Burnt Friedman & The Nu Dub Players
_Just Landed_
(~scape, 004CD, 1999, CD)
- 1)Hut Selector 2)Just Landed 3)Cassock Attack 4)Worldwide Watchdog Peepshow
5)Railway Palce, Melbourne 6)Hohoura Heads Far North
7)I Shot The Fashion Victim 8)It's Thunder 9)Dub To The Music
- Recorded on the Great Barrier Island.  Mixed and premasterd in Cologne 1999.
- Bernie The Bolt (drums,percussion),
Crucial Guenther (bass,strings), DJ Booth (keyboards,FX,turntable),
The Sousin Of The Sausage Smearer (guitar,mouthharp),
Burnt Friedman (programming,engineering).

Basic Channel 〜 Chain Reaction 系のレーベルのカッティング・エンジニア
Stefen Batke (a.k.a. Pole) が設立したレーベル ~scape からの新作は、
バンドの名前からも想像付くように、reggae / dub 風のバンドだ。

Jamaica やそれからの直接的な影響を受けた UK の reggae / dub との根本的な違い
はベースラインの扱い。このアルバムでは roots reggae / dub で特徴的な、
ひきずるようなベースラインがほとんど聴かれない。melodica 風のキーボード音や、
ハイハット風の打ち込みの音が、最も reggae / dub 風の雰囲気を作り出している。
チキチキ歯切れが良い感じは、1980年代の On-U Sound / Adrian Sharwood に
最も近いかもしれない。

"Worldwide Watchdog Peepshow"、"I Shot The Fashion Victim"、"Dub To The Music"
でさり気なく聴かれるピシピシしたレコードのトレースノイズのような音とか、
残響の処理の処理の仕方は、むしろ Chain Reaction の minimal techno に繋がる
ように思うが。全体としては生演奏的と思われるところも多く techno 〜 breakbeats
色は濃くない。いささか ambient 的でもある。

Berlin の minimal techno 界隈から出てきた dub 的なプロジェクトとしては、
Rhythm & Sound with Tikiman, _Showcase_ (Burial Mix, BMD-1, 1998, CD)
が既にある。この Burnt Friedman & The Nu Dub Players はこれ程には突き抜けては
いない佳作だが。今後、この界隈から reggae / dub を指向した試みがもっと出て
くれば、もっと面白い展開になるんではないか、と期待させる程度のものはある。

2000/4/2
嶋田 Trout Fishing in Japan 丈裕