Pole & Kit Clayton with DJ Kensei Aoyama Cay (Spiral B1F) 2000/7/15, 21:00-28:30 - DJ Kensei, Pole, Kit Clayton. 新作 Pole, _3_ (KiffSM, KIFF017CD, 2000, CD) の出来も良かった Koeln 出身の Stefan Betke (a.k.a. Pole)、その Betke のレーベルから新作 Kit Clayton, _Nek Sanalet_ (~scape, 002CD, 1999, CD) をリリースした San Francisco 出身の Joshua "Kit" Clayton のライヴというかクラブ・イベントがあったので覗いてきた。 23時頃に会場に着くと、最初のDJが下がって、DJ Kensei がDJを始めようかと いうところだった。彼のDJは、そういう演出なのだろうが、ビート感が崩れる ことも多く、リスニングには良いと思ったが、フロアで聴くには辛いかな、と 思うところも多かった。フロアに座り込んでいる客も多いし、立ち尽くしてしまう とこの方が多かった。1時間はプレイしたのだろうか。 続いて、Stefan "Pole" Betke 登場。重く響き渡る低音に、高音の打ち込みが スキャンクなギターカッティングに近い感じで鳴るので、かなり reggae 風の ノリで気持ち良く踊ることができた。dubwize な minimal techno の気持ち良さを 堪能できた一時だった。Betke のプレイはDJ的というよりも、楽器演奏者風。 演奏するように機材を弄り、曲は繋ぐことなく始まりと終わりが明確にあった。 その後に、Joshua "Kit" Clayton 登場。PowerMac を弄って演奏するのだが、 明確なビートの無い電子音響風の展開で、疲れが溜まってきた体にはちょっと 辛かっただろうか。僕はフロアから下がって休憩していた。ひとしきり演奏した後、 今度はDJプレイを始めた。踊り辛そうな妙なリズムの techno で始まったのだが、 次第にビートが組みあがってきて気持ち良くノレるようになってきたので、 フロアに出たのだが、暫くすると、またノレなくなったり。実際に、踊るのにも 飽きてきたこともあり、27:30頃だろうか、会場を後にしたのだった。 2年前に、かつて Pole も拠点にしていた Berlin の Chain Reaction レーベル のイベントに行ったとこがあるのだが、その時は、reggae で始まり、あとは ひたすら minimal techno という、ノリの気持ち良さを最大に生かしたイベント だった。今回も、そういう気持ちよさを期待していたところもあったので、 ちょっと「実験的」techno なイベントという感じもあって、期待はずれという ところもあった。ま、Pole のプレイが気持ち良かったし、それが聴かれただけ でも充分だとは思っているけれど。 2000/7/16 嶋田 Trout Fishing in Japan 丈裕