Organic Grooves _Black Cherry_ (Aum Fidelity, AUM021, 2002, CD) - 1)Gold Weave 2)All Be(tween) 3)...Will Be Unbroken 4)Satta Pox 5)Chronos Splinter 6)Light Within Light 7)Tundra Roll 8)Know Now Go - Produced by Sasha Crnobrnja. - Zeb (additional production,programming,guitar,synth), Gregory (melodica), Takuya (keyboard,trumpet). - Source sounds created by William Parker (bass,balafon,shakuhachi,bombard) and Hamid Drake (drums,tablas,frame drum) on _Piercing The Vail_ (Aum Fidelity, AUM017, 2001, CD). William Parker や David S. Ware といったNY界隈の "ecstatic jazz" を紹介して きているレーベル Aum Fidelity から dance music のCDがリリースされた。 広く Aum Fidelity の音源を使ったわけでなく、William Parker & Hamid Drake の duo の音源を用いている。 ジャンルを "afro-cosmic" と自称しているし、Organic Grooves のサイト ( http://www.codek.com/ ) を見るとかなりレトロにファンキーな印象を受けるので、 hip-hop 的な音なのかと思いきや、なんと、micro house と言っていいような 音だった。オフビートなリズムの入り方は jazzy だし、balafon や frame drum などのエスニックな打楽器音も効果的に使われているし、なにより、dubwise な 音処理が気持ちよい。France の Versatile 界隈の音とか好きな人なら、気に入り そうな音だ。僕も、とても気に入っている。淡々とした micro house "Gold Weave"、 balafon をフィーチャーした "All Be(tween)"、tech-house 的なノリの良さの ある "Tundra Roll" が好きなトラックだ。 ちなみに、Organic Grooves やその Codek レーベルは NY を拠点に活動しており、 Tosca や Kruder & Dolfmeister といった Vienna の G-Stone 界隈のシーンと 交流もあるようだ。Organic Grooves は、Tosca, _Suzuki In Dub_ (G-Stone, 2000) で1曲 remix を手掛けている他、Vienna の Ecco.Chamber レーベルの編集盤シリーズ _Black Coffee_ にも収録されている。 The Feel Trio や Die Like A Dog Quartet での Parker 演奏はそうではない けれども、Dorgon + William Parker, _9_ (Jumbo Recordings, DOR01, 1997, CD) での強烈に反復する bass などdancefloor 向けだと感じるくらいだった。しかし、 その強烈な Parker の bass は、このDJ盤ではあまり生かされてないかなぁ、 とも思う。もちろん、micro house 的な音作りの邪魔になりそうだが。強いて 挙げれば、これが、このCDで物足りないところだろうか。 William Parker & Hamid Drake _Piercing The Veil_ (Aum Fidelity, AUM017, 2001, CD) - 1)Black Cherry 2)Chatima 3)Heavenly Walk 4)Japeru 5)Nur Al Anwar 6)Piercing The Veil 7)Loom Song 8)Chaung Tzu's Dream 9)Bodies Die/Spirits Live - Produced by Steven Joerg. Recorded 2000/4/3. - Hamid Drake (drums,bells,tablas,frame drum), William Parker (bass,balafone,slit drum,shakuhachi,bombard,dumbek). _Black Cherry_ の元ネタは、Die Like A Dog Quartet のリズム隊 (ちなみに フロントは Peter Broetzmann (saxophones) と 近藤 等則 (trumpet)) でもある Parker & Drake の duo。といっても、特に Die Like A Dog Quartet っぽいわけ ではない。bass と percussion の強めの音を多用したテンション高めの掛け合いの 中に、エスノな感じの楽器音の演奏が混じるという感じ。Parker が bass を 弾いていない約半数の曲で、ちょっと物足りなく感じる時もあるけれど。 佳作だろうか。 もちろん、_Black Cherry_ とはノリは全く違う。比べて聴いて、どういう音を サンプリングして再構築しているのか想像するのも面白いとは思う。 2002/04/29 嶋田 Trout Fishing in Japan 丈裕