Urna _Amilal_ (Trees Music & Art (大大樹音楽図像), TMCD333, 2004, CD) - 1)Buuvei (Lullaby) 2)Yisun Dalaiin Hovoond (By The Coasts Of Nine Oceans) 3)Haram Gui (Feeling Generous) 4)Taivshiral (Ease) 5)Shirdegiin Chaidam 6)Hureng Mori Min (My Brown Horse) 7)Sanaaljal (Memory) 8)Bayarmangnaiin Shili (The Hill Of Bayarmangnai) 9)Beleg (The Gift) 10)Gurvan Saihan Heer (Three Gorgeous Browns) 11)Hodlol (Movements) 12)Amilal (Life) 13)Tenggeriin Shivuu (Heavenly Bird) - Recorded in Chiangmai, Thailand, 2004/7, except 12) Recorded live in Taipei, Taiwan, 2004. - Urna Chahar-Tugchi (vocals); Djamchid Chemirani (zarb) on 3,6,7,9,10,11; Zoltan Lantos (violin) on 2,4,5,7,10,13; Keyvan Chemirani (zarb,daf,udu) on 3,5,6,7,10,11,12. 内モンゴルの南西地域にあるオルドス部 (Ordos, Inner-Mongolia) の出身で、 現在はドイツの南部バイエルン (Bayern, Deutschland) を拠点に活動する Urna Chahar-Tugchi のアルバムだ。この作品で初めて聴いたが、今まで5枚の アルバムをリリースしている。リリースしているのは台湾の world music 系の レーベルだ。 このアルバムを手にしたのは、イラン (Hungary) の伝統的な打楽器 zarb 奏者で 欧州を拠点に様々なジャンルで活躍している Djamchid & Keyvan Chemirani 親子と、ハンガリー (Hungary) の jazz シーンで活躍する (Mihaly Dresch ら との Mirrorworld Quartet 等) Zoltan Lantos がバックだったから。バックが 大活躍という内容ではなかったが、歌唱に良いアクセントを添えているし、 Urna の通る歌声も良い佳作だ。 アップテンポな曲は無く、バックの音数も控えめに、Urna がゆったりと詠唱 する作品だ。声の響きや節回しはトゥヴァ (Tuva) のような北方アジアを 思わせる所もあるが、いわゆる喉歌 (throat singing) は使わず癖の少ない ハイトーンの歌唱だ。むしろ節回しなど中国風に感じる所もある。といっても、 全曲 Urna の自作で、伝承曲は歌っていない。 しかし、無伴奏の曲よりも、3人が揃って伴奏している "Shirdegiin Chaidam" や "Gurvan Saihan Heer" のような曲が、楽器と声の絡みもあって良いように思う。 Lantos の violin は濁った音を多用するので zarb の音や Urna の声を 合わさると、まるで馬頭琴か kemanche かのように聴こえ、他の音と自然に 馴染んでいるように聴こえる。もっと意外な展開や音の組合せも欲しいとも 思ったが、ゆったりした歌を聴かせるという点ではこれでも良いのかもしれない。 sources: Urna Chahar-Tugchi, http://www.urna.com/ Trees Music & Art (大大樹音楽図像), http://www.treesmusic.com/