Burgess
_Le Nombril Du Monde_
(Alienor, ALIEN025, 1999, CD)
- 1)Le Nombril Du Monde 2)Le Bon Celadon 3)Roguerie Flasque Pres De La Fenetre
4)Meurtre En Fa Majeur 5)Meurtre En Fa Majeur (2) 6)La Barbe Bleue
7)L'Oreiller Du Diable 8)Les Maladies De La Tete 9)Je Te Veux
10)Le Chien Qui Miaule 11)Mourrons Un Peu 12)De Triste Parentele
- Recorded and Mixed by Stephane Teynie at Studio Le Chalet.
- Bruno Burgess (vocal,guitar,glockenspiel,organ,xylophone,mandoline),
Ghislain Soufflet (guitar), Denis Frezet (bass), Yvan Ackerman (drums);
Serge Tinelli (accordion), Philippe Georges (trombone,piano),
Guillaume Dutrieux (trumpet), Pierre Bertrand (saxophone);
Pascal Comelade (toy piano,plastic guitar), Serge Dutrieux (violin),
Pierre Charial (barrel organ), etc

France の大西洋岸南部は Bordeaux の guitar pop 系の独立系レーベル Alienor
の新リリース。どういう背景から出てきたバンドかよくわからないのだが、歌手の
Bruno Burgess をリーダーとするバンドのようだ。とても面白いアルバムで
お勧めの一枚だ。

音作りの中心となるのは vo/g/b/ds の4人であり、パンク以降の1980年代にUKから
多く出てきた guitar rock の影響を強く感じる音で、最近の France の独立系の
pop / rock とも共通すると思う。特に、歌声からして Miossec の線をちょっと
細くした感じ。といっても、時折 Pixies のような骨太で pop な音になったり。
Pascal Comelade も1曲参加しているが、アルバム全体では、それほどオモチャっぽい
音は聴かれない。

こういう guitar pop 的なところも悪くないのだが、しかし、このバンドが面白い
のは、それを取り巻くアレンジ。accordion や trombone / trumpet / saxophone の
3管 (や、それを拡大したブラスバンド) が、guitar pop の音をズラシている。
3管の演奏も jazz 的というよりもっと欧州の伝統的な brass band 風で、cirque
(circus) や大道芸の伴奏を思わせたり。それは、accordion や barrel organ の
使い方にも言えるかもしれない。

このアルバムのハイライトは、Pierre Charial の調子っぱずれの barrel organ を
フィーチャーした "Les Maladies De La Tete" から、piano ソロと guitar pop が
交互する Erik Satie のカヴァー "Je Te Veux" へ繋がる、三拍子繋がりだろうか。
こういうところは、France からしか出てきようが無い guitar pop だと思う。

2000/4/2
嶋田 Trout Fishing in Japan 丈裕