Bebel Gilberto _Tanto Tempo Remixes_ (Ziriguiboom, ZIR10, 2001, CD) - 1)Bananeira (Rae & Christian) 2)Sem Contencao (Truby Trio) 3)August Day Song (Chateau Flight) 4)Tanto Tempo (Peter Kruder) 5)Mais Feliz (Monoaural) 6)So Nice (Summer Samba) (Mario Caldato Jr.) 7)Alguem (Ananda Project) 8)Sem Contencao (Sin Plomo) 9)Close Your Eyes (Faze Action) 10)August Day Song (Da Lata) 11)Tanto Tempo (Chari Chari) 12)Samba da Bencao (4hero) 13)Day Song (King Britt) Brasil 出身で今は NY を拠点に活動している女性歌手 Bebel Gilberto の remix アルバム。_Tanto Tempo_ (Ziriguiboom, ZIR05, 2000, CD) から元曲が取られている。 jazzy な breakbeats 〜 house の色濃く、なかなか楽しめるものになっている。 オリジナルより楽しめるかもしれない。 オリジナルより軽快さを増した Truby Trio (Compost レーベル)、ダウンテンポな electro に仕上げた Chateau Flight (Versatile レーベル)、やはり electro 入って いるし叙情的な感じも生かした Peter Kruder (G-Stone レーベル)、guitar の音色 も生かしてアップテンポに仕上げた Sin Plomo (Ibiza の DJ)、軽快な house に 仕上げた Faze Action (Nuphonic レーベル)、もともと Smoke City 制作だった曲を うまくポリリズム的なダウンテンポにした Da Lata、オフビートなギクシャクした リズムも良い 4hero (Reinforced レーベル)、guitar や cello の音をうまく使って アコ―ステックな感じにしっとり仕上げた King Britt。と、聴き所は多い。 Ziriguiboom の兄弟レーベル SSR の好編集盤 _Freezone_ シリーズと近い雰囲気も あり、蓄積をうまく生かしたという面もあるかもしれないが、むしろ、Femi Kuti, _Shoki Remixed_ (Barclay, 543 190-2, 1999, 2CD) のような world music の house 風 remix 物に共通する所が大きいように思う。実際、remix を手がける DJ も 重なっている。F Communication 傘下の African music の remix レーベル Frikyiwa のようなものもあるし、フランス界隈ではこういう音作りが流行っているのだろうか、 と思うところもある。 しかし、remix アルバムであれば面白い、というわけでもない。同じレーベルの Zuco 103, _The Other Side Of Outro Lado_ (Ziriguiboom, ZIR08, 2001, CD) は、 それほど楽しめなかった。オリジナルの Zuco 103, _Outro Lado_ (Ziriguiboom, ZIR04, 1999, CD) も全くダメというわけでないのだが。決め手に欠くように思う。 Zuco 103 は Brazil 人女性歌手をフィーチャーした、Germany の Brazil 音楽風 breakbeats ユニットなのだが。ちょっとオフビートな感じや、ポリリズムな感じを 強調したリズムとかは、良いと思うところもあるのだが。 BossaCucaNova & Roberto Menescal _Brasilidade_ (Ziriguiboom, ZIR06, 2001, CD) - 1)Telefone 2)Nana 3)Rio 4)Guanabara 5)Agua De Beber 6)Garota De Ipanema 7)A Morte De Um Deus De Sal 8)Brasilidade 9)Surfboard 10)Nos E O Mar 11)Mais Perto Do Mar 12)Bye Bye, Brasil - Marcio Menescal, Marcelinho DaLua, Alexandre Moreira, Robert Menescal. Ziriguiboom の第1弾アルバムは、Rio de Janeiro のDJチーム BossaCucaNova が Albartoz レーベルの音源を remix のものだった。その BossaCucaNova が、DJ の Marcio Menscal の父親にして bossa nova 時代からの guitar 奏者 Roberto Menescal をフィーチャーしてのアルバムをリリースしている。 guitar を全面的にフィーチャーしているせいもあるのか、Brazil 風味の jazz / fusion を breakbeats で仕上げたような感じもある。女性歌手をフィーチャー したアップテンポな "Rio" のような曲が、軽快でノリが良くて気に入っている。 カヴァーとしては、お約束という感でもないが、Antonio Carlos Jobim の曲を3曲 やっているが、そちらは普通の出来だと思う。カヴァーならエンディングの Chico Buarque の曲の方が良いように思う。 Ziriguiboom は Belgium の Crammed Discs 傘下の Brazil 音楽のレーベルだ。 electronica 〜 breakbeats のDJ物の新録のリリースが主であるが、最近は 1970年代のリイシューも手がけたりしている。これからも頑張って欲しいレーベルだ。 2001/12/09 嶋田 Trout Fishing in Japan 丈裕