Fernando Kabusacki / Satiago Vazquez / Alejandre Franov + Rovo with UA アサヒアートスクエア 2006/07/01, 19:00-22:00 Fernando Kabusacki (electric guitar), Satiago Vazquez (drums, percussion), Alejandre Franov (voice, keyboards, sitar, etc); Rovo: 山本 精一 (Seiichi Yamamoto) (electric guitar), 勝井 祐二 (Yuji Katsui) (electric violin); UA (voice). アルゼンチンはブエノスアイレス (Buenos Aires, Argentine) の improv/jazz や 隣接する avant/post-rock シーンで1990年代から活動してきた Kabusacki, Vazquez, Franov の3人と、日本の improv シーンで活動するグループ Rovo から 山本 と 勝井 の2人、そして、ゲストに日本の女性歌手 UA を迎えてのライヴだ。休憩を 挟んで、第一セット約1時間、第二セットの約1時間のノンストップのセッションに アンコール1回というセットだった。 improv といっても electric ということもあって rock 的なニュアンスの強い セッションだった。ライヴで音の分離が悪いせいもあるかもしれないが、目立った ソロがあるわけでもなく、むしろ、エフェクト深めの guitar や violin、keyboards の淡いフレーズでテクスチャーを編み上げて、そこに Vazquez がアクセントを 付けていくというセッションだった。Kabusacki のリーダー作にもあるような 重めのギターのカッティングも疾走感を感じる展開が中心になるかと思いきや、 そういう展開になるときはほとんどなく、もっとゆったりした展開が中心だった。 ちょっと psychedelic な印象も受けた。 第一セットは正直退屈に感じることが多かったが、第二セットに入ってゲストの UA が入ると、ぐっと演奏も良くなったように感じた。特に、第二セットの前半 Vazquez の berimbau と UA の voice がかけあう展開や、Vazques のちょっと 変則的なビートに Kabusaki の guitar の刻みが乗り、それが勝井の violin の フレーズに置き換わっていくあたりが特に気に入った。そういう意味でも、 Vazquez の演奏が最も耳を惹いたセッションだった。 残念だったのは、あまり guitar 2本の棲み分けがうまくいってなかったように 感じたのと、Franov が accordion を弾かなかったこと。管楽器が入るともっと 面白くなったかもしれないとも思った。 ちなみに、UAはスキャットというか抽象的なヴォイシングのみ。第二セットでは 座って、他のミュージシャンと同じ関係でセッションしていたが、アンコールでは 立って一人スポットを浴び、"featuring UA" という感じで聴かせた。 sources: Fernand Kabusacki, http://www.kabusacki.com.ar/ Santiago Vazquez, http://www.santiagovazquez.com/ 山本 精一 (Seiichi Yamamoto) @ Improvised Music from Japan, http://www.japanimprov.com/syamamoto/syamamotoj/index.html 勝井 祐二 (Yuji Katsui), http://www.katsuiyuji.com/ UA, http://www.jvcmusic.co.jp/ua/uauaua/index.html 2006/07/02 嶋田 丈裕, http://www.kt.rim.or.jp/~tfj/talk/index.html