Carlo Actis Dato / Laura Culver Duo + Due _Dune_ (Splasc(h), H354.2, 1991, CD) - 1)Cabo Verde 2)Papaye 3)Radetzky Tango 4)Izmir 5)Rogo Di Streghe 6)Toto 7)Muse Miste 8)Ketchup 9)Gallinara 10)Mar Del Plata 11)Carovana 12)Saltimbanchi - Recorded 1991/2/15-17. - Carlo Acits Dato (bass clarinet,tenor & baritone saxophones), Laura Culver (cello,soprano saxophone,berimbau), Alex Rolle (percussion,xilophone), Massimo Barbiero (drums,marimba). Italia の free jazz / improv. の文脈で活躍する sax 奏者 Carlo Actis Dato が、 Carlo Actis Dato / Laura Culver, _Zig-Zag_ (Splasc(h), H186-1, 1989, LP) に 続いて制作した cello 奏者 Laura Culver との作品。ちなみに、_Zig-Zag_ は、 次ぎのように再発CD化されている。 Carlo Actis Dato Quartet, _Noblesse Oblige & Oltremare_ + Carlo Actis Dato / Laura Culver, _Zig-Zag_ (Splasc(h), CDH513/4-2, 1999, 2CD) 前作は、duo ということもあり、対話的で、ミニマルな感じが逆に緊張を感じさせる 感もあったのだが。percussion 奏者を2人加えて、ぐっとバンド色濃くなっている。 そのおかげか、ずっとリラックスした感じに聴こえる。確かに前作の緊張感も悪く ないけれども、このリラックスした感じも良い。xilophone や marimba の音も エキゾチックな雰囲気を出すのに一役買っている。 曲はイデオムを排するような即興ではなく、聞き覚えがあるような曲のコラージュ とでもいうものだ。ラテンや東欧〜トルコからのネタも多いように思うのだが、 "Papaye" での "Blue Moon" (Country のスタンダード) や、"Ketchup" での Bach の無伴奏セロなどもあって、かなり無節操な感じだ。 しかし、bass 的に低音を取るのはもちろん、"Papaye" では fiddle のように旋律を 奏でたり、と、cello の幅広い音域をカヴァーしての cello の演奏が気持ち良い 作品だ。それが、この作品が気に入っている一番の理由だ。_Zig-Zag_ 同様に、 お薦めしたい。 しかし、Carlo Actis Dato と Laura Culver のプロジェクトはこの作品で終わって しまっている。これを受けているような Carlo Actis Dato のプロジェクトとしては、 guitar 奏者 Enzo Rocco との duo があるのだが。guitar ということもあってか、 ぐっとイデオムを排した即興的な要素が強いものになっている。 2001/5/27 嶋田 Trout Fishing in Japan 丈裕