TFJです。6月の買い出しツアー時に買った70年代後半のLee Perry関係の2枚 Lee Perry "Roast Fish, Collie Weed & Corn Bread" (Upsetter / VP, LPIR0000, '78, LP) The Upsetters "Return Of The Super Ape" (Upsetter / VP, LPIR0001, '78, LP) に続いて、同時期のLee Perry関係のCDを2枚買った。ともに廉価なUS盤で、 日本盤も出ていると思われる、とても入手の容易なもの。その感想を。 Lee `Scratch' Perry "Reggae Greats" (Mango, 162-539 792-2, '76,'77/'85, CD) - 1) Party Time (The Heptones) 2)Police & Thieves (Junior Murvin) 3)Groovy Situation (Keith Rowe) 4)Soul Fire (Lee Perry) 5)War In A Babylon (Max Romeo) 6)Wisdom (Jah Lion) 7)To Be A Lover (George Faith) 8)Roast Fish & Cornbread (Lee Perry) 9)Croaking Lizard (Prince Jazzbo) 10)Dreadlocks In Moonlight (Lee Perry) - Produced by Lee Perry '76〜77年の録音を集めた編集盤。アルバムタイトルがLee `Scratch' Perry 名義になっているが、実際はLee `Scratch' Perry & Friendsという内容だ。 この時期のIslandの編集盤としては"Scratch On A Wire"が良いらしいが、 廃盤でCDになっておらず、そうそう入手できそうもない。が、これはJunior Murvin "Police & Thieves"も収録されているお手軽な編集盤ということで 買ってみた。 で、感想。正直に言って、今まで聴いた'70年代後半のLee Perry関係の4枚の 中で一番楽しめた1枚だった。 オープニングのThe Heptones "Party Time"からしてのんびりした感じが う゛ぇりいぐうっす。こういうほのぼのした曲がハマりだ。 さて、お目当てのThe Clashのカバーしか聴いたことがなかったJunior Murvin "Police & Thieves"。実は裏声で歌われていたんだな。曲の印象が全然違う。 これも、ほんわかした感じで、ぐうっす。The Clashのササクレた感じもいい んだけど。 Max Romeo "War In A Babylon"も跳ねるようなユーモラスな感じがぐうっす。 この3曲だけでも買った甲斐があった。このくそ暑いときに、こういう曲を ぼ〜っと聴いていると、ハマるなー。 この編集盤の中では明るめな曲ばかり挙げたけど、マイナーな曲、例えば Keith Rowe "Groovy Situation"、Jah Lion "Wisdom"なんかも、なかなか。 Lee Perry "Roast Fish, Collie Weed & Corn Bread"からの2曲"Soul Fire"と "Roast Fish & Cornbread"は、Upsetter / VP盤とこれといったミックスの 違いはないと思う。これらももちろん楽しめる。 いろんな感じの曲が入っていて飽きない。だが、統一された感じもあって 散漫でもない。Lee Perryマニアには物足りないかもしれないが、僕のような 初心者がとりあえず聴いてみよう、って人にはいいのではないだろうか。 少なくとも僕はとても楽しめた。安くて容易に手に入るし、お勧めだっ。 The Upsetters "Super Ape" (Mango, 162-539 417-2, '76, CD) - 1)Zion's Blood 2)Croaking Lizard 3)Black Vest 4)Underground 5)Curly Dub 6)Dread Lion 7)Three In One 8)Patience 9)Dub Along 10)Super Ape - Produced by Lee Perry こちらはThe Upsetters名義のダブ。"Reggae Greats"と同時に聴いたせいか、 まるで"Reggae Greats"のダブみたいだ。メロディと曲名が一致するほどLee Perry関係を聴きこんでないので、元歌がわかるのは少ないが。 それでも、"Black Vest"がMax Romeo "War In A Babylon"のダブだというのは 気付いた。("Croaking Lizard"など、言うまでもない。) これは元歌ともども ぐうっす。 というわけで、Upsetter / VPからの2枚より、このMangoの2枚の方が楽しめた。 Black Ark時代のLee Perryをとりあえず聴いてみよう、というのならば、 いきなり"Roast Fish, Collie Weed & Corn Bread", "Return Of Super Ape"の ジャマイカ盤に手を出すより敷居が低いと思う。特に"Reggae Greats"はお勧め。 さて、実は、ここで紹介した2枚は、以前の2枚の紹介記事を書いている時には 既に聴いていて、このIsland / Mango制作の盤でもこの音なのだから、 >これは、録音が悪いんじゃなくて、たぶん、制作なのだろうな。 と、思っていたのだった。なんて書くのは、この記事を書いている時点で、 既にLee `Scratch' Perry & Friends "Open The Gate" (Trojan CDPRY2)を 聴いているからなのだった。というわけで、Black Ark時代のLee Perryの 作品の感想/紹介シリーズは、つづく…。 B.G.M.: The Heptones "Party Time" Max Romeo "War In A Babylon" The Upsetters "Black Vest" 94/8/22 嶋田 "Trout Fishing in Japan" 丈裕