは携帯の最初の契約を京都の実家で行っていて、
東京へ引っ越したあともそのままになっているのだ。
 どうやら携帯の価格というのは、どこで買おうとも、契約した地域での価格に準じ
る決まりらしい。で、しばらくしてドコモ関西でのSO502iの価格が明らかになった。
 3千円。うち、本体は1千円。
 なんと、関東と関西では携帯の価格が10倍も違うのである。関西契約のワタシは、
そんなわけで3千円で新機種をゲットすることができた。しかも関東では機種変更の
場合には旧い携帯を返さなければならないが、関西ではそのまま持っていてもいいら
しい。店員は「僕も関西に住みたいっすよ、社内割引より安いんですから」ともらし
ていた。
 その店員の話では、携帯の本体料金は地域によってバラバラで、北海道や東北では
逆に割引をいっさいしないせいで割高なのだそうだ。ワタシはラッキーというよりは
むしろ「拍子抜け」してしまい、不思議な気分でショップを後にしたのだった。


20000430:最強のトラウマソング『チコタン』
 ヒトはだれしもさまざまなトラウマを持っていると思うが、ワタシには「歌」のトラウマ
がかなり多い。たとえばワタシは『ちいさい秋みつけた』を聴くと、なぜかものすごい不安
に襲われて夜眠れなくなる。これは実は今でもそうだ。あと、こちらも理由はまったくわか
らないが、ワタシは『グリーングリーン』がめちゃくちゃコワい。聴くと背筋がぞっとして
くる。両方ともけっして「嫌いな歌」というわけではないのだが。
 そんなトラウマソングの中でも、とりわけワタシの心に引っかかっていたものがあった。
たしか『チコタン』とかいうタイトルの歌で、魚屋の息子が魚嫌いのクラスメート「チコタ
ン」に思いを寄せるという内容である。こんなほのぼのした歌のどこがトラウマかというと、
ラストで何の脈絡もなくチコタンが交通事故で死んでしまうからだ。
 ワタシはこの歌をうっすらとしか記憶しておらず、他人に聞いても「いくらなんでもそん
な歌あるわけないだろ」と言われ続けてきた。やはりこれはワタシの妄想だったのか……と
考え始めていたのだが、先日あるサイトでこの話題が持ち上がっているのを目にしたのであ
る。
 「恐怖の追跡〜あの人たちは今?〜」というこのサイトでは、昔活躍した人物や流行った
歌、作品などへの質問とその回答を集めている。その中で、『チコタン』について質問した
人がいたのだ。
 で、その回答として、なんと歌詞のすべてを明らかにする投稿があった。それを読んでみ
ると、『チコタン』はワタシの記憶どおりの、いやそれを大きく凌駕するスーパートラウマ
ソングだということがわかる。ここでちょっと長くなるが、この『チコタン』の歌詞を紹介
することによって、みなさんとトラウマをわかちあおうと思う。いやがらせか。

『チコタン』は合唱用の曲で、5部構成となっている。作詞者は蓬莱泰三、作曲は南安雄。
まずは、最初の楽曲「なんでかな?」を。

「なんでかな?」

なんでかな? なんでかな? なんでチコタン 好きなんかな?
なんでこないに 好きなんかな?

チコタン チコタン チコタン チコタン

アメダマみたいな 目ェやからかな?
マシュマロみたいな 鼻やからかな?
クラスでいちばん チビやからかな?
クラスでいちばん ゲラやからかな?
なんでこないに 好きなんかな?
なんぎやなあ なんぎやなあ

チコタン チコタン チコタンタン
どないしょう どないしょう チコタン チコタン
チコタンタン チコタンタン チコタンタン チコタンタン
チコチコチコチコチコタンタン チコタンタン
ぼくは アナタを……
ぼくは アナタを……

たべてもたろか!


 初恋(たぶん)のときめきに心おどらす少年の浮かれっぷりが見事に表現された、明るく
楽しい曲である。「ぼくはアナタを」と慇懃に語っておいて「たべてもたろか!」とシャウ
トするワイルドさにも、恋の狂騒が見て取れる。
 そして、男の子はついにチコタンに想いを打ち明ける。

「プロポーズ」

チチチチチチチ チエコさん
ぼぼぼぼぼぼぼ ぼくぼくの
およおよおよおよおよおよおよ およめさんに
ななな なってください

もしきみがおよめさんになってくれたら
べべべ べんきょういたします
よい子になります そうじもサボりません
ハナクソとばしません 女の子もなかしません
ぜぜぜ ぜったいちかいます!

チチチチチチチ チエコさん
そそそそそそそ そやさかい
ぼぼぼぼ ぼくのおよめさんに
ななな なってください!


 一歩間違うとかなりヤバいことになっているが、一世一代の告白である。しかし、その結
果は……

「ほっといてんか」

ほっといてんか! ほっといてんか!
おやつなんか いらん ケーキなんか いらん
あほたれ あほたれ! 母ちゃんのあほたれ!
なんで ぼくひとりだけ うんだんや!?
ぼくがサカナヤつがんならんのに
そやからぼくはシツレンしたのに……
ほっといてんか! ほっといてんか!
ごはんなんか いらん テレビなんか 見とない
あほたれ あほたれ! 父ちゃんのあほたれ!
なんで サカナヤなんか したんや!?
チコタン サカナはきらいやのに
そやからぼくはシツレンしたのに……
ほっといてんか!
ほっといてんか!
ひとりぼっちでほっといてんか!


