The Ex + Tom Cora "Scrabbling At The Lock" (RecRec Music, ReCDec39 / Ex, EX051D, '91, CD) を今年になってからセールで買った。The Ex + Tom CoraがMusic Magazine 94年2月号の93年ベストで取り上げられていたからだ。去年の作品もセールで 出回ったのを買うつもりなのだが。 これにThe ExとTom Coraのディスコグラフィが載っているので、これを見ると、 Ex RecordsはRecRec Musicの傘下というわけでないようだ。単に共同リリース しているよう。 The Exは80年頃から活動しているAmsterdam, Holland出身の5人組。violinや accordionを含みトラッド・ロック風のところがあるが、ノイジーなギターと 女性ヴォーカルがかっこいい。この女性ヴォーカルはThe Honeymoon Killersの Kathrine Joniauだ。 出版がLow Noise MusicとMekonsと同じ。83年にはCNT Production (Mekons "The Mekons Story"を出していた所。)から12"シングルを出している。90年 にはMekonsとのカップリング7"シングル"Keep On Hopping" (Crowfist)も 出している。実は昔からMekonsと縁のあるバンドのようだ。 というわけで、政治的であることを含めてMekonsとかなり共通する所がある。 しかし、彼らよりもずっと暗めの曲調である。Mekonsからレゲエ/ダブの影響を 除いてフリージャズに影響受けるとこうなるかな。この作品からTom Coraとの 共作するようになったのだが、彼の哀愁感もあるcelloが、緊張感を高めている。 単なるゲスト出演の域を越えた共演だ。ストリングの哀愁感は東欧っぽいと 思うのだが、実際にMuzsukas (Marta SebastyanのバックもしているHungaryの バンド)のカバーもしている。 Mekonsのファンなら間違いなく買いだ。ファンじゃなくても買いだ。お勧め。 94/8/15 嶋田 "Trout Fishing in Japan" 丈裕