AMM Manda-la 2, 吉祥寺 2000/9/22, 19:30-22:00 - John Tilbury (p), Eddie Provost (ds), Keith Rowe (g). 1960年代末から活動するUKの free improv. の3人組 (この面子なったのは、 1980年代に入ってから) の5年ぶりの日本ツアーの初日を観てきた。基本的に ギーギーガチャガチャとイデオムを排したノイズ的な演奏をすることは、 レコードから知っていたし、まあ、予想内の演奏だっが。舞台は、左から piano, drums, guitar。約1時間のセットを休憩を挟んで2回行った。 正直に言うと、前半はいささか退屈した。Rowe の演奏は机の上に guitar を 置いての非正統的な演奏だが。前半は、棒を弦に挟んでそれを弾いて振動 させることによって、トレモロなような音を出していることが多かった。 Provost の drums のセットは標準的だったが、前半は、スネアドラムあたり で、シンバルも使ってキーキーカタカタと音を出しているのが中心。 それらに比べて Tilbury の内部奏法を多用する演奏がいまいち存在感が 無かった。 後半に入ると、Rowe の guitar も弓引きを多用し持続的な歪んだ音を出す ことが多く、その上に Tibury の印象派のピアノ曲の断片を継ぎ合わせた ようなフレーズがのるような展開が印象的。展開もメリハリがあって、 Tibury のトーンクラスターを多用したがんがんな演奏に、Provost が drums を叩きまくって応じ、Rowe も guitar をカリカリと掻き毟るような 強い音の展開もあったし。エンディングはだんだんと音が弱くなって、 最後にはかすかにノイズが流れるだけで3人とも楽器を弄るのを止める、 という状態がしばらく続いた。演奏が終わったかと思って、拍手をする客が 出たほどだ。 今の自分のノリからはあまり期待していなかったが、後半程度の演奏なら 楽しめたと思う。演奏の音が小さくなったときに空調の音が耳障りだったりと、 ハコの環境があまり良くなかったのは残念。 2000/9/24 嶋田 Trout Fishing in Japan 丈裕