 なんと男の子はチコタンにふられてしまったようだ。それも、チコタンが魚を嫌いなのに
自分ちが魚屋だから、というあんまりな理由によって。運命が引き裂く恋。泣ける場面であ
る。父ちゃん母ちゃんはいい迷惑だろうが。
 しかし、次の曲で男の子は大逆転劇を演じる。

「こんやく」

ええこと ええこと おもいついた
チコタン チコタン エビすきゆうた
チコタン チコタン カニすきゆうた
チコタン チコタン タコすきゆうた
そんなら そんなら チコタンすきな
エビ カニ タコだけ うったらええねん
ほんまに ええこと おもいついた!
ヤッホー ヤッホー ヤッホー ヤッホーヤッホー!!

チコタン チコタン ニッコリ わろた!
チコタン チコタン オッケーゆうた!
チコタン チコタン ゆびきり げんまん
チコタン チコタン 日本一の
チコタン チコタン サカナヤやるぞ!
ヤッホー ヤッホー ヤッホー ヤッホー
ヤッホー!!


 ものすごい発想の転換である。究極のポジティブ・シィンキングと言えよう。中谷彰弘の
本でも読んでたのだろうか。しかしこれで一転OKするチコタンもどうかと思うが。
 ……と、ここまでで終わっていれば、少々ミョーではあるがほほえましい初恋物語として
楽しく聞くことができたであろう。しかし、最後の最後でこの曲は信じられないような展開
を用意しているのだ。

「だれや!?」

二人でゆびきりしたのに……
おとなになったら ケッコンしようと
二人でゆびきりしたのに……
ケッコンしたら日本一のサカナヤになろうと
二人でゆびきりしたのに……

おいしいエビ たべさしたろ思てたのに
おいしいカニ たべさしたろ思てたのに
おいしいタコ たべさしたろ思てたのに

そやから そやから
いっしょうけんめ ベンキョウしたのに
よい子になったのに
そやのに……そやのに……

チコタン 死んだ
ダンプにひかれて チコタン死んだ
横断歩道で
黄色い旗にぎって チコタン死んだ

チコタン わろてる 花の中から
チコタン わろてる 写真の中から
チコタン わろてる いたかったのこらえて
つらいのこらえて
かなしいのこらえて
チコタン わろてる……

わらうな チコタン!
写真の中なんかで わらうな!
ぼくは つらいねんぞ
ぼくは さびしいねんぞ
ぼくは ないてんねんぞ
そやのに……そやのに……

だれや!?
チコタン殺したのんだれや!?
ぼくのチコタン殺したのんだれや!?
ぼくのおよめさん殺したのんだれや!?
だれや だれや!?
だれや だれや だれや!?
だれや だれや だれや!?
アホーーーーーーーーーゥ!!


 なんということだろう。チコタン、交通事故で死んでしまうのだ。それも何の伏線もなし
に。あんまりな展開に、悲しみに涙することも忘れてしまう。少年の「アホーゥ!」という
絶叫で幕を閉じるこの組曲、聴いてた人間はいったいどう思うだろう。さぞやイヤ〜な空気
が流れたと思うが。
 こうなると、是が非でも音源を聴いてみたくなってくる。現在CDで出ていないか物色中で
ある。



19991219:ちんまん物件報告
 おひさしぶりです。
 さて、前回に引き続き、ちんまん学会員から送られてきた物件のご報告を。
 まずは、学会員まほこ氏から送られてきたグアムみやげのちんぽキーホルダー。

パツキンちんぽ
ぱつきんふさふさ。
おおきさはこのくらい。
コンパクトボディ。

 いかにも白人ちんぽというような絶妙の色合いも滋味深いですが、なんといっても
千両なのはこの金髪ヘアーでしょう。リンスしてんのか。まほこ学会員は「「ポール
……」と呼びかけたい感じがします」とコメントしております。きっとやさしく応え
てくれるでしょう。

 まほこ学会員からはもうひとつ報告が届いております。下の写真をご覧下さい。

おいしいよ。

まほこ学会員報告:
「10年ほど前の写真。札幌市内の「BROSTO」という店で「フランクフルトのパパイヤ
添え」*というのを頼んだらこんなのが出てきました。
「これのオーダーが来ると厨房が喜ぶ」(店長談)

*正式名称は確か「正しい性のありかた(フランクフルトのパパイヤ添え)」だった
かな。時たま見かける、メニューを「トムとジェリーの追いかけっこ(チーズの盛り
合わせ)」などとしてるやつです(そのくせ“オーダーは( )内の名称で”と注
意書きしてある)。まあ、芸はないですね。

女5〜6人で頼んで、出てきた時にはそのご丁寧な作りに「これは……(絶句)」。
しかしもちろんすべてを切り分け、ぶっさし、おいしくいただきました。パパイヤの
上部にはピスタチオが1ヶ、セットされています。友人(邪気無し)が「あっピスタ
チオがある♪」と発見し、つまみ上げて楽しげに食べてました。」

 ……よくある「ゆかいな店主のおすすめメニュー」のひとつのようですが、写実性
にこだわったところが目をひきます。ここに載せた写真ではわかりにくいかもしれま
せんが、パパイヤのスイートなポイントにピスタチオも乗ってますし、よく見ると
「接合部」に白いマヨネーズのようなものも配されております。札幌に立ち寄ったら
一度オーダーしてみたいものですね。


 さて次なる物件は、学会指定工房「ニキ企画」の友引氏より、オリジナルちんぽマ
スコットです。

ちんぽくん大
ちんぽくん(大)。サイズは平均的日本人サイズ。
ちんぽくん小
ちんぽくん(小)。携帯ストラップにぴったり。

 ぴょこんとつき出た足がかわいいちんぽくんですが、ちゃんとウラスジに縫い目が
あったりと、リアリズムにもぬかりはありません。今のところ非売品ですが、欲しい
ヒトはニキ企画まで要望を出せば商品展開もあるかもしれません。ほんとか。



