_Space Echo Deluxe SuperHybrid Sounds_
SuperDeluxe, http://www.super-deluxe.com/
2004/04/30, 22:30-24:30.
- Trance Koto Express: AO (sound processing) & 八木 美知依 (箏);
Subatpmic Supertrio: Ingebrigt Haaker Flaten (bass) & Paal Nilssen-Love (drums)
with 八木 美知依 (箏).

AO によるマルチ・チャネル・サラウンドのライブPAのイベントを聴いてきた。
行った主目的は、伝統的ではない演奏も多くこなす箏奏者 八木 の関連ライブだ。

Trance Koto Express は 八木 の演奏を AO が弄るというもの。コンセプト的
には Finnland の accordion 奏者 Kimmo Pohjonen のパフォーマンスを連想させ
られるが、実際に体験すると Pohjonen ほど強い印象を残さなかった。
それは、あまり音が空間を飛び交うような印象を受けなかったことが大きい。
音処理の拙巧の問題かもしれないが、箏と accordion の音の違いもあるように
思う。accordion は持続する音が多く鳴りながら空間を移動するようになるが、
箏は弾く短い音が多くその移動が感じられないように思う。琴の音の粒が空間に
撒き散らかされるような感覚を期待したので、そこは残念だった。Pohjonen は
ライティングやパフォーマンスの面でも完成度高かったが、その手の演出が
無かったのも、地味に感じた一因かもしれない。もっとも、1回きりの試みに
それを期待するのは酷だと思うが。

続いて、Norway の最強リズム隊 Flaten & Nilssen-Love に 八木 が絡む
Subatpmic Supertrio。この演奏では、AO のライブPAは無かったように思う。
このリズム隊は Atomic が最も知られていると思うが、それより Scorch Trio の
Raoul Bjorkenheim (guitar) を八木で置き換えたものを予想していいた。
八木は弓弾きするとはいえ弾く音は piano に近く、印象としては Cecil Taylor
の Feel Trio のような free jazz piano trio に近かった。最も印象に残った
のは、Flaten & Nilssen-Love の手数の多さだ。緩く静かめに音出すする時も
あるが、聴き所はやはりそこだろう。体を揺すりながら熱く演奏しているとはいえ、
その速さよりも手数が多い。肘から先が高速に振動しているような感じだ。
その迫力の演奏を堪能することができた。

sources:
八木 美知依, http://www.japanimprov.com/myagi/myagij/
Ingebrigt Haaker Flaten, http://www.ingebrigtflaten.com/
Paal Nilssen-Love, http://www.paalnilssen-love.com/

2005/04/17 (2005/04/11)
嶋田 丈裕, http://www.kt.rim.or.jp/~tfj/talk/index.html