Nik Baertsch Blues Alley Japan 2006/10/28, 19:30-22:00 Nik Baertsch は スイス (Switzerland) の jazz/improv/new music 文脈で 1990年代後半から活動する piano / keyboards 奏者だ。去年10月に 4tet 編成の Mobile を率いて来日、その後、ECM から新作 Nik Baertsch's Ronin, _Stoa_ (ECM, ECM1939, 2006, CD) リリースしている。今回の再来日は、5tet 編成 Ronin のサブセット、Bjoern Meyer (electric 6-string bass) と Kaspar Rast (drums) とのトリオ編成によるものだ。前半後半の2ステージとアンコール一回、休憩を含め 約2時間半のライヴだった。 明確な曲の区切りや起承転結を抑え反復感を強調した演奏は、人力 IDM (intelligent dance music) という感じで、相変わらず。去年の Mobile での来日ライヴは、 音のテクスチャを強調し ambient な感の強い演奏だったように思う。しかし、 今回は electric bass の参加し、音圧も格段にアップし、ぐっとグルーヴ感が 増していた。ダンスフロアで充分に通用する音だ。 特に前半はミニマルな展開も禁欲的で、これで踊ったら気持ち良いだろうと思う 音だった。後半の特に前半は bass が展開のあるフレーズを聴かせ、 Baertsch も Fender Rodes で応じる時もあった。こういう所は、少々 fusion 風に感じられた。 確かに bass はとても巧いが、反復が生むトランス感が失われてしまうのは、 ちょっと残念だった。アンコールも反復感を抑えた演奏をしたが、少々とりとめ 無かったか、あまり印象に残らなかった。 大音量でグルーヴ感トランス感も気持ち良いライヴが楽しめたが、それだけに残念に 感じた点がいくつかあった。まず、一点、オールスタンディングのハコで踊りながら 聴きたかった。また、トリオではなく、Ronin の 5tet で観たかった。特に、去年の Mobile でのライヴや _Stoa_ での Sha の contrabass/bass clarinet の演奏が 気に入っていたので。去年とは違う大音量のドライブ感のある演奏に、clarinet が どう絡むのか聴いてみたかった。次の来日があるなら、是非、clarinet (というか 管楽器) 入りの編成にして欲しい。 sources: Nik Baertsch, http://www.nikbaertsch.com/ Nik Baertsch's Mobile live @ Super Deluxe, 2005 レビュー, http://www.kt.rim.or.jp/~tfj/CdD/05101301 Nik Baertsch's Ronin, _Stoa_ レビュー, http://www.kt.rim.or.jp/~tfj/CdD/06040901 2006/10/30 (2006/10/29) 嶋田 丈裕, http://www.kt.rim.or.jp/~tfj/talk/index.html