19991112:ちんまん物件速報
 日本のおおらかな性文化を研究する日本ちんこまんこ学会、現在の活動は主にオフ
と掲示板の討論会(バカ話とも言う)が中心になっていますが、各地から地道な研究
報告も寄せられております。ここでは、研究員ピンキィ君から寄せられたフィールド
ワークをご紹介しましょう。採集地は、川崎の金山神社。

モニュメント
黒光りする雄雄しいモニュメント。やはり参拝者はみんなさすって行くんでしょうか。

ちんぽ絵馬
絵馬ですね。どんな願い事をすればよいというのでしょうか。

金床ちんぽ
金床の上にちんぽ。ちんぽは熱いうちに打てということか。いたいいたい。

 このような報告は、随時受けつけております。整理できしだい学会ページに編入し
ますので、みなさんもご協力ください。でも生ちんぽ写真とか送ってくんなよ。

19991106:きみは「さかさくらげ」を知っているか
 CSに入っていると昔のアニメを観る機会が増えてきて、さっきも『赤毛のアン』
を観てたんだけど、これすごいよなあ。アンをはじめとして、出てくるムスメがみ
んな揃ってハイパーアクティブ。脳汁出っぱなしの上に言語野から言葉がダダモレ。
「夢見る乙女」と「電波系」とが紙一重だというテーゼを、いまさらながらに思い
知らせてくれます。昔観てたときには素直に「ああ名作だなあ」って思ってたのだ
がなあ。

 さて、ワタシがくらげを飼っているというのは以前にも書いたと思うんですが、
従来からいるミズクラゲの他に、先日新たな住人が加わりました。
 その名は「サカサクラゲ」。
 いや、ほんとにそういう名前なんだってば。まずは下の写真を見てください。
さかさくらげ。

 ちょっと見にくいかもしれないけど、ここに写ってるのが3体のサカサクラゲで
す。このくらげは名前の通り、カサを下にして底や壁面にくっついてゆらゆらして
るというイソギンチャクみたいなやつなのですよ。あんまり泳ぎ回らないので面白
みに欠けるのではという向きもあるでしょうが、ただ触手(正確には口腕)をひら
ひらさせてるだけの姿をぼーっと眺めてるのもオツなもんです。
 ちなみに褐色をしているのは、体内にそういう色の藻類を共生させているから。
このおかげで、エサが少なくても光合成である程度はエネルギーを補給できるよう
になっているらしいです。つくづくヘンな生き物。

 ついでに、本日のミズクラゲ。
みずくらげ。


19991011:マッサージ機ジャンキーへの道
 昨夜(10月10日)、渋谷の交差点で打ち上げ花火の水平射撃に遭遇した。マジ
で逃げましたですよ。まあそれはそれとして。

 仕事柄よく肩が凝るのだが、最近特につらくなってきた(30過ぎたからか? 
うーむ)。で、試しに買ってみたのがいわゆる電動マッサージ機である。
ぶるぶるするやつ。
 上のはバイブレーター方式のやつで、ふたつのタマの部分で凝った部分をはさ
み込んでグイグイやれるので非常に按配がよろしい。似たような製品はいくつも
あるが、いろいろ見て回った結果これが一番いいカンジである。ちなみに商品名
はオムロンの「ツイン・トコトン」。
 ただ、なにぶん手で押さえながら使うので、長時間やってると手のほうが疲れ
てしまう。そこで買ってみたのが、低周波治療機というやつである。
ぴくぴくするやつ。
 これもオムロンの製品で、名前は「エレパルス・プロ」。「プロ」ってとこに
ついつい食指が動いてしまったわけだが、確かに見るからにいろんなことをやっ
てくれそうである。で、さっそく肩叩きモードを試してみた。
 パッドを肩にはりつけ、いざ起動。しかしピリピリするだけで全然なんともな
い。なんでだ、と思ったら、パッドの皮膚に密着する面に貼ってあった保護フィ
ルムをはがすのを忘れていただけだった。気がはやっているのか。
 フィルムをはがして再挑戦。すると……おおっ! たたいてるたたいてる!
なにか見えない存在が、俺の背中をたたいているよ! しかし振り向いてもだれ
もいない! あたりまえだ!
 多少ピリピリ感はあるが、思っていたより強い刺激で非常に気に入った。この
マシーンには他にも「もむ」「おす」さらには「さする」モードまであるのだ。
おそるべし低周波治療機。そして、おそるべしオムロン。
 しかしこのままだと、さらなる愉悦を求めていろんなマッサージ機を買い集め
てしまうかもしれない。秋葉原を歩いていて、ふと気づいたらナショナルモミモ
ミ・アーバンリラックス(価格約20万円)をローンで買っていたとかいうことに
なったらどうしよう。だいたい、置く場所ないし。

19990911:激こわキティマスク
 前に一度利用してから、たまに送られてくる通販カタログ「ベルメゾン家族」。
こういうカタログを読むのはワタシはけっこう好きなので、仕事の合間にパラ
パラめくっていた。と、そんなワタシの目に飛びこんできたイカす商品。

モデルさんもたいへん。

 要するに、キティちゃんの顔面サウナマスクなわけだが、これどういう了見で
すか。家族や恋人がこんなのしてたらどうですか。
 とりあえず、ひとりで見てるとうなされそうなのでここに貼りつけておく次第。

