Creation Rebel
_Starship Africa_
(On-U Sound, CD0008, 2000, CD)
- 1)Starship Africa Section 1 2)Section 2 3)Section 3 4)Section 5)Section 5
6)Space Movement Section 1 7)Section 2 8)Section 3 9)Section 4
- Produced and Arranged by Adrian Sharwood.
Recording Engineers: Mike Day, Harvey, Mark Lusardi, Dennis Bovell, John.
Mixing Engineer: Dave Nobby Hunt.
- Style Scott (drums), Eskimo Fox (drums), Tony Henry (bass), Lizard (bass),
Crucial Tony (guitar), Doctor Pablo (melodica,synthesiser),
Bigga Morrison (organ,piano), Fatfingers (organ,piano),
Ranking Magoo (percussion), Sucker (percussion).
- Originally released as (4D Rhythms, 1980 / On-U Sound, LP08, 1982, LP).

1998年頃からリリースが始まった "The On-U Sound Master Recordings" と
銘打たれた On-U Sound のCD再発シリーズだが、On-U の初期の興味深いLPが
再発されている。

1980年に On-U Sound の前身 4D Rhythms から僅かにリリースされたこの
アルバムは Engineer として Dennis Bovell が参加している。それに、
bass 奏者は Misty In Roots の Tony Henry だ。Dennis Bovell のような
British reggae 第一世代と、Adrian Sharwood や Mad Professor ら第二世代
の間にはギャップがあるように感じることが多いのだが、それらの間を繋ぐ
数少ないセッションが、このアルバムだろう。

また、架空のサウンドトラックとして制作されており、P-Funk や Sun Ra な
どのコンセプトと繋がる "Starship Africa" という Black Sci-Fi 的な題が
付けられているのも、興味深い。

しかし、参加したミュージシャンの顔ぶれや、コンセプトなど、興味深いものは
あるのだけれども、残念ながら音作りが付いていっていない印象を受けるのは、
On-U Sound として本格的な活動を行う前の Adrian Sharwood の作品だから
かもしれない。British reggae らしいシャキっとした音ではあるし、効果音は
多用しているものの、On-U Sound 風の金属的な感じすらする音作りにまで
至っていないように思う。そういう点では、British reggae の過渡期を捉えて
いるという意味で、資料的に興味深い、という音盤だろう。

2001/1/14
嶋田 Trout Fishing in Japan 丈裕