19990904:オレンジ味、いずこ
 ああ、ここ更新するの久しぶり。
 さてワタシは普段はあんまり甘いものは食べないのだが、2ヶ月に1度くらいの
割合で突然むしょうにお菓子を食べたくなることがある。中でもワタシが好きなの
が『グミキャンディー』である。あの、くにくにとした食感がたまらない。どうも
ワタシはフロイト式に言うと「口唇期」から抜け出てないようで、ヘンな食感の食
べ物に目がないのだ。
 特に、オレンジ味のグミがワタシのモストフェイバリットである。しかし最近、
あまりオレンジグミというのを店頭で見かけなくなってしまった(そもそもグミ自
体最近下火なのだが)。ああ、あのすっぱさ、あの美しい色、オレンジグミはグミ
のデファクトスタンダードだと思っていたのに。
 そういえば、グミキャンディーに限らず、「オレンジ味」の地位というのが最近
著しく下がっているような気がする。オレンジ味といえばかつてはラインナップの
トップを飾る定番中の定番だったはずだが、どうもこのごろは「ピーチ」とか「マ
スカット」とか「青りんご」とかの味ばかりで、オレンジ味をないがしろにしてい
る傾向がある。
 たとえば、みなさんはあの『蒟蒻畑』というゼリーに、つい最近までオレンジ味
がなかったという事実をご存知だろうか。ワタシはあのゼリーも大好きなのだが、
どこへ行ってもオレンジ味がないということには得心がいかなかった。ゼリーとい
えばとりあえずオレンジだろ! マンゴスチンとかじゃないだろ! オレンジ味が
登場した現在でも、店頭で「蒟蒻畑オレンジ味」を探すのは難しい。
 いったいどうしたのだ。みんな、そんなにオレンジ味がきらいになったのか? 
そりゃ、あの色は添加物まるだしの大嘘だし、味にも新味はないかもしれない。で
も、俺はオレンジ味が好きなんだ! もっとオレンジ味を食わせろ! 毒々しいだ
いだいいろで、とってつけたような甘酸っぱい匂いのする、あのオレンジ味を店頭
に復活せしめよ!
 ……とか言って、別に本物のオレンジはそれほど好きじゃないんですけどね。


19990613:30さいになっちゃったよ。
 自動書きこみにして随時更新を目指したのに、ほとんど一月ほったらかしにしたとい
うテイタラク。はあ。
 いろいろバタバタしてるうちに、6月13日になってしまった。今日はワタシの誕生日
なのであるよ。さあみんな祝え! 寿げ!……という気はあんまりなくて、なんか「あ
ーあ」ってカンジ。30になったということを考えるにつけ、「自分は20代にナニやって
たんだろう」という虚無感だけが頭をぐるぐるする。特に20代前半、たぶん一番人生で
おもしろい時期を、ワタシはドロップアウト大学生としてボーッと家にひきこもってい
たのだ。あのあたりの記憶、ホントにほとんど何もない。

 でもまあそういうことをウジウジクドクド考えてもしゃあないので、30になったらな
ったなりの野望と展望を持ちたいと思う。やはり歳相応の、落ち着いた生活をするのが
当面の目標であろう。形から入るタイプのワタシとしては、様々な「ゴージャスグッズ」
を揃えることでこれに近づいていきたい。というわけで、落ち着いた30代を迎えるため
の買い物目録。

・ブランデー(本のかたちをしてるやつ)とブランデーグラス
・ゴルフクラブ一式(ゴルフはしないけど)
・鹿の頭のはくせい
・ナショナルモミモミアーバンリラックス(電気あんま椅子)

 最後のひとつはマジで欲しい。置き場所ないけどな。


19990515:サベツネタについて
 ここんところ、わりと頻繁にお叱りのメールをいただく。それは、このページでときお
り出てくる「差別的表現」に対する忠告だ。

 特に「勝手邦題」の中で、ワタシはしばしば差別的なお笑いネタに対して好意的な態度
を取ってきたし、また自分でもそういうハナシを好んで使っている。たとえば「ケニー→
ガンタンク」とか、五体不満足ネタとか、そういうやつだ。

 ぶっちゃけたハナシ、ワタシは差別ネタが大好きだ。「障害者や被差別者を笑う」とい
う構造を取り入れたギャグを、ワタシはかなり連発する。
 これについて、特に釈明することはしない。このページにある被差別的コンテンツに憤
ったり不快に思ったりした人が愛想をつかして離れてしまっても仕方がないと思うし、ま
たそれによって傷ついた人がもしいたとすれば、平身低頭で謝るしかない。これを「表現
の自由だ」と開き直るつもりもない。差別ネタは基本的に「悪いこと」で、まさにその
「悪さ」ゆえに成立するお笑いなわけだから。

 ただ言っておきたいのは、ワタシは差別されがちな状況に置かれながら、それでも自分
をショウビズや文筆業やマスコミといった場所に露出させる人々のことに、並みならぬ尊
敬と羨望の念をもっているということだ。例えばワタシはケニーくん(スケボーに乗った
天使)は、その下半身の欠損という身体的特徴をポジティブに自分の「才能」として活用
した稀代のタレントだと思っているし(その意味では、ものすごく足が長いことを活かし
てモデルになった人や、生まれ持っての音感を活用して声楽の道をゆく人と同じだ)、
また日本では白木みのる師匠という人もいる。「てなもんや三度傘」の珍念というキャラ
クターは他のオトナの芸人にも、ましてや単なる子役にも、絶対に務まらなかったものだ。
これは白木みのる師匠の「しゃべくりがめちゃくちゃうまくて、しかも“こびと”」とい
うタレント(=才能)があってはじめて成立するのである。

「五体不満足」がベストセラーになった乙武氏も、自分のもつ身体的な差異を前向きにと
らえてアピールのツールとした点で、すばらしいタレントだと思う。ワタシはこういうヒ
トはそのタレントをつかって、もっとおおもうけしてほしいと本当に思う。だって、目元
がぱっちりとしたヒトの方がアイカラーの宣伝に向いてるのと同じように、肢体が不自由
なヒトが「障害は不自由だけど不幸じゃない」と言った方が説得力あるに決まってるわけ
じゃないですか。
 それが理解できるからこそ、アイカラーの宣伝に出てる女の子に「この女、目でけえ!」
って言うのと同じように、「五体不満足」の表紙を見て「うわ、SFXかっ?」って言え
るわけです。これ、おかしいですか。だって見て驚くでしょ、あの表紙。普通の感覚だっ
たら。

 ワタシは、分別のあるオトナならだれでもそういうことはわかってもらえると思ってい
たんだけど、どうもそういうことでもないようだ。。ワタシだって、肢体不自由のヒトを
後ろ指さして笑ってるようなヤツが実際に路上にいたら、後ろからケリ入れますですよ。
ほんと、「わかってない」ヒトに見せるコンテンツはこのページにはないです。マジで。
お帰りはあちらってカンジっすね。あちらってどこだか知らんけど。
 ちゅうか、そういうやつはウェブ見るな。


 


19990509:右も左もわからぬ男
 突然だが、実はワタシは「右」と「左」の違いがわからない。
 正確に言うと、左右の別を「反射的に」「瞬間的に」判断することができない。頭の
中で「右? あ、こっちか」と常に考えないといけないのだ。
 たとえば道を歩いていて、突然後ろから「あぶない! 右によけて!」と言われたと
き、とっさに自分の身を右に向けることがワタシにはできない。必ずワンテンポ遅れる。
 この「ワンテンポ」の間に何をしているかというと、ワタシは心の中で「おはしとお
ちゃわんを持っている」のだ。「えーっと、右っていうと、おはしを持ってる方か。よ
し!」という具合である。心の中でやってるのはまだいい方で、ときどき実際に手でそ
のカタチをつくってしまうことさえある。

 ワタシはこのことを、さして重大な欠陥だとは思っていなかった。ちょっとヤバいか
な、と思いはじめたのは、自動車の教習を受けたときだ。教官に「はいそこ右」とか言
われても、すぐには対応できない。これでよく免許が取れたと自分でも思う。実際に公
道で運転したことは、まだない。

 以前このことを人に話して、こう言われたときにはショックだった。
「それって、上と下とが判断できないのと同じじゃん」。
 そうなのか。さすがにワタシも上下の別は反射的に判断できるけど、世の中のヒトビ
トは左右も上下と同じように認識できるのか。もしかしてオレ、生物としてものすごく
重要な能力が欠落してる?

 たぶんこれは、「右」「左」を言語に対応づけて教わるということを、幼児期にあま
り熱心にやらなかったからかもしれない。母親が左ききだったというのも関係……して
るかどうかはわからないけど。まあとにかく、そんなわけでワタシは「右」「左」を判
断するときには必ず「心におはしとおちゃわんを持つ」人間なのである。

 で、ナニが言いたいかというと、つまり「自分もそうだ」というヒト募集ってことで
す。いっしょに傷をなめあいましょう。

19990506:うちにくらげがきた。
 前回につづき、くらげを飼うハナシ。
 今朝、大きく「なまもの」と書かれた宅急便がうちに届いた。ついに、くらげが到着
したのだ。この1週間、住むものもなくただ海水だけが循環していた水槽に、ようやく
主が現れたのである。
 梱包を開けると、そこにはビニール袋に入ったくらげ3匹(大1、小2)。うおお、
くらげだよ。あたりまえだけど。ふるふる泳いでるよ。そりゃ泳ぐ。泳いでなきゃ返品
だ。
 さっそくマニュアルに従い、くらげをビニール袋ごと水槽にぽちゃりと漬ける。こう
して水温を水槽に慣らすわけだ。ワタシは早くも、ビニールの中のくらげにぼーっと見
とれていた。ああ、くらげだ。うちにくらげが。「萌える」ってこういうことかも。
 30分ほどしてから、ビニール袋の中の海水の比重を比重計で計る。幸い、あらかじめ
水槽につくっておいた海水とほぼ同じ比重だ。くらげはカラダがほとんど水でできてい
るので、海水の濃度が突然変わるとしぼんだり割れたり変形したりするのだそうだ。だ
が、これなら問題ないだろう。ワタシはビニール袋の中に少しずつ水槽の海水を入れ、
くらげを慣らした後で水槽に解き放った。
 あああ、うちの水槽で泳いでるよ。くらげが。なんだかひらひらさせているよ。今日
から水族館に行かなくても、このセクシーなくらげの姿を毎日見ることができるのだ。
……死なせてしまわなければ、のハナシだがな。

 だが、ここで問題が発生。一番大きいくらげの口腕(こうわん。くらげのひらひらし
た部分。ちなみに「触手」は円盤の縁に生えている毛のような器官を指す)に、なんだ
かちぢれた毛が一本くっついている! それ、わしの毛やんけ! なにかのマチガイで、
水槽内にワタシのスネ毛だか恥ずかしい毛だかが落ちて、それをくらげがナイスキャッ
チしたらしい。美しいくらげがそんなものかかえてちゃいかん! これをそのままにし
ておいたら、今後くらげを見るときには毛ばかりが気になって情緒もへったくれもなく
なるだろう。
 ワタシはスポイトの先を使って、そのじんじろ毛をくらげから外そうと必死になった。
なにしろ相手はくらげなので、乱暴に扱うことはできない。外科手術のような悪戦苦闘
の末、ようやく毛を取り除いたときには、ワタシは心底ホッとしたさ。はあ。

 というわけで、とにもかくにも、ワタシのくらげ生活が始まったのでありました。
とりあえず、↓今日のくらげ。写真見にくくてすまん。




19990501:くらげを飼う(プロローグ)
 イキモノを飼うのはあまり得意じゃないし、それほど好きでもないんだけど、前から
いっぺん飼いたいと思っていたイキモノがひとつだけあった。それがくらげ。ビタイチ
意思疎通が不能で、ただぽや〜んと浮かんでるのを眺めるだけの関係。理想的じゃない
っすか。とはいっても、くらげというのは飼いかたにかなりいろんなコツがいる生物ら
しく、なかなか実行に踏み切ることができなかった。
 しかし最近、シロートでも簡単にくらげを飼えるように、必要な設備の一切をセット
にしたものが売られているのであるよ。こういうのがあるということは、くらげを飼う
ことが流行ってるってことなのか。なんか流行りモノに追随するようでちょっと気は引
けるけど、積年の夢を果たすにはこれを買うしかあるまい。さっそく、東急ハンズに行
って取り寄せてもらうことにした。
 注文したのはニッソーという会社の「ジェリーズR360DX」というセット。小型
の水槽(14型のテレビくらい。ちっちゃいがちゃんとガラス製)にライト、ポンプ、濾
過システム、サンゴをくだいた砂、人工海水のもと、そして海水の濃度を測るための比
重計までが揃っていて3万円ちょい。このセットにはさらにハガキが一葉ついていて、
これをメーカーに送れば1週間くらい後に生きたくらげを3匹ばかし送ってくれること
になっている。
 くらげを後から送ってくるというシステムには理由があって、水槽をマニュアルどお
りセッティングしても、人工海水が落ち着いて濾過システムが機能するまで(濾過はバ
クテリアが行う。このバクテリアが繁殖しなければ水がきれいにならない)1週間くら
いかかるのだそうな。
 というわけで、ワタシは水槽を組み立て、バケツに水を汲んで人工海水をつくり(こ
の作業がけっこう面倒。比重計で細かく濃さを調節しなければならない)、ポンプの電
源を入れ、そしてハガキに自分の住所氏名を書いて投函し、あとはひたすらくらげを待
つことになった。くらげが到着するのは早くともGW明け。それまではじっとがまんだ。
 くらげがやってきたら、ちょくちょくここで飼育レポートを書いていこうと思ってい
る。でもまあ、それもくらげをちゃんと飼いつづけることができればのハナシだけど。
なんたって、ワタシには「シーモンキーをひと月たらずで全滅させた」という過去があ
るからなあ。

19990426:理科モノへの憧憬
 ワタシは文系の人間で、理系分野(特に数式とかが出てくるやつ)は昔からさっぱり
だった。でも、どういうわけか理科関係のグッズに異常な興味があって、つい衝動的に
いろんなものを集めてしまう。高校のときには、理科準備室に忍び込んでリービッヒ冷
却管(蒸留水を作るのに使う二重構造のガラス管)やらビーカーを失敬したこともある。
実はビーカーはまだ持っていて、主にビールを飲むときに活躍している。

 で、最近買った理系グッズ二題。ひとつは昔なつかし「電子ブロック」。電子部品を
封じ込めたプラスチックブロックを組み合わせていろんな回路を作るというもので、先
だって電子ブロックを製造している会社のホームページが限定復刻したのを手に入れた。
 
電子ブロック

 ワタシが小学生のときに持っていたのは、ブラックボディでちょっとミリタリーっぽ
いデザインのやつだったが、今回復刻されたST−100はそのひと世代前のモデル。
青く透き通ったブロックが実にきれいで眼福。さっそく説明書に従ってラジオとかをつ
くってみる。かすかにNHKが受信できるくらいだけど、これでよいのだ。
(注:上記ホームページによる復刻版販売は現在終了しています)

 もうひとつ、東急ハンズで衝動買いしたのが「にゅうばち」。あの薬品とかをゴリゴ
リする、白い陶器のすりばちですね。こればかりはなんで買ったのか自分でもわからな
いけど、ドレッシングでも入れて食卓に出せば映えるかもしれない。にゅうばちでつく
ったドレッシングを、スポイトでサラダにたらして食う。オツなもんじゃありませんか。

 あと、今ほしいと思っているのが「顕微鏡」。ミジンコとか髪の毛とか、そこらじゅ
うのものを拡大して見てみたい(別に家の中にミジンコがわいてるわけじゃないっすけ
ど)。最近の顕微鏡はデザインがミョーにアカぬけていて、ワタシが求める細身で胴体
が黒のやつがなかなか見つからないのが難点。
 え? 顕微鏡買ったら自分の精子を見るんだろうって? やだなあ。
 それは基本じゃないですか。

19990417:恐るべき石原都政
 石原慎太郎が都知事に選出され、東京は住みにくい地になってしまいました。
 まず、先日ワタシの会社の同僚のうち、18歳から25歳までの男子が都の「民兵」として
徴用されました。今、その仕事の穴を埋めるのにおおわらわです。なんでも、地方自治を
護るために自治体で初の軍隊を所有することが決定されたそうです。もちろん軍を統括す
るのは渡哲也です。大門軍団。

 あと義務教育に「修身」の授業が復活、男女が同一クラスに混在することが禁止されま
した。男女雇用機会均等法も条例で無効化されるそうです。うちの編集プロダクションの
社長は女性なんですが、今会社を千葉に移すか埼玉に移すかで悩んでいるところです。

 身近なところでもうひとつ。アパートのとなりに住む小学生の男の子が内股で歩いてい
たので話を聞いたところ、小学校の男子体育の授業では「ちんこでフスマをやぶる」とい
う科目が追加されたといいます。その子はまだ未発達なので、ずいぶん痛んでしまったよ
うです。かわいそうだと思います。

 仕事のため上京したワタシですが、ここに来て本気で関西へのUターンを考えるように
なりました。大阪に引っ越したほうがいいでしょうか。なんでも大阪ではノック知事の続
投により、だれもが笑いに満ちた暮らしをしているというではありませんか。

ただ税金の還付と称して、30歳以上の女性に勝手にセンスの悪いファッションコーディネ
ーターをつけて「魅惑の変身」をさせるのだけはどうかと思いますが。フォンテーヌ。

19990410:ていねいな英雄
 小ネタですまんが、日本生命だかの保険のCM。織田信長と坂本竜馬がしゃべるやつ。
一見しただけでキョーレツなむずがゆさにとらわれるCMなんだけど、その第一の理由は
やっぱりアレだと思う。最初にふたりとも「織田信長です」とか「坂本竜馬です」って自
己紹介するとこ。宴会芸のものまねか。
 以前ワタシが凝ってたネタに、まったく普通の会話のアタマに「○○です」というモノ
マネフォーマットを入れるというのがありました。でもぜんぜんその人のマネはしなくて、
それどころかマネのしようがない人物の名前を使ったりする。「坂上田村麻呂です。次の
土曜飲みにいかへん?」とか「ケマル・パシャです。アロマ企画のビデオっていいよね」
とか。件のCMは、本物の肖像を使い、そしておそらくはその骨格からコンピュータ解析
した声でしゃべってるにもかかわらず、そういう違和感がガンガン伝わるところが滋味深
いです。
 でもそう考えると、春一番の猪木ってすごいよなあ。「猪木です」って言わなくても猪
木だし。って、なんで春一番礼賛になってしまったのかワタシにもわからないまま終わる。




19990407:マイフェイバリット紅茶映画
『アベンジャーズ』ビデオで観ました。なんか映画日記みたいになってますけど。
 なんちゅうか、「どう? ここオシャレでしょ」「ここ、笑えるでしょ」という製作者
の意図が見え見えで、しかもそれらのポイントがことごとく空振りしているという稀有な
作品でした。巷間の不評もむべなるかな、という感じ。
 特にうんざりしたのが、英国と英国人に対するステロなイメージをあげつらって細かい
ネタにしているところ。「英国人=いつでもどこでもお茶を飲む国民」なんていうのは、
「京の茶漬け」のハナシを聞かされるのと同じくらいイタい。

 でも、こういう「紅茶飲みエゲレス人」の出てくる映画で、ひとつだけ妙に印象深いも
のがワタシにはあります。それはアッテンボローの『遠い夜明け』です。
 これは実話に基づいた作品で、舞台はアパルトヘイト下の南ア。黒人活動家のビコ(デ
ンゼル・ワシントン)と親交を結んだ白人ジャーナリスト(ケビン・クライン)が、南ア
の実情を世界に伝えるために決死の国外脱出を図る……というハナシです。物語のクライ
マックスはこのジャーナリスト一家の息詰まる脱出劇で、かれらは南ア当局の追跡をかわ
しながら(ビコはすでに暗殺されている)間一髪で隣国の英国大使館へ逃げ込むことに成
功するわけです。
 で、感動のラストシーン。やっとのことで恐怖から解放されたケビン・クラインに、英
国大使館員の紳士がすました顔でひとこと。

「やあ大変だったねえ。ところで紅茶どう?

……それがオチかい!
 それまでの緊張を一気にフニャチン化させるこのアンチクライマックス。これがイギリ
ス流ジョークってえやつなのかい。当時わりとマジメな態度でこの映画に臨んだワタシ
(ちなみにこれは87年映画。ワタシは高校3年くらいだった)は、激しくコケてしまいま
した。
 でも今思えば、このシーンが重苦しい作品を最後の最後で救ってくれたような気もする
し、裏読みすればこの大使館員の態度は、当時のアパルトヘイトに対する周辺国の無関心
ぶりへの皮肉になってるのかもしれない。それはうがちすぎにしても、なんだかミョーに
心に残る「紅茶飲みシーン」となったのでありました。


19990403:『ムトゥ 踊るマハラジャ』をみる。
 今日ビデオで『ムトゥ 踊るマハラジャ』を観ました。と書くと「なんだ、まだ観てな
かったんかい」と言われそうですね。そうなんすよ。「勝手邦題」などという映画ネタの
コーナーでもっともらしいコメントを書いてるもんだから、かなりたくさんの映画を観て
るように思われたりもするんですが、実はそれほど熱心に映画をおっかけてるわけではな
いのです。特に映画館へ観に行くなんてのは最近はぜんぜん。今年に入ってから映画館で
観た映画なんて、まだ『ガメラ3』と『メリーに首ったけ』の2本だけですぜ。自慢じゃ
ないけど。

 さて、そんないいかげんなエセ映画ファンがやっと観た『ムトゥ』。この作品が映画に
可能なすべての事象を内包したものすごいエンターテイメントであることは言うまでもな
いし、いまさらこれについてヒョーロンするのも詮無いことではあります。ワタシも理屈
抜きでこの映画と言う名の「おまつり」を楽しみたいなあ、と思いました。でも、ちょっ
とだけ心に小骨のようにひっかかる感触があって、それが何なのかと考えてたら、やっぱ
りそれはインド文化の根底にある「カースト制」をこの映画が(積極的にではないにしろ)
容認してるところにあるみたいです。
 この映画の中で謳歌される「天と戦ってもしかたがない、ならば地上で与えられたヨロ
コビをせいいっぱい味わおう」という現世的快楽主義(ワタシは冒頭の歌をそう解釈した
んだけど)は、ウラを返せば「あらかじめ定められた分=カーストをわきまえろ」という
ことにつながるような気がする。ムトゥに才覚と腕力と魅力があり、それを最大限に発揮
してシアワセになれたのも、ムトゥがもともと「やんごとなきひと」だったから。時代劇
のヒロイズムが封建主義とウラオモテなのと同様に、このインド版なにわぶしもカースト
制が地盤となっているわけです。

 でもきっとそれは、カースト制が差別でありひいては悪であるというミンシュシュギ的
固定観念にワタシが染まってるということなのかもしれません。このことについて、ふと
考えさせられた本が2冊あります。どっちもマンガですが、ひとつはねこぢるの『ぢるぢ
る旅行記・インド編』(ぶんか社)、もうひとつはアフタヌーン連載の『勇午』11巻イン
ド編(講談社)です。この2作はジャンルも絵柄もなにもかもがまったく違うんですが、
共通して「低カーストの人間が自分の置かれている立場を信仰ゆえに全肯定する」さまが
描かれています。現世の役割は神がお決めになったことで、それをまっとうすれば来世で
かならず報われる。だから現世にも不満はない。幸せ。
 こういう精神世界の中で納得しているヒトビトに対して、いやそれは差別なんだ間違い
なんだ立ち上がれ啓蒙せよ、なんて言うのは余計なお世話なわけです。かれらは現世をシ
アワセな世界として知覚する術を知っている。ワタシにはそれが見えない。それだけなの
かもしれない。

 ……なんだか、おきらくハッピーな映画を観ようとして逆にコンコンとムズカシいこと
を考えるハメになってしまいましたが、でもやっぱり『ムトゥ』には理屈抜きの面白さが
あります。おねーちゃんがムトゥの足を自分の足指でさわさわするシーンなんか、足指好
きのワタシにはたまらんかったし。タオルさばきも速攻でマネしたし。いい映画でありま
したよ。

19990402:日本ちんこまんこ学会について
 やあ、今日はちんぽについて語ろう。

 まあ人間、長じて思慮や分別を身につけてくるとなかなか「ちんぽ」などという単語
を発したり書いたりすることはなくなるものですが、ここんところワタシは毎日のよう
にこのコトバをタイピングしているような気がします。もちろん最初は抵抗もありまし
たが、今では何のてらいもなく連発できるようになりました。ちんぽ。そしてまんこ。
 ことの起こりは掲示板。2月から3月までの2ヶ月間、ワタシは会社を休んで日本全
国水族館めぐりの旅というのをやってまして、このページの更新もその間お休みさせて
いただいていたわけですが、実は掲示板だけは動いていました。その掲示板で、なぜか
盛り上がってしまったのが愛知県の田縣神社で行われる「豊年祭」という祭りの話題。
これは要するに陽根信仰のお祭りで、町には巨大な張り型を搭載した神輿が練り歩き、
神社内では陽根をかたどった飴を縁起物として売り出すとのこと。
 うちに集まる「心に男子中学生を飼っている」ヒトビトの間でこの話題はえらく後を
引き、上品なわが掲示板はたちまち「ちんぽ」「まんこ」という単語で埋まってしまっ
たのでした。しかも書き込みするヒトの過半数は女性だ。
 そんなこんなで、ついに「日本ちんこまんこ学会」なる学会まで発足してしまうこと
になってしまいました。発起人は「滑稽珍聞」のやみたけさん。すでに設立準備ページ
も立ち上がり、ワタシも上述の豊年祭や、鳥羽にあるSF秘宝館のレポートを寄せてい
ます。
 この学会の活動内容は、フィールドワークによる全国の陰陽物信仰の調査(要するに、
ちんぽやまんこを祭るお祭りを見に行くこと)、陰陽物に関する民芸品の収集(バカグ
ッズ集め)、研究発表会(飲み会)など。エロより脱力感を追求する学会なので、扇情
的なモノを期待されるとアテが外れます。シャレのわかるヒト、男子中学生マインドに
理解のあるヒトはぜひ学会の活動にご協力ください。

下に関連ページのリンクを。

日本ちんこまんこ学会ホームページ(滑稽珍聞内)

藤井による豊年祭、および鳥羽秘宝館のレポート

学会員kuri氏(デジブン)による豊年祭レポート


19990331:リンク集をやめてみる。
 4月からページ構成をちょっといじってみてるわけですが、そこ
で悩んだのがリンク集のこと。一応うちのリンク集はワタシ的に厳
選したものを載せる方針でやってきて、一部では「お前のページは
リンク集だけが役に立つ」というおほめのコトバをいただいたりも
していました。でも最近はワタシのネット上における興味の対象が
コロコロ変わるようになり、また「とても好きだしよく見に行くん
だけど、さてリンク集に載せるべきかどうか……」という境界線上
のサイトがものすごく増えてしまったということもあって、どうし
たものかと考えあぐねていたのです。
 ちょっとでも気になるページや友人知己のページを片っ端からリ
ストアップして、相互リンクもエニシンカモーン!……というのも
ひとつのテなんですが、ちょっとそういうのはワタシの性に合わな
い。かといって、ワタシの周囲のサイトをひとつずつ「これ合格、
これ不合格」と選別するのも疲れるし……。
 と、ここまで考えて、頭がオーバーヒートしました。ああもうい
いや。リンク集そのものをやめちゃえ。
 というわけで、暫定的にではありますが、ページコンテンツとし
てのリンク集は破棄することとしました。今までリンク集に掲載さ
せていただいていた各サイトの方々には申し訳ありませんが、どう
かご了承ください。
 今後は、その時々に気になったサイトは逐次この「よしなしごと」
や、掲示板の方で紹介していきたいと思っています。みなさんも面
白いページを見つけたら掲示板にチクってください。よろしく。

というわけで新装開店。
 今までの「よしなしごと」は一応コラム集ということで始めたんですが、生来のズボラ
性のおかげであんまり更新できませんでした。で、掲示板形式の自動更新cgiにしてみ
たわけです。これで毎日更新を目指したい……んですが、どうなりますことやら。
 とりあえずこれは書き込みテストです